2014年5月18日日曜日

Review of the Week.(May 12th - May 16th.2014)

2014年5月12日(月)~16日(金)の週の簡単なReviewです。

1 Key Events.

 ①欧州圏 / スイス
  ・欧州圏4月景況感指数⇒55.2に低下(予想63.5)
  ・ECB Constancio副総裁
   ⇒中期的なインフレ動向予想がECBの6月の行動の
   主要な判断基準。中銀としてツールは豊富。
   ⇒足元に明確なデフレ兆候はない。
  ・ECB Praet専務理事
   ⇒中銀にとってマイナス金利も景気刺激の選択肢
   ⇒米国型の量的緩和政策は考慮せず。
  ・ECB LTRO返済の発表。
   ⇒来週に3金融機関より合計eur6.155bioの返済を受ける予定
  ・欧州圏3月鉱工業生産⇒▲0.3%(mom)。 
  ・欧州圏第1四半期GDP⇒+0.2%(予想+0.4%)。
  ・独5月ZEW景気期待指数⇒33.1まで低下(予想40)
        5ヶ月連続の低下で1年半振り低水準
  ・独4月CPI確定値⇒+1.3%(yoy)。
  ・独第1四半期GDP⇒+0.8%(予想+0.7%,qoq)。
  ・独Bundesbank Weidmann総裁
   ⇒ECBの行動を支持する用意あり
   ⇒ECBが緩和スタンスに理解と支持を明言
  ・仏第1四半期GDP⇒±0%(予想+0.1%,qoq)。 
  ・伊第1四半期GDP⇒▲0.1%(予想+0.2%,qoq)
  ・スイス3月小売売上高⇒▲3%(予想+1.9%,yoy)
  ・スイス5月景気期待指数⇒7.4に改善
  ・スイス4月CPI⇒▲1.2%(yoy)
  ・IMF Lagarde専務理事
   ⇒欧州は金融政策で経済刺激を行うべき
   ⇒低インフレの長期化は新たなリスクへ繋がる。
   ⇒回復は順調。援助スキームを卒業する国も出ている。
  
 ②英国
  ・英小売協会(BRC)4月小売売上高⇒+4.2%(yoy)。
  ・BOE四半期インフレ報告
   ⇒過剰設備は縮小しているが、金融引締め開始までに
   一層の吸収余地が残る
   **引締め開始は2015年第二四半期になるImplication。
   (市場は2015年第一四半期の引締めを織り込み済み)
  ・3月失業率⇒6.8%に低下

 ③豪州 / ニュージーランド
  ・豪4月NABビジネス信頼感⇒6に改善。
  ・豪3月住宅ローン残高⇒▲0.9%(予想+1.0%,mom)
  ・豪第1四半期住宅価格指数⇒▲1.2%(予想+3.0%,qoq)
  ・NZ第1四半期小売売上高⇒+0.7%(予想+0.9%,qoq)。

 ④日本
  ・3月経常収支
   ⇒1164億円の黒字(予想+2940億円)。
   ⇒季節調整ベースは▲7829億円の赤字
   1996年以降最大の赤字。 
  ・2013年経常収支⇒7899億円の黒字。
         黒字激減で1985年以降の最小値
         2012年度比▲81.3%
  ・3月鉱工業生産⇒+0.7%(mom)。
  ・4月国内企業物価指数(CGPI)⇒+4.1%(yoy)。
  ・第1四半期GDP⇒+1.5%(qoq)。+5.9%(yoy)
          2011年第3四半期以来の高成長
  ・日銀 黒田総裁
   ⇒消費税引き上げの影響は良く吸収されている。
   ⇒中小企業向け融資も増加に転じている。
   ⇒2015年中の2%インフレ目標達成に自信。

 ⑤米国
  ・Atlanta連銀 Lockhart総裁
   ⇒FRBが引締めに転じた際にはリバースレポもツールの一つ。
   ⇒経済の緩みは来年半ばに吸収。段階的引締めの段階へ
  ・4月小売売上高⇒+0.1%,除く自動車で±0%。
  ・4月輸入物価指数⇒▲0.4%(mom)。
  ・4月CPI⇒ヘッドライン+2.0%(予想通り,yoy)。
      コアは+1.8%(予想+1.7%,yoy)。
  ・失業保険申請件数⇒5月10日の週は297千件に減少
  ・4月鉱工業生産⇒▲0.6%(mom)
  ・5月Empire State製造業指数⇒19に大幅改善
  ・4月住宅着工⇒+13.2%(予想+12%)
         2013年11月以来の高水準
  ・4月建築許可件数⇒1.08mio件(予想1.01mio件)

 ⑥中国
  ・4月鉱工業生産⇒+8.7%(予想+8.9%,yoy)
  ・4月小売売上高⇒+8.7%(予想+12.1%,yoy)
         
2 金融市場

 ①株式市場 / 債券市場
  ・全体的に株式市場から債券市場への資金移動が加速
  ・米株も失速傾向。米長期金利は低下へ
  ・日経平均は続落。14,016.49円で越週(先週14,199.59円)
  ・DOW→$16,491.31,S&P500→$1,877.86,Nasdaq→$4,090.59
   週次でDow▲0.6%,S&P500▲0.03%,Nasdaq+0.5%。
  ・米10年債利回りは2.52%(先週2.62%)。
  ・米30年債利回りは3.35%(先週3.47%)。

 ②商品市場
  ・全体観は小動きの中で堅調推移
  ・リビアからの供給懸念などで原油価格は小幅上昇。
   バレル単価で$102.11(先週$100.10)。
  ・金価格も既往レンジ内での小幅上昇。
   オンス単価で$1,292.76(先週$1,288.78)。

 ③為替市場
  ・全体観は米ドル安定,日本円上昇バイアス,欧州通貨下落
  ・1.39台後半で切り返したユーロドルは1.36台へ
  ・BOEの引締め時期の後退観測で英国ポンドも失速
  ・ユーロにつれ安+経済指標の悪化でスイスフランが最弱通貨
  ・コモディティ通貨も弱含み基調へ。