2013年7月15日月曜日

Review of the Week(7/8-7/12 2013)

7/8(月)から7/12(金)までの週ですが、再び金融市場には大きな変動が見られています。
WeeklyのReviewとしてサマリーを整理しておきましょう。

1 Key Events.

①米FOMC議事録

・投票権のある多くのメンバーは資産買入れプログラム縮小(Tapering)は現時点では適当とは見ていない。失業率7.6%では雇用の健全性を誇張(確信)し過ぎ。
 
・投票券の無いメンバーを含めると年後半でのTaperingが望ましいと言う意見は約半数。

②FED高官発言

・St Louis FedのBullard ⇒ 「インフレ沈静下の緩和縮小は正しくない」

・Philadelphia FedのPlosser ⇒ 「Fedは緩和縮小を早急に開始し、年内には終わらせるべき」

③ECB, EU

・Draghi総裁がFG(Forward Guidance:時間軸効果)を強調 ⇒ 「ECBは、当初予定よりも相当長期間にわたり政策金利を現行水準かそれ以下に維持する」

・EU蔵相会議 ⇒ 追加のギリシャ支援(Euro 3bio)実施で合意。

④欧州の格下げ

・S&Pがイタリアの長期格付をBBB+からBBBに格下げ。(あと2段階下がればJunk債)

・Fitchがフランスの信用格付をAAAからAA+に格下げ。

⑤BOJ

・政策金利など諸施策の現状維持。

・景気判断に2011年1月以来となる”回復”と言う用語を選択。

⑥IMFのWorld Economic Outlook

・全体的な見通しを引下げ。世界経済の減速懸念を表明。

・米国、欧州、中国、新興国の減速を予想。

・日本経済のみ見通しを上方修正。

2 金融市場の反応

①鳥瞰図的には株式上昇、債券上昇(金利低下)、米ドル反落と言う図式。

②米株は反発し、Dowは$15,464.3と史上最高値を更新も行き過ぎ感もあり。

③米10年債利回りは2.601%に低下したが、調整の範囲内との見方多し。

④米ドルは反落。ドルインデックスは3yrs' Highの84.75から82.94へ反落。

⑤貴金属は反発。

以上のような動きが相場の反転の基点となるかどうかは、今後の見極めが必要です。レベル的には、まだまだ調整の範囲内での動きと見ています。