2008年1月27日日曜日

Wall Street may be shaken by "Whistle of Middle East"

アジアのハンドボール業界を揺るがす"中東の笛"ですが、アジア予選のやり直しが間近となったものの参加国は日本と韓国のみ。

国際ハンドボール連盟は、中東国に有利な不適当なレフェリングが連発されたとする日韓の抗議を認めて予選のやり直しを命じましたが、クェート王族が支配するアジアハンドボール連盟はこれを拒否して再予選に参加した国には除名を含む処分を下すと言う声明まで発表して徹底抗戦の姿勢を示しているそうです。

元々石油の採掘権などの交渉でも中東諸国はかなりの難敵であり、信じられないような条件を吹っかけてくると言う事もしばしばだった訳ですが、そんな石油ビジネスの世界では良く知られていたエゲツなさが今後は中東諸国の存在感の増大に伴い様々な分野で我々を悩ませるようになる可能性がありそうです。

サブプライム問題などで体力の落ちている欧米、特に米国の金融機関はアジアや中東の政府系運用機関(SWF)からの出資を必要としており、事実1月14日にも書いたとおりADIA(アブダビのSWF)からCitiグループへの$7.8billion出資の決定のお陰でCitiグループのみならず金融セクター、そして株式市場全体が大いに息を吹き返したほどの影響力です。

しかし、今週は実は少しきな臭い動きがありました。

様々な理由から株式市場が下げ幅を拡大していた22日の火曜日でしたが、ADIAがCitiグループへの出資を取り止めるとの噂が市場を駆け巡り、東京市場でも金融銘柄に広範な売りが出回ったのです。

一部では22日は実際に投資資金の送金日だったという怪情報もあり、真偽の程は良く分かりませんが少なくとも今後金融の世界でも中東勢の存在が一層大きなものになっていく事と、その中で中東のやり方に振り回されていくリスクも大きいと言う事を充分に示唆する出来事だったと思っています。

実は、ADIAによるCitiグループへの出資が決まった時、米国の友人が、
「これは歴史的な出来事だと思う。イスラムがユダヤを助けているのだから」と興奮気味に話していたのを聞いて政治が苦労している中東和平が金融の世界で一足先に実現したのかと私も感心していたのですが、突然梯子を外すことなく今後も中東諸国には出来るだけ国際ルールに従って欲しいと個人的にも希望します。

中東の笛・・・・・・ ハンドボールの世界で起きている事は、例外的であると信じたいですね。
そうすれば・・・・"ハンドボール"だけに"手玉"に取られた・・・・という駄洒落を言って笑えますから。