2011年10月10日月曜日

One Downgrade After Another.

今の欧州に対する市場の目線は楽観と悲観、或いは期待と不安が交錯している状況なので金融市場のSWINGも双方向に大きなものとなります。

ギリシャが新たな緊縮財政策を纏めるとか、独仏が救済基金の規模拡大や柔軟運用で合意するとか言う話が出ればユーロは一旦大きく反発したりするものの、市民がデモを起こしているとか、欧州系の金融機関が市場で資金が取れない等と言う憶測が出回ればあっさり反落したりもします。

そしてその際たるものが欧州各国の格下げと言ってよいでしょう。先週の金曜日も最後は結局これでそれまで上昇していたユーロが反落して終了しています。
EURUSD⇒金曜日の上昇は上髭となって陰線引け。











金曜日に格付機関のFitchがイタリアとスペインの長期ソブリン格付を引き下げました。イタリアをAA-⇒A+,スペインをAA+⇒AA-とし、両国のOutlookもnegativeとしました。
 また、別の格付け機関 Moody'sもイタリアの格付を3ランクも引き下げて(Aa2⇒A2)、やはりoutlookもnegativeとした他ベルギーの格付も引き下げを視野に見直しに入ると発表しています。

当局や政治家が必死に表面を取り繕っている横で、サブプライム問題やリーマン破綻で厳しい批判に晒された格付機関が必死に仕事をしてしまっている・・・・そういう風にしか見えません。いずれにしても格下げの影響は甚大ですので、引き続き注意していきましょう。