先週は6月24日の火曜日~6月25日の水曜日までFOMC会合が開催されていました。
金利据え置きは既定路線で注目は声明文と言うのが市場のコンセンサスでしたが、市場の先手を取る格好でのサプライズ利上げなどがあればかなり相場が動くと言う期待もありました。
月曜日のドイツのIFOが弱く、更に6月のユーロ圏PMIが2003年7月以来初の減速と好敵手の欧州が失速すると言うお膳立てもあったのですが、火曜日のFOMC会合の開始に合わせて発表された米国の6月の消費者信頼感指数が1967年以来5番目に悪い数字となり、同じく住宅価格は▲15.3%と単月では史上最大の下落幅となり、FRBの足元にも火がついてしまいました。これでは金利を下げないのが精一杯という感じですね。
25日の結果発表は、金利据え置きと相変わらずバランスの取れた中庸な声明文と言う事でしたが、効果はせいぜい24時間という感じで、26日の海外市場からは米ドル、米株に集中砲火的な売りが集まりました。
結局はFOMC後の週後半に米ドル、米株が大幅下落、米債券価格が急上昇(金利が低下)するという米国にとっては試練の週となりました。
金融セクターが先導する形で下落した米株ですが、金融大恐慌の1930年以来最悪の6月という結果となり、3月の安値も下回って2008年度の安値も更新してしまいました。
手を拱いていては攻撃を受ける事は分っていたはずの米当局。それを受けて行った最近の米ドル安牽制発言が功を奏していただけに、今回のFOMCの"無策"はちょっとヤバイ後味を残したと思います。
マクロテーマは、3月までの金融混乱から4月以降は世界インフレにシフト。金利上昇を背景に米ドルに復活の兆しが出ていましたが、これで金利が再び低下バイアスを強める形で金融混乱第二章の足音すら聞こえてきました。
このBernenke議長率いる今のFEDというのは、本当に梯子を外してくれますね・・・・・・
Have you been FED up with him, too?