もう12月・・・・・ですか・・・・
この時期は誰でもこの一年を振り返り始める時期なのですが、特に年度中に何か大きなイベントがあった人々にとっては感慨ひとしおと言ったところでしょう。
海外に出た、帰国した、家族が増えた、転居した、家を買った、学校に行き始めた、転職した・・・・自ら能動的に踏み出したケースもあれば、受動的に受け入れたケースもあるでしょう。そんな人生の転換点や触媒にも成り得るようなイベントを振り返りながら来年の事を考え始める・・・・そんな時期ではないでしょうか。
今年の金融市場は年初から中盤までのGlobal growth,Low volatility等がテーマだったある意味で平和な相場展開と、米国のサブプライムローンの延滞率急上昇が引き金を引く形で拡大した8月以降のGlobal Decoupling,High Volatility等がテーマとなってきた市場の混乱との間の強烈且つ鮮明なコントラストが記録にも記憶にも残り続けるであろう激しい流れとなりました。
馴染みの深いドル円の為替水準で見ても、124.14→111.71→117.95→107.22と来て105円が視野に入る流れとなりましたが、週末兼月末となった11月30日の金曜日の終値が111円台となって月足、週足に修復感が強まり、12月に入って再度109円台を固めて先週の週足が111円台後半となっており、株式市場の修復と共に円高も年内は一服したかなという印象が強まっています。
実際に特に12月に入ってからは、中東のアブダビ投資庁のCitiグループへの大口投資の発表や米国金融当局と金融機関の間で騒動の根源であるサブプライムローンの段階的金利上昇を当面凍結する旨の合意がなされたと言う報道などが出た事で株式市場や為替市場における市場心理の改善は相当なものです。
個人的にかなりの意外感を感じているのですが、秋口には先行きに相当悲観的な見通しを持っていたヘッジファンドの一部や世界的な大口機関投資家の動向にも目に見える程の変化があります。一時はこの世の終わりみたいな話しすらしていた勢力の中に自分たちを含めて多くの市場参加者はあまりにも悲観的になり過ぎていたという見方が広がっている事実は無視できず、事態が簡単に修復はしないまでもちょとした修復過程に入っている可能性はかなり高いと言えるのではないでしょうか。
実は笑われるかもしれませんが、私は12月に入ったという季節的要因が果たしている役割が物凄く大きいと考えています。この時期欧米では一気にクリスマスムードに入りますが、ラジオ局なども終日クリスマスソングをかけまくるという状態となります。例えばかつて我家も掛けっぱなしにしていたNYのFM局106.7litefmなどもそうなのですが(http://www.1067litefm.com/)、何か苦しい出来事があった年ほどこのInspiration効果は大きく、例えばテロのあった2001年などもこの時期から過度の悲観論が後退し、連帯感、一体感、前向きな気持ち・・・と言ったものが復活して来たと記憶しています。
私は今年は東京で色々な意味で辛い事もありましたが、Josh Grobanがロックフェラーセンターで歌う"Oh Holy Night"に何度と無くInspirationを貰いました。この時期にまたこれがよく掛かるようになり、株式市場などで投資家心理の回復が見られる事は何か象徴的な現象のようにも思えるのです。
どうやら過度の悲観論は一旦後退したとして、ここからは楽観も悲観もせずに冷静に世の中を見て行く事にしましょう。ところで、押し売りはしませんが、先ずは心のリセットスイッチを押したいという方は、私のお気に入りをどうぞ! www.youtube.com/watch?v=zQWXfHzOKUU