先週は日米欧に加えて豪州などでも金融政策決定会合がありましたが市場予想に反して利下げを断行した欧州の決断を好感してか各市場ともに終盤までは安定した推移が目立ちました。
終盤まではと書いたのは終盤は少し荒れ模様だったということなのですが、やはり発端はギリシャ問題でした。国民に負担を強いる政策を押し進める上で国民が状況を理解してそれを支持すると言う基盤が不可欠と見たパペンドロー政権が議会による政権の信任投票と緊縮財政政策に掛かる国民投票を実施すると発表した事で再びリスク回避バイアスも復活する展開となったのです。
流石にこれには仏独も大慌てとなりギリシャ政権に働きかけを行った結果、一旦は国民投票を見合わせる方向が打ち出されましたが、今週もこの問題は尾を引きそうな気配です。予定通り週末に行われた議会による政権の信任投票では無事に政権が信任されると言う無難か結果が出ていますが、国民投票の話が再燃すると相当ドタバタする事になりそうです。
以下の先週の主要通貨ペア動向でもリスク回避色が反映されています。
通貨ペア ↑↓ 先週終値 前週終値 値幅(pips) 値幅(%)
①NZDUSD↓ 0.7930 0.8199 -269 -3.39%
②AUDUSD↓ 1.0367 1.0701 -334 -3.22%
③USDJPY↑ 78.22 75.81 +241 +3.08%
④GBPNZD↑ 2.0188 1.9629 +559 +2.77%
⑤EURUSD↓ 1.3782 1.4154 -372 -2.70%
⑥USDCAD↑ 1.0178 0.9915 +263 +2.58%
⑦GBPJPY↑ 125.38 122.18 +320 +2.55%
⑧GBPAUD↑ 1.5448 1.5055 +393 +2.54%
⑨USDCHF↑ 0.8847 0.8625 +222 +2.51%
⑩EURGBP↓ 0.8595 0.8779 -184 -2.14%
上昇サイドでの登場回数はUSDが6回、GBPが4回となっています。
下落サイドでの登場回数はNZD,AUD,JPY,EURが2回ずつでCADとCHFが1度ずつでした。
JPYに関しても大規模な市場介入が行われた為にUSDJPYの上昇も第三位に入っています。USDは介入で持ち上げられた対JPY以上にAUDやNZDに対して上昇しているところが面白いですね。