金融市場は不安定さを増しているようにも見えますが、基本的に欧州では周辺国債務問題が燻り続け、米国では良好な経済指標が続いた事で景気回復ムードが強まり長期金利も上昇しています。そして何よりも心配されたエジプト情勢では30年にも及んだムバラク独裁体制の終焉という歴史的な出来事も起きています。
そんな中で先週の主要通貨の動向はどうだったのでしょうか?
通貨ペア 先週終値 前週終値 変動(pips) 変動(%)
①USDCHF ↑ 0.9729 0.9549 +180 +1.85%
②CADCHF ↑ 0.9851 0.9670 +181 +1.84%
③EURCHF ↑ 1.3190 1.2970 +220 +1.67%
④USDJPY ↑ 83.42 82.17 +125 +1.50%
⑤CADJPY ↑ 84.45 83.20 +125 +1.48%
⑥EURJPY ↑ 113.10 111.59 +151 +1.34%
⑦NZDCAD ↓ 0.7504 0.7598 -94 -1.25%
⑧NZDUSD ↓ 0.7602 0.7694 -92 -1.21%
⑨GBPCHF ↑1.5572 1.5384 +188 +1.21%
⑩AUDUSD ↓1.0019 1.0136 -117 -1.17%
先週はユーロの反落もありましたが、それ以上に目を引くのが米ドルの上昇とスイスフラン、日本円の下落でした。
変動率上位10ペアの内訳はUSD上昇が4回、CAD上昇が3回と好調な経済指標を連発して長期金利も上昇している北米経済の通貨が強く、下落サイドで登場するのはCHF下落が4回、JPY下落が3回となっています。
安全資産として買われてきたのがCHFとJPYですので米国景気の復活期待とムバラク大統領の辞任で一旦は鎮静化も期待されるエジプト情勢を受けたリスクテイク意欲の反発が見られるという状況なのではないでしょうか。
ただし、JPYの下落にしてもUSDJPY,CADJPY,EURJPYの上昇であり、AUDJPYやNZDJPYは反発力が弱い状況ですので単純にRISK-ONという状況に戻る訳ではなく、事実多くの資源国、新興国通貨は対USDでは下落しています。
USD Indexもちょっとした抵抗線に当たって止められている状況ですので、今週はUSD反発の持続性が試される展開となりそうです。
糞詰まり状態が続いているUSDJPYもちょっとはレンジブレイクの気配が出てきたかもしれません。
ドル高と円安のバイアスに乗ってて85円方向に抜け出る事が出来るでしょうか?