先週は週央の月替わりと米国の雇用関係データと欧州のギリシャ救済関連動向が主な材料となりました。
結論から言えば欧州も米国も状況は楽観視出来ない方向に進んでいるようですが、先週は欧州関連は楽観は出来ないものの暫く時間が稼げそうな内容が目立ちました。更に今週予定されている豪州、欧州、英国の政策金利決定会合におけるECBの利上げ観測が上昇した事からEUROは予想外の反発を継続しています。
一方で米国は発表された指標がこぞって予想以上に悪いと言う内容となり、特に金曜日の5月雇用統計は米ドルの足を大いに引っ張る内容でした。
軽くおさらいするとこんな感じでしょうか。
・6/1(水)
①5月ADP全国雇用者数 前回 → 17.9万人:今回 → 3.8万人
②5月ISM製造業景況指数 前回 → 60.4:今回 → 53.5
・6/2(木)
新規失業保険申請件数 前回 → 42.4万件:今回 → 42.2万件
・6/3(金)
①5月非農業部門雇用者数 前回 → +24.4万人:今回 → +5.4万人
+前回分下方修正 +23.2万人に
②5月失業率 前回 → 9.0%:今回 → 9.1%
③5月ISM非製造業景況指数 前回 → 52.8:今回 → 54.6
ISMの非製造業景況指数以外は軒並み悪化と言う状況に反発しかけていた米ドルは大きく足元を滑らせて仕舞った感じの週後半でした。
今週も米ドル売りとなるならば80円割れ寸前のドル円も円高に走る可能性があります。流石に英国BOEは動けないと思いますが豪州RBA,欧州ECBの政策金利動向が米ドルの浮沈の鍵を握る展開となりそうです。
米株は世界中の株式市場の足を引っ張りそうなのですが、リスク回避バイアスと米ドル上昇の相関が薄れてきている可能性も注目したいですね。