5月2日(金)に発表された4月の米雇用統計は非農業部門新規就業者数が2万人減小というマイナス実績となりましたが、事前の市場予想が7万5千人の減少だった事と比較すると大幅に良好な数字であった事や前月分が8万1千人減少から8万人の減少へと小幅に改善方向に修正された事、そして5.2%に上昇すると思われた失業率が5.1%から5.0%に改善しており、市場にとってはPositive Surpriseとなりました。
週末はこれで断続的に上昇してきた米株と米ドルの上昇に弾みがついて金価格を中心に商品市場にも下落バイアスが掛かるという米国の逆襲シナリオが席巻しました。
今週に入ってからは、先週までのシナリオに対する調整圧力に加えて、米株及び米ドル復権シナリオの最大のリスクシナリオの主役である原油価格が1バレル当たり$120を超える史上最高値を示現するなどの動きが出ていますが、どうやらここで我々は少なくとも世界中の株式市場を道連れに米国市場(⇒特に米株と米ドル)が負のスパイラル状態に下落していくと言う世界的混乱シナリオは大きく後退している事を認識する必要がありそうです。
この世界的混乱シナリオは既にClimaxを経過してそのエネルギーの大半を発散し尽した可能性が極めて高いと思われるのですが、そのXデーは、ずばり3月17日であったと考えられます。
以下に3つのEvidenceを示します。
1 米株のボトム ⇒3月17日
↑
3月17日