USDは週末に向けて反発しました。一連の経済指標が強めに振れて長期金利が上昇した事が大きかったと言えるでしょう。注目されたNFP自体は+36千人と弱めで直後にドルは売り込まれましたが失業率が9.4%から9.0%という2009年4月以来の水準にまで低下していた事で反発に転じました。昨年11月には9.8%でしたので2ヵ月後で0.8%も改善したと言うのは1958年以来最大です。
FRBは単月データでは動かないと明言しており、飽くまでもデータの集積と傾向を分析している訳ですが、2ヶ月は飽くまでも2ヶ月でしかないのですが、一部の理事達は3ヵ月連続である傾向が続くとそれは3と言う数字以上の意味を持ち始めるという事も明言しており3月初に発表される2月の雇用データの重要度は莫大なものになりそうです。
雇用以外でも米国の経済指標は好調で、1月のISM製造業インデックスは予想を上回る60.8まで上昇しました。これは2004年以来最高の数字です。ISM非製造業インデックスも59.4まで上昇しており、こちらも2005年以来の水準となりました。
これらを受けた週後半の米金利上昇は顕著で、10年ゾーンで昨年の5月以来、30年ゾーンでは昨年の4月以来となる水準まで上昇しました。昨年(2010年)は長期金利低下トレンドが走った時期で金融機関もヘッジファンドも債券ノロングポジションで大きな収益を計上した訳ですが、先週末には夏から秋にかけての金利低下を殆ど取り戻す水準にまで長期金利が復活したと言う事になります。
USDCHF DAILY ドルは週後半に上昇。 |
EURUSD DAILY ユーロは週後半に大きく失速 |