2013年2月14日木曜日

Love and Miss a thing they all once Hated.

為替市場では英国ポンドが失速中です。
GBPUSD DAILY ⇒ GBP Losing Ground












GBPJPY DAILY  ⇒ GBP Out of Breath.












EURGBP DAILY ⇒ EUR >GBP

目下の直接の原因は英国中銀(BOE)の四半期インフレーション報告でした。同レポート内では英国経済の2014年第一四半期までの経済成長を2.0%から1.7%に引き下げると共に、2015年には経済危機以前の状態に回帰するべく今後一定期間は少々見込みよりも高めのインフレーションを許容していく姿勢が明確に打ち出されています。

退官するBOEのKing総裁も、”短期的に”とした上で、ターゲットを上回る水準のインフレーションを許容していく事は”必要悪”だとし、インフレーションの上振れ分を取り除く目的で性急な行動を取れば中期的な経済成長を阻害することになるとまで述べています。

デフレーションで通貨高、インフレーションで通貨安と言う図式がありますが、為替市場にも様々な潮流や方程式がある中で必ずしもこの通りの動きがトレンドになる保証は無いのですが、足元の円やポンドの動きに関しては市場はこの思惑をメインシナリオに動いていると考えてよいでしょう。

それにしても数年前までは、中央銀行=インフレファイター、と言う図式が常識でした。その頑固なまでの徹底振りは多くの危機を救いもしたし、多くの回復を阻害したりもしました。インフレ退治の引き出しは豊富ですが、デフレへの対処方法を知らなかった中央銀行がデフレを問題視しなかった為に起きた悲劇と言えば残念ながら日本経済が典型例と言う事になる可能性もあるでしょう。

今の日本に必要な事は、それに反論する事ではなく、見事に立ち直って見せる事である事を忘れない事ですね。

昨日の敵は今日の友。実は国際社会の勢力図も・・・・・と言う気がしています。ぶれない価値観をベースとした柔軟な機動力が問われるところです。