2014年9月22日(月)~9月26日(金)の週の簡単なReviewです。
1 Key Events.
①欧州圏 / スイス
・欧州圏9月消費者信頼感指数⇒11に悪化。
・ECB Draghi総裁
⇒欧州経済のリスクは明確に悪化方向。
⇒直近のデータも改善の兆候は無い。
⇒ECBは一致団結して成長とインフレを下支えする覚悟。
⇒施策はやりすぎるよりも出し惜しみの方が代償が大。
⇒ユーロ安は欧州と他地域の施策ベクトルの違いを反映。
・ECB Visco政策委員(伊中銀総裁)
⇒ECBは果敢にも市場期待を上回る緩和を実施。
⇒ユーロ下落の効果により追加施策は不要の可能性も。
⇒TLTROが失敗とか不調という解釈は間違い。
12月には利用拡大を見込む。
・欧州圏8月製造業PMI⇒50.5(予想50.6)。
・欧州圏8月サービス業PMI⇒52.8(予想53.0)。
・独8月製造業PMI⇒50.3(予想51.2)。
・独8月サービス業PMI⇒55.4(予想54.6)。
・独9月IFO企業景況感指数⇒104.7(予想105.8)。
2013年4月以来最低値。
・独9月IFO企業動向現況指数⇒110.5(予想110.5)。
・独9月IFO企業動向期待指数⇒99.3(予想101.2)。
2012年12月以来最低値。
・仏8月製造業PMI⇒48.8(予想47.1)。
・仏8月サービス業PMI⇒49.4(予想50.2)。
・スイス SNB Jordan総裁
⇒スイスフランは高すぎる。スイスにインフレはない。
⇒ユーロスイスの1.20の下限は断固死守する。
②米国 / カナダ
・米8月中古住宅販売件数⇒5.05百万件(予想5.20百万件)。
・米 アラブ5カ国とシリア領内のイスラム国空爆を開始。
・米 Dudley NY連銀総裁
⇒強いドルは交易条件を悪化させる。
更にインフレを抑制しFEDのMandate実現の障害に。
・米新規失業保険申請件数⇒9月20日の週は293千件(予想296千件)。
・米8月耐久消費財受注⇒▲18.2%(予想▲18.0%,mom)。
・米 Dallas連銀 Fisher総裁
⇒FEDは2015年春から夏の間に利上げへ。
⇒時期は早まる可能性あり。
・米第2四半期GDP確定値⇒+4.6%(予想+4.6%,qoq)。
③日本
・玉木OECD事務次長(元財務官)
⇒2%の物価上昇の実現は容易ではない。
⇒2015年の消費増税を視野に日銀は緩和継続を。
⇒先々の緩和スタンスや手段を早期に決めるべき。
⇒円安の輸出促進効果は世界景気の好調が前提。
・岩田前日銀政策委員
⇒最近の円安は行き過ぎ。90円~100円が適正水準。
・安倍首相
⇒円安のデメリットに言及。地方や中小企業への影響を注視。
・9月製造業PMI⇒51.7(予想52.5)。
・塩崎厚労相
⇒GPIF改革法案は拙速ではなく議論を尽くす。
・8月全国CPI⇒+3.3%(予想+3.3%,yoy)。コア+3.1%(予想+3.2%,yoy)。
④豪州 / NZ
・NZ選挙
⇒ Key首相のNational Partyが1996年以来となる単独過半数を奪回。
・NZ RBNZ Wheeler総裁
⇒商品市場の下落に比してNZDの高止まりは不自然。
2 金融市場
①株式市場 / 債券市場
・株式市場は調整モード+債券市場は保合い推移。
・日経平均は比較的堅調。16,229.86円で越週(先週16,321.17円)。
・Dow→$17,112.06、S&P500→$1,982.71、Nasdaq→$4,512.19
・週次でDow→▲1%、S&P500→▲1.4%、Nasdaq→▲1.5%。
・米10年債利回りは2.53%(先週2.58%)。
・米30年債利回りは3.22%(先週3.29%)。
・債券王Bill Gross氏のPIMCO離脱も債券市場に負の影響。
②商品市場
・米ドル続伸の中で商品市場は引き続き低迷。
先週も反発力弱く保合い推移。
・原油価格はバレル単価で$93.44(先週$92.58)。
・金価格はオンス単価で$1,217.19(先週$1,217.00)。
③為替市場
・米ドル続伸。ドルインデックス11週連騰は史上初。
現水準(85.68)も2010年以来の最高値。
・米ドルは週末にかけて上昇バイアスが増す展開。
・コモディティ通貨が下落を主導。欧州通貨は追随。
・円安は抑制的で先週はクロス円では円高傾向。