先週も欧州問題がメインドライバーとなりました。
色々有りましたが、特にギリシャからイタリアに火の粉が飛び火した結果、この両国において議会や有権者に痛みを伴う改革を受け入れてもらう事・・・具体的には生活水準の切り下げを受け入れてもらう代わりに国家元首が事実上首を差し出すと言う展開になった事は物凄い事だと思います。
ギリシャの首相は親子3代続けて首相と言う名家であり、イタリアの首相は同国のメディア王と呼ばれるほどの実力者ですので両国ともに非常に大きな出来事でした。イメージではギリシャの鳩山とイタリアの小沢が首を差し出して議会や国民の理解を求めたと言った感じでしょうか。
先週の為替市場における主要通貨ペアのパフォーマンスは以下の通りです。
通貨ペア↑↓ 先週終値 前週終値 値幅(pips) 値幅(%)
①NZDJPY↓ 60.51 62.04 -153 -2.53%
②AUDJPY↓ 79.17 81.11 -194 -2.45%
③CADCHF↑ 0.8896 0.8690 +206 +2.32%
④GBPCHF ↑ 1.4468 1.4185 +283 +1.96%
⑤NZDCAD↓ 0.7925 0.8071 -146 -1.84%
⑥EURJPY↓ 106.01 107.82 -181 -1.71%
⑦USDCHF↑ 0.8999 0.8847 +152 +1.69%
⑧AUDCAD↓ 1.0376 1.0550 -174 -1.68%
⑨USDJPY↓ 77.11 78.22 -111 -1.44%
⑩EURCHF↑ 1.2372 1.2198 +174 +1.41%
上昇サイドの登場回数はJPYが4回,CADが3回でGBP,USD,EURが1回ずつでした。
下落サイドの登場回数はCHFが4回,NZDが2回,AUDが2回でEURとUSDが1回ずつでした。
当局の姿勢が見えにくくなり介入警戒が弱まったJPYが上昇し、当局が姿勢を明確にしたCHFが下落しています。USDとEURは上昇と下落の両サイドに顔を出している状況ですので大きなトレンドが出ている状況では無いと言う感じですね。
金融市場は中長期的な警戒姿勢は維持しながらも短期的には欧州危機も年内の山場は越えたという雰囲気も出てきたようです。一旦水入りと言うシナリオもありうるのでしょうか。