2008年1月31日木曜日

Too little,too late

携帯電話というのは便利なものです。9月から子供達にも携帯を持たせていますが、"位置ナビ"機能で居場所まで分かるので妻は子供の帰りが遅い時などに非常に重宝しています。そんな時は大抵近所の川原で野球をやっているようですが・・・

携帯メールにはアドレスを登録した先からのメールしかFilterを通過しないようにして、その他のメールは一旦迷惑フォルダに入るように設定しました。

妻が時々このフォルダをチェックするのですが、"出会い系"サイトの宣伝のようなものが入ったりして困ったものだと思っていました。メーカーに照会しても受信を弾く機能は無い(と言うか受信するまで不適切なメールかどうかの区別はつかない⇒そりゃそうか・・・)と言う事だったので、子供たちには迷惑フォルダは覗かないように言っておく程度で済ませていました。

ところが・・・もっと気持ち悪い事が起こりました。 世の中どうなっているのでしょうか・・・・

今更こんな事を言うと笑われるかもしれませんが、子供たちの携帯に同時着信したメールを見て驚くと共に恐怖、そして怒りがこみ上げてきました。

検索してみると全く同名のちゃんとした企業もあるようですので、社名と電話番号以外をカバーしてPasteします。

(株)日本AAAAの藤田と申します。この度、現在ご使用中のお客様の携帯端末機(携帯電話)を、許可ネットワーク認証センターを介し、発信者端末信号名義を認証し、確認したうえでご連絡しております。 以前ご登録いただきました『総合情報サイト』の無料期間中に退会手続きがなされていない為に、利用料金が発生し現在も継続されており、現状未払いのまま長期間にわたり放置状態となっております。本通達より再度これ以上の放置が続きますと 利用規約に基づき、回収機関に債権譲渡され、携帯端末機新規申込み時の住所調査・住民票取得・身辺調査・等をし、終了後即時に調査費・回収経費・延滞金・損害補償金を含めて、ご自宅、お勤め先、第三者への満額請求となります。 現在の調査保留中の額面にての処理をご希望であれば、早急にご連絡いただき、精算 退会処理 デ-タ抹消手続きをお勧めします。 尚、連絡なき場合は、調査・回収の手続き開始をご了承されたものとします。平成20年01月30日 (株)日本AAAA 03-XXXX-XXXX 担当,藤田受付;平日 08:45~17:30迄

明らかな架空請求詐欺のメールであり、同時多数発信で不特定多数に送信し、コンタクトしてきた生真面目且つナイーブな人間からお金を騙し取るという手口だと思われます。

社名で検索すると多数のヒット数がありましたが、電話番号で検索すると所謂"振込み詐欺”や"おれおれ詐欺”等の注意を喚起すると共に架空請求業者をデータベース化したサイトが出てきました。もう間違いありません。

契約している携帯電話業者のサービスデスクに電話をしてこういう情報を届け出るところは無いかと質問したら同社としては全くそういうことはしていないとの事でした。全くおかしな話だと思った私は妻から会社に転送されたメールをプリントアウトして、帰宅時に地域の警察署に寄って本件を報告してきました。

警察署に入ったのは午後8時半位だったでしょうか、スタッフ数は三分の一くらいでしたが、私が入っていっても誰一人顔も上げない状態・・・・・一番近くにいた人に話しかけてやっと対応してもらえると言う状態でした。事情を話して、こういう情報を届け出るにはどうしたらよいかと質問すると、やや困惑したような表情で生活安全課なるところに行けとの事でした。

生活安全課は3階にありましたが、開いているドアをノックしても振り向く人もなく、再度こちらから一番手前にいた人に話しかけてやっと話が聞いてもらえる状態でした。

年配のスタッフ(刑事さん?)が別室で話を聞いてくれましたが、彼はこの程度の話で私が出向いてきた
事に驚いているようで、私の方はそんな対応をされる事に驚いていました。

・一応話は聞いておく。
・被害に遭っていなければ警察も動けない。
・どうせ電話もプリペイドで実態も所在も掴めないだろう。
・取り合わないのが一番。

そんな話をされた後で、もしもしつこく付きまとわれるようならまた来るように、ただしその時は昼間にしてくれと言われて帰ってきました。

何だこの国の警察??
世間で色々言われてはいても私の心に残っていた警察への畏怖と尊敬の念は崩壊しました。国民を守る気が無いとは言いませんが、犯罪を未然に防ごうと言う姿勢は皆無ではないですか・・・・

金融当局の金融政策が経済実態との比較において、先回りして予防的な動きをする場合を " Ahead of the curve", 実態認識が遅く、対応も後手に回るという状態を " behind the curve" と表現するのですが、今のままでは日本の警察機能、特に犯罪防止・国民保護機能は恒常的な behind the curve 状態にあるような気がしてなりません。

Too little, too late ・・・・ そうそう、これもまさに behind the curve の事で、かつては優秀だと信じられていた本邦の警察機能にも残念ながら当てはまってしまう表現でしょう。

やはり東京在住の友人と食事をする約束をドタキャンして警察に行ったのですが、本日その友人に事の顛末を知らせると、こういう返信がありました。

Unfortunately that seems to be the way of the police over here though doesn’t it? I remember some years ago I lived in front of a small neighbourhood park where one night a bunch of teenagers were drinking and making all sorts of noise until past 2 in the morning. I finally got fed up and rang the local koban. The phone rang and rang until finally someone picked it up and slammed it back down without saying anything. I then called the larger area police station and told them about the situation in the park. They asked if the kids had "done anything" to me or my property. When I said not as such they replied that there wasn’t anything they could (would?) do! From that day onwards I realized the kind of system that I was dealing with. Of course trouble in Japan is a lot more rare than in NY for example but I don’t think that excuses the attitude at all.

根の深い問題ですが、とても失望しています。

Everyone, protect yourselves and your family members all the time. We cannot count on THEM.