2009年11月1日日曜日

Here, there and everywhere.........

金融市場は風雲急を告げてきた感があります。

うじゃうじゃとチャートを並べても意味がないので、ここは豪ドルのチャートで先週の動きを確認してみましょう。

AUDUSD Daily

AUDJPY Daily

相場の転換の可能性を示すシグナルは多数ありますが、その中の一つにOutside Reversalというコンセプトがあります。当日の取引レンジ(変動幅)が前日のそれを上回り、方向が逆であることがこのシグナルの条件です。

先週はPIMCOのビル・グロス氏からRisk Rallyは大方終了したと言う発言もありましたが、週央からの金融市場の値動きは商品市場、株式市場、債券市場、為替市場と主要どころでこのシグナリが点灯しまくっています。

問題は流れの混沌さなのですが、上記の豪ドルの対ドル、対円のチャートでもわかるとおり水曜日から値幅の拡大があり、木曜日がそれを打ち消すシグナルが出て相場が混乱したところに金曜日には更に木曜日の方向感を完璧に打ち消す方向のシグナルが出て越週しているのです。

水曜日にはRisk-off方向の動きが出ていましたが、木曜日には発表された米国の第三四半期GDPが予想を上回った事が好感されたという説明でRisk-on方向の津波が戻って来ました。それが金曜日には同じく個人消費のデータが予想を下回ったという説明で山が崩れるかのごとく反転してしまったのです。

曲がりなりにも相当期間市場に携わってきた身として感じるの事は先週の相場は恐らくGDPや個人消費(PCE)の良し悪しで説明出来るものではなく、何か非常に大きなトレンドが出るか転換するかのタイミングで起こりがちな気迷い的な巨額の資金移動なのだろうということです。

今週は注目度の高いFOMCも控えていますし、そこを消化した時にどちらのベクトルが勢力を増しているかを見極めなければなりませんが、Risk Rallyの終焉の匂いは非常に強まっていると言う気がします。

貴金属、株式市場、そして為替市場でも新興国通貨、コモディティ通貨、欧州通貨に対して米ドルと日本円が逆襲に転じる可能性を頭に入れておきたいところです。

Tidal waves may be quickly turning here, there and everywhere.

Stay tuned.