ダウ工業平均は先週+$511.55(+5.3%)という反発を見せて1万ドルの大台も回復しました。これは2009年7月17日の週以来最高のパフォーマンスということになります。S&P500も同様に+5.4%の上昇と言う事で週次のパフォーマンスはほぼ1年振りの力強さでした。
問題はこれが本格的な株価の反転なのか、或いはベアマーケットラリーと言われる大きな株価の下落過程における一時的な反発なのかという部分の見極めです。
1 前週のベアセンチは行き過ぎ状態だった?
ここに面白いデータがあります。前週時点で、株式市場の銘柄数に占める50日移動平均線よりも高値で取引されている銘柄数の割合が昨年の株式市場の最安値であった2009年3月以来の低水準になっていました。この比率が10%を割り込むと反発も近いと言う危険領域なのですが、流石に市場のセンチがベアに傾きすぎていたと言うのは事実なのではないでしょうか。
2 季節など特殊要因
4月~6月の所謂第二四半期が終了し、7月から第三四半期に入りました。ここは市場動向を慎重に判断しながらも資本を遊ばせておく訳にも行かない投資家コミュニティが資金を各アセットクラスに再配分し始めるタイミングです。丁度株価なども割安になっていた事や今週から始まる企業業績の発表への期待などもあり、株式市場が一旦反発しやすい環境は整っていたと言う見方も出来るでしょう。
3 出来高は付いてきていない?
株価の力強い反発を見た先週ですが、どうやら取引高(出来高)はかなり低調だった模様です。特に金曜日は2010年の最低取引高を更新したと言う事なので商いは賑わっていないという状況が気になります。
先週の動きが持続力を持ってサマーラリーという相場を作れるかどうかは、企業業績の発表などを消化しながら今週の株式市場が同動くかと言うことに掛かっているのではないでしょうか。
今週も株式市場最大の注目市場となる事でしょう。