2014年5月24日土曜日

Review of the Week.(May 19th - May 23rd.2014)

2014年5月19日(月)~5月23日(金)の週の簡単なReviewです。

1 Key Events.

 ①欧州圏 / スイス
  ・独Bundesbank月例報告
   ⇒独経済は今後数ヶ月はやや減速の予想
   ⇒外部リスクとして新興経済の減速と東欧州の
    地政学リスクが上昇。
   ⇒第2四半期に予想される減速は一時的。
  ・独主要経済誌(Der Spiegel)の記事
   ⇒ECBのParet専務理事が6月5日の会合で10bpの
    利下げを提案へ。(0.25%⇒0.15%)
   ⇒更にマイナス金利採択による融資促進も提案へ。
   ⇒ECB事務局はSpiegel誌の記事に関するコメントを拒否。
  ・独Bundesbank首脳
   ⇒低インフレは通貨高だけが原因ではない
    各国は構造的な改善に取り組む必要
  ・独4月PPI⇒▲0.1%(mom)。
  ・独5月製造業PMI⇒52.9(予想54.0)。
  ・独IFO企業景況指数⇒110.4(予想110.9)
           ⇒今年の最低値
  ・独IFO現況指数⇒114.8(予想115.4)。
  ・独IFO期待指数⇒106.2(予想106.5)。
  ・仏5月製造業PMI⇒49.7に低下
  ・仏5月サービス業PMI⇒49.2に低下
  ・Bloombergエコノミスト調査⇒90%が6月のECB緩和を予想。
  ・ECB Mersch専務理事
   ⇒デフレリスクは悪化していないが6月の緩和可能性は
    相当上昇している
  ・ECB Nowotny理事⇒マイナス金利は選択肢
  ・欧州圏5月製造業PMI⇒52.5(予想53.2)。
  ・同サービス業PMI⇒53.5(予想53.0)。

 ②英国
  ・5月Rightmove住宅価格⇒+3.6%(mom)
  ・4月CPI⇒+1.8%(予想+1.7%,yoy)。
       Core+2.0%(予想+1.8%,yoy)。
  ・4月PPI⇒Input▲5.5%(予想▲4.9%,yoy)。
      Output+0.6%(予想+0.7%,yoy)。
  ・DCLG住宅価格+8.0%(予想+9.6%,yoy)。
  ・5月BOE議事録
   ⇒政策金利0.5%,資産購入規模gbp375bio据置きは
    全会一致(9-0)。
   ⇒数名のメンバーは景気過熱感からタカ派的な見解
  ・4月小売売上高⇒+1.3%(予想+0.4%,mom)。

 ③豪州 / ニュージーランド
  ・豪4月RBA議事録
   ⇒第1四半期の減速は一時的。
   ⇒主要貿易相手国の経済動向も巡航速度。
   ⇒今後数四半期はやや減速バイアス。
   ⇒インフレ圧力は減じていない。
  ・豪5月Westpac消費者信頼感⇒▲6.8%に悪化
  ・豪5月消費者物価期待指数⇒+4.4%。
  ・豪国内主要紙⇒豪州のAAA格喪失観測を掲載。
  ・NZ第1四半期PPI⇒Inputs+1%,Outputs+0.9%。

 ④日本
  ・3月機械受注⇒+19.1%(mom)。
  ・5月日銀政策決定会合⇒政策据置き
   ⇒消費増税後の景気落ち込みは想定範囲内
   ⇒インフレ目標2%達成へ向けた過程は順調。
   ⇒足元は追加緩和の必要性なし
  ・4月貿易統計⇒▲8089億円に赤字縮小
   ⇒2ヶ月ぶりに1兆円を割り込む赤字規模
   ⇒円安一服と燃料輸入の減少が寄与。   

 ⑤米国 / カナダ
  ・米San Francisco連銀William総裁
   ⇒Taperingは最終段階へ。
   ⇒インフレや雇用の現状を考慮すると利上げは
    2015年の後半まで待つべき
  ・米Philadelphia連銀 Plosser総裁
   ⇒Fedはインフレ対処で後手に回るリスクに直面
   ⇒利上げは前倒しで行う位が良い
   ⇒経済は回復開始以降で最も健全な状態
  ・米NY連銀 Dudley総裁
   ⇒引締めのペースは比較的緩やかなペースで
   ⇒逆風は収まりつつあるも経済回復力には失望
   ⇒引締め開始時には準備預金金利操作もツール。
  ・米失業保険姿勢件数⇒5月17日の週は326千件(予想310千件)。
   ⇒5月10日の週の継続申請件数は2.65百万件に減少。
    2007年以降で最小水準。
  ・米4月FOMC議事録⇒ハト派的バイアス
   ⇒第1四半期の景気減速は悪天候要因。
   ⇒景気拡幅基調の継続を予想。
   ⇒雇用回復の施策を継続してもインフレ上昇には
    つながりにくい。
  ・米4月新築住宅販売⇒+6.4%(yoy)。3ヶ月ぶり上昇
  ・加3月小売売上高⇒▲0.1%(予想+0.3%,mom)。
  ・加4月CPI⇒Headline+0.3%(mom)。Core+0.2%(mom)。

 ⑥中国
  ・5月HSBC PMI⇒49.7に改善。
  ・李克強首相
   ⇒経済は安定し構造改革も進行中。
   ⇒但し足元の減速圧力は非常に強い
   ⇒必要な追加施策は躊躇せず適時前倒しで実施。
   ⇒労働市場が持ち堪えれば成長は7.5%未満でも可
   
2 金融市場

 ①株式市場 / 債券市場
  ・全体観は、株式市場小反発+債券市場は保合い
  ・日経平均は14,462.17円で越週(先週14,016.49円)。
  ・Dow→$16,598.18,S&P500→$1,899.15,Nasdaq→$4,177.25。
   週次でDow+0.7%,S&P500+1.2%,Nasdaq+2.3%。
  ・米10年債利回りは2.53%(先週2.52%)。
  ・米30年債利回りは3.39%(先週3.47%)。

 ②商品市場
  ・地政学リスク(ウクライナ,リビア)で原油価格上昇
  ・貴金属価格は伸び悩み
  ・鉄鉱石なども下落してコモディティ全般も勢いなし
  ・原油価格はバレル単価$104.36(先週$102.11)。
  ・金価格はオンス単価$1,291.90(先週$1,292.76)。

 ③為替市場
  ・コモディティ通貨に下落圧力
  ・ユーロの下落バイアスも継続
  対米ドルで3ヶ月振り安値、対英国ポンドで17ヶ月ぶり安値
  ・株価回復基調に日本円は週末前に反落。
   ドル円は週前半で100円台付けるも102円レベルで越週