先週の金融市場は一見Risk-on、よく見るとRisk-offというようなチグハグな展開が目立ち始めました。
・欧州については今週水曜日のEUサミットへの期待感が先行。
・米国についてはFRB首脳陣が入れ替わり立ち代り追加緩和の可能性に言及。
・日本については斬新さを欠く円高対策の焼き直しに対する厳しい評価が下されました。
そのような動きの中で、市場の動向としては次のような動きが目立ちます。
・株式市場は米株は堅調。その他は今ひとつで、上海株は軟調。
・為替市場ではユーロには買戻し圧力が継続。米ドルは軟調。
・商品市場も軟調推移。
・週末には日本円が対ドルで75円台に突入し、最高値を更新しました。
主要通貨ペアの週ベースの変動は以下の通りです。
通貨ペア ↑↓ 先週終値 前週終値 変動(pips) 変動(%)
①NZDJPY↓ 61.16 62.13 -97 -1.59%
②NZDCHF↓ 0.7079 0.7172 -93 -1.31%
③USDJPY↓ 76.19 77.18 -99 -1.30%
④EURJPY↓ 105.87 107.13 -126 -1.19%
⑤GBPNZD↑ 1.9856 1.9639 +217 +1.09%
⑥USDCHF↓ 0.8821 0.8910 -89 -1.01%
⑦CADJPY↓ 75.65 76.40 -75 -0.99%
⑧AUDJPY↓ 79.03 79.78 -75 -0.95%
⑨EURCHF↓ 1.2260 1.2372 -112 -0.91%
⑩GBPUSD↑ 1.5950 1.5819 +131 +0.82%
上昇したサイドでの登場回数はJPY5回,CHF3回でGBPが2回でした。
下落したサイドでの登場回数はNZD3回,USD3回,EUR2回でCADとAUDが1回ずつでした。
金曜日の北米市場でいきなり円が上伸しましたが、円の5回に次いでCHFが3回登場していることを見ても実はRisk-off的なバイアスも効いているのだという事が言えると思います。
今週は水曜日のEUサミットの結果(?)と一人気を吐く米株に注目でしょう。商品市場の下落も気になるところです。