これだけ市場が荒れてくると、人々の行動も常軌を逸したものとなり(?)、おかしなものも色々と送られてくるのですが、中には結構な秀作であると認めざるを得ないものもあります。
例えば・・・先週ならこんなものもありました。 よく見つけるな~と思いませんか?
ECB、Trichet総裁・・おっと・・この中指は?
全く振れないという意味では日本の政治家などに爪の垢でも煎じて飲ませたいようなECBのAnti-Inflation スタンスですが、Trichet総裁の早ければ7月にも追加利上げを行う可能性すら示唆する発言は、米ドルに対して守勢に回っていたユーロが大規模な反撃に転ずる引き金となりました。
結果的にはこの発言が無くとも、金曜日の雇用統計で米国が自落現象的にコケてしまう流れとなったのでしょうが、彼の発言のインパクトは大きなものがありました。
奇しくもFRBのBernanke議長もECBのTrichet総裁も直接、間接の違いはあれど、自国通貨を高めに誘導しようとしたように解釈できると思います。
多くの先進国経済圏に共通の話なのですが、インフレ圧力を何とかしたいものの減速気味の経済の勢いを考えれば中々利上げもし難いという状況下で、以前は問題視されていた自国通貨高が一転して福音となっている事は実に皮肉な事です。
金融当局者も我々市場参加者以上に頭を悩めている事は間違いないことだと思われますが、実際問題としてTrichetさんもこういうポーズで市場を罵りたくなる事もあるのではないでしょうか。
それにしても、この右手は・・・ヤバイですね・・・総裁のスタンス同様にこの一瞬を逃さなかったカメラのピントもぶれなかったと言う事でしょうか。