2009年11月1日日曜日

What slowed me down was .....


半月くらい前からでしょうか、時折胸の痛みを感じるようになっていました。それは突然にやってきてうめき声を上げそうになる強いものでしたが、瞬時に去っていくと言う奇妙な痛みでした。

「おかしいな・・」

そう思いながら過ごしていたのですが、先々週の頭には痛みがやってくる頻度も深さも明確に悪化しており、心臓病ではないかと言う不安から医者に行くことにしました。
 痛いのは左胸の更に左下で、①心臓、②胃、③肋骨、④それら以外という順番に疑いを持ったのですが取り敢えず昨年血液検査における肝臓のデータが軒並み正常範囲を超えた時にお世話になった近所の内科医に診てもらいました。

肝臓の数値が全て正常値に戻ったという報告をした後で今回の胸の痛みの話をしたところ一旦明るくなった医師の表情が見る見る曇っていくのが判り自分もより不安になりました。

「先ずは診てみましょう」

医師に促されて私は上半身の服を捲り上げて左胸の下の痛む場所を示しました。

「見た目はなんでもないですね」

そう言って後ろに回った医師が大きな声を出しました。

「おおお、出てますよ。ここに・・・」

私は何のことだかさっぱりわかりませんでしたが、「これは帯状疱疹というものです」と丁寧に説明をしてくれました。子供の頃にやった水疱瘡の菌は完全に死滅せずに残党が脊椎の隅に残留するのですが我々の体が免疫を持ってしまった後は活動できずに終わるのが普通だそうです。それが何らかの要因で我々の体の免疫が弱ってしまうとこの残党がその隙に反乱を起こす為に起こる症状で普通は右か左の片側に疱疹が出るそうです。よくこれが帯状につながる形となるので帯状疱疹と言われるそうです。要するにHerpesのことですね。

体の片側というのは、この残党が脊椎の隅に残留する時にどちら側にいたかと言うことだそうで、私の場合は左側だったと言うことのようです。

その後経験者の話を聞くと「痒くて困った」という人もいるのですが、私の場合は痒いと言う感覚は全くなくひたすら刺すような激痛が走っては消えると言う状況でした。
 私の場合も疱疹が出た箇所と痛みを感じる箇所が違っていたのですが、これは脊椎と言う神経の束がある箇所で残留菌が反乱を起こすので神経にダメージを与えるからだそうで、帯状疱疹の後遺症の一つに神経痛があるとの事でした。

きちんと処置しておくことが大切との事で飲み薬を処方してもらいましたが、それを飲み切るまでの1週間の間に症状の改善は全く見られませんでした。痛みはそのままで疱疹は拡大して行ったのです。

帯状疱疹も馬鹿に出来ないものですが、当初懸念した心筋梗塞などの病気ではなかったことで精神的には随分楽になったのですが時折千枚通しで胸を突かれるような痛みには結構参りました。
 薬を延長する必要がありそうだと判断して再度医師を訪れたのですが、実は結構強い薬だったようで1週間以上の継続は不可という条件があると告げられました。

恐らく峠は越していると思うので飲み薬を中断して様子を見る事にして、疱疹が拡大するようならと言うことで塗り薬を出してもらいました。

それから1週間程経つのですが、今久しぶりにBLOGを更新出来ている事からも判るとおり、大分回復しています。当初からは相当楽になりました。後はこれがクセにならないことを祈るのみです。

ここのところ仕事の方もかなりハードでしたので体が悲鳴を上げたのでしょうか。海外市場も見ないといけないのでWeekdayの睡眠時間は数時間という生活が恒常化しているのですがそこから来る疲労なのか精神的なストレスなのか・・・・ちょっと考えないといけないな~と思った次第です。

医者に行くほどではなくても、疲れた時や無理をした時に体の片側だけに部分的な発疹が出て痛かったり痒かったりするがやがて消えてしまうという方は意外と多いのではないでしょうか?今回の私の話を聞いて自分もそうかもしれないと思った友人が複数いました。そういう方は一度診察を受けても損はないと思います。

Do not strain yourself and be brave to slow down when you need to.

そんなお告げなのでないかなと思っています。