先週は、11月から12月への月替わりの週でしたが木曜日にECB金融政策決定会合、金曜日に米雇用統計が控える重要週でした。
アイルランドの金融セクターの問題がそれを救済せざるを得ないアイルランド政府のソブリンリスク問題となり、更にアイルランドの次はポルトガルだとか最終的にはスペインもイタリアもという具合に不安が不安を呼ぶ負の連鎖を材料にMassiveな欧州売りが先行しましたが、12月2日(木)のECB金融決定会合に併せてECBが大量にアイルランド債等の周辺国債務の購入を断行した事でユーロが反発し、12月3日(金)の米雇用統計では事前に予想されていた新規雇用の大幅増加の期待を裏切る発表があった事で米ドルが大幅に反落する結果になりました。
為替市場の変動を見てみます。先週の変動規模のランキングです。
通貨ペア 前週終値 先週終値 値幅(pips) 値幅(%)
①USDCHF 0.9735 1.0030 -295 -3.03%
②AUDUSD 0.9930 0.9643 +287 +2.89%
③NZDUSD 0.7655 0.7494 +161 +2.10%
④USDJPY 82.53 84.05 -152 -1.84%
⑤GBPCHF 1.5357 1.5636 -279 -1.82%
⑥GBPAUD 1.5879 1.6158 -279 -1.76%
⑦USDCAD 1.0037 1.0210 -173 -1.72%
⑧EURCHF 1.3060 1.3279 -219 -1.68%
⑨EURAUD 1.3501 1.3725 -224 -1.66%
⑩CADCHF 0.9695 0.9821 -126 -1.30%
⑪EURUSD 1.3412 1.3239 +173 +1.29%
先週は通貨では特にユーロに注目していたので非常に大きな反発をしたと思っていたのですが、こうして客観的に整理してみるとEURUSDの上昇はやっと11位に出てきました。ちょっと驚きです。
各ペアを細かく見ると以下のようになります。
上昇した通貨としての登場回数⇒CHF4回、AUD3回、NZD,JPY,CAD,EURが各1回。
下落した通貨としての登場回数⇒USD6回、GBP2回、EUR2回、CAD1回。
つまりはこういうことでしょう。EURUSDは先週大きく切り返したのですが、EURの反発局面=USD反落局面ではEUR以外の通貨が一層気を吐いていた・・・結果としてEURの切り返しは対USD意外では限定的であった。
12月は始まったばかりですが、第一週(たったの3日ですが)から大いに見せてくれました。これからもクリスマス休暇までは市場参加者も多いので予断を許さない展開が続くのではないでしょうか。
今週はEUR反発の持続力とUSDの足腰の強さが試されます。