2013年7月7日日曜日

Review of the Week(7/1-7/5 2013)

7月第一週はイベントも盛りだくさんの重要週でした。流石に金融市場のSWINGも大きめでしたし、あちこちで継続性を中止していくべきトレンドの火種も散見されていると思います。ざっくりとしたサマリーレビューは以下のイメージでしょうか。

1 重要イベントの整理

・ECB ⇒ 政策金利(Main Refinancing Rate)を0.5%に据え置き。その他一連の”非伝統的”金融緩和措置も据え置き。Draghi総裁は「0.5%が終着点とは限らない」発言で追加利下げに含みを持たせる。

・ポルトガル ⇒ 財務相と外相が辞任。政局不安定感が強まる。同時に財政支援の先行きにも不透明感が漂い同国債売りから長期金利が大きく上昇。

・周縁国 ⇒ ポルトガルの動きが波及し、イタリア、スペイン、ギリシャなどでも債券売りから長期金利が急騰へ。

・BOE ⇒ 政策金利を0.5%に据え置き。資産購入プログラムも維持。前カナダ中銀総裁であるCarney総裁体制下での最初の会合であったこともあり声明文は通例よりも詳細な内容。意外とハト派的なトーン。

・米6月雇用統計 ⇒ NFPは+195千人で予想(+162千人)より強め。5月の数字も+175千人から+195千人に上方修正。失業率は7.6%で横ばい。第二四半期(4月~6月)の雇用増は589千人となり米国経済の持続的回復基調を裏書する結果に。

・その他 ⇒ エジプトで政変。地政学リスクはかなり上昇傾向。

2 金融市場

・債券市場 ⇒ グローバルに債券売り、長期金利上昇のトレンドが強まる。米債市場は過去10年のWorst Monthとなった5月の流れを汲んで6月も金利上昇。7月第一週はやや戻すも欧州等の長期金利上昇圧力もあり、米債は例外と言う空気は弱まったまま。

・株式市場 ⇒ 基調は回復傾向。特に米株、日本株が安定感を増す動き。債券市場への売り圧力も株式市場には追い風となっている側面も。

・為替市場 ⇒ 雇用統計後に米ドル独歩高の様相強まる。ドル円の101円台回復も円安再開 ではなくドル高のContextの中での事象。

・商品市場 ⇒ 続落。CRBインデックスは3年来安値圏、貴金属価格も不調だがエジプト政変で原油価格は反発傾向。