今の金融市場には悲観と楽観が入り混じっていると思いますが、悲観論の視点から見れば財政破綻懸念のある主要国政府の発行する紙のお金は文字通り紙屑になる恐れがあると言う事でPaper AseetからReal Assetへの資金移動が起こり易いと言う事になり、楽観的な視点から見ても新興国の人口増と生活水準の向上による食料、衣料、住宅、エネルギーへの需要増は確実なのでReal Assetが買われ易いということになります。
つまりは、いじれにしても実物資産の価格上昇の可能性は非常に高いということになるでしょう。
従来のRisk-on,Risk-offという尺度であれば、Risk-onなら実物資産を含むあらゆるリスク資産が上昇し、Risk-offならPaperAssetへの資金還流が起きてRisk資産は値崩れすると言う図式でしたので足元の動きは少し従来のRiskのOn/Offの動きとは違ってきていると言う事になるかもしれません。
最近では背景に様々な資産クラスを束ねてその価格変動にリンクして動くETF(上場投信:Exchange Traded Fund)がありますが、そのパフォーマンスをチェックしていたらまさにそんな図式が現れていました。下図は過去3ヶ月における各資産のETF価格の変動です。
Big Winners Big Losers
Cotton 67.60% Livestock -3.40%
Sugar 46.30% Turkey -4.70%
Silver 38.50% Spain -8.30%
半導体30.20% Natural Gas -12.70%
Oil Services 26.60% Volatility -45.50%
* Trends measured by major ETFs representing each asset.
左側に青字で示したCottonやSugarは凄い値上がりですね。SilverやOil関係は認識していましたが
たいしたものです。右側の値下がりの大きかったETFではトルコ株や天然ガスはやや意外ですがスペイン株は当然でしょうね。
そして・・・・Volatilityの約46%ダウンですが、要するにこれはVIX指数に連動したETFの値下がりで、株式市場の大健闘によるVIX指数の低迷が明白ですね。
投資家にとっての為替リスクは、従来の為替変動のリスクから今では通貨そのもののリスクを意味するようになってきたという事なのでしょう。
2010年12月27日月曜日
Top FX Movers Last Week.
先週はクリスマス休暇を控えて徐々に市場参加者も減少していく展開でした。
こういう時に突発的な事象が発生すると市場が大きく動く事があるのですが、先週は一応無難に通過したと言ったところでしょうか。
海外の債券市場や株式市場はクリスマス休場で金曜日などは為替だけが動いていると言う状況でしたが、簡単に先週の為替の動きを見てみましょう。
通貨ペア 先週終値 前週終値 変動(pips) 変動(%)
①EURCHF 1.2667 1.2570 +97 +0.77%
②CADCHF 0.9562 0.9494 +68 +0.71%
③GBPCHF 1.4870 1.4785 +85 +0.57%
④NZDCHF 0.7199 0.7161 +38 +0.53%
⑤CHFJPY 86.02 86.46 -44 -0.51%
⑥USDCHF 0.9627 0.9584 +43 +0.45%
⑦EURAUD 1.3110 1.3057 +53 +0.40%
⑧AUDCHF 0.9659 0.9625 +34 +0.35%
⑨AUDCAD 1.0098 1.0133 -35 -0.35%
⑩EURUSD 1.3157 1.3113 +44 +0.33%
値幅は全て二桁の動きであり先週はそもそも小動きだったと言う事がわかりますが、前週に
安全資産としてCHF(スイスフラン)が買われすぎていたのでしょうか、先週は小幅な動きでは
ありますが、変動が大きかった上位10通貨ペアのうちの実に1位~6位までを含む7つがCHFの
下落と言う動きになっています。
或いは・・・この時期にこれだけ多くの通貨に対してCHFが小幅ながらも弱含んだ背景は、
世界中の子供達の為に多くの通貨建てでプレゼントを調達し捲っていたサンタクロースの軍資金
がCHF建てであったと言う事なのかも知れませんね。
だとしたらこのご時世・・・・・世界の子供達の為に安全通貨としてCHFを備蓄しているのなら、
サンタクロースも隅には置けないちゃっかり者と言う事でしょうか。引き続きCHFでもCNYでもよい
のですが、上手く軍資金を守りながら子供たちに夢を運び続けて欲しいと思うところです。
こういう時に突発的な事象が発生すると市場が大きく動く事があるのですが、先週は一応無難に通過したと言ったところでしょうか。
海外の債券市場や株式市場はクリスマス休場で金曜日などは為替だけが動いていると言う状況でしたが、簡単に先週の為替の動きを見てみましょう。
通貨ペア 先週終値 前週終値 変動(pips) 変動(%)
①EURCHF 1.2667 1.2570 +97 +0.77%
②CADCHF 0.9562 0.9494 +68 +0.71%
③GBPCHF 1.4870 1.4785 +85 +0.57%
④NZDCHF 0.7199 0.7161 +38 +0.53%
⑤CHFJPY 86.02 86.46 -44 -0.51%
⑥USDCHF 0.9627 0.9584 +43 +0.45%
⑦EURAUD 1.3110 1.3057 +53 +0.40%
⑧AUDCHF 0.9659 0.9625 +34 +0.35%
⑨AUDCAD 1.0098 1.0133 -35 -0.35%
⑩EURUSD 1.3157 1.3113 +44 +0.33%
値幅は全て二桁の動きであり先週はそもそも小動きだったと言う事がわかりますが、前週に
安全資産としてCHF(スイスフラン)が買われすぎていたのでしょうか、先週は小幅な動きでは
ありますが、変動が大きかった上位10通貨ペアのうちの実に1位~6位までを含む7つがCHFの
下落と言う動きになっています。
或いは・・・この時期にこれだけ多くの通貨に対してCHFが小幅ながらも弱含んだ背景は、
世界中の子供達の為に多くの通貨建てでプレゼントを調達し捲っていたサンタクロースの軍資金
がCHF建てであったと言う事なのかも知れませんね。
だとしたらこのご時世・・・・・世界の子供達の為に安全通貨としてCHFを備蓄しているのなら、
サンタクロースも隅には置けないちゃっかり者と言う事でしょうか。引き続きCHFでもCNYでもよい
のですが、上手く軍資金を守りながら子供たちに夢を運び続けて欲しいと思うところです。
2010年12月20日月曜日
GBP on the defensive.......
先週はGBPが防戦一方でしたが、場合によっては非常に根の深いトレンドになるかもしれません。
丁度1年ほど前に英国のDarling財務大臣が打ち出した賞与課税が業界で賛否両論を巻き起こした事がありました。金融危機の反省から主要国政府が様々な金融規制を打ち出していた頃で、米国ではVolckerルール、欧州でも様々な金融規制が活発に議論されていた頃です。
この英国の賞与課税は、従業員に2万5千GBP(1GBP=130円で計算すると325万円)以上の賞与を支払う金融機関はその50%を納税する義務を負う事や従業員本人にも40%が課税されるという大胆な内容でした。これにより高額賞与が支給されるとその90%が支給者と受給者から国庫に収められると言う内容です。
一見べらぼうな内容に見えますが、多くの金融機関において金融バブル期の幹部職員の処遇は一部でスポーツ界のスーパースター並みになっていた事や”Too big to fail"である事を理由に税金で保護されたり、預金者を犠牲にした政策金利=(短期金利)の低金利維持により必ず儲かる状態に置かれてきたにも拘らず、その収益を企業融資などの投資に回さずに安易且つ過剰に従業員に還元してしまう金融機関が多かったという事も事実ですので結構な支持も集めたと言う訳です。
英国はロンドン金融街(=シティ街などと言われますね)を整備して金融立国としてかつての不況を脱したと言う経緯もあるのでそこを潰しに行くような規制は自殺行為だという批判もありましたが、事実これを機にシティ街からスイスなどに本拠地を移すヘッジファンドなどが増えてきました。
事情通の友人によると当初は登記上の拠点移動が先行していましたが、ここへ来てフィジカルな実体的移動が起きているとのことで、先週はこれを裏付けるようなGBPCHFというクロス取引の売り切りオーダーの執行が相次いだようです。12月の最終週は流動性が極端に低下する可能性がありますので少なくとも大口の取引執行はクリスマスまでに終了させるのが無難だと思われるため、今週もこの手のフローが出続ける可能性がありそうです。
丁度1年ほど前に英国のDarling財務大臣が打ち出した賞与課税が業界で賛否両論を巻き起こした事がありました。金融危機の反省から主要国政府が様々な金融規制を打ち出していた頃で、米国ではVolckerルール、欧州でも様々な金融規制が活発に議論されていた頃です。
この英国の賞与課税は、従業員に2万5千GBP(1GBP=130円で計算すると325万円)以上の賞与を支払う金融機関はその50%を納税する義務を負う事や従業員本人にも40%が課税されるという大胆な内容でした。これにより高額賞与が支給されるとその90%が支給者と受給者から国庫に収められると言う内容です。
一見べらぼうな内容に見えますが、多くの金融機関において金融バブル期の幹部職員の処遇は一部でスポーツ界のスーパースター並みになっていた事や”Too big to fail"である事を理由に税金で保護されたり、預金者を犠牲にした政策金利=(短期金利)の低金利維持により必ず儲かる状態に置かれてきたにも拘らず、その収益を企業融資などの投資に回さずに安易且つ過剰に従業員に還元してしまう金融機関が多かったという事も事実ですので結構な支持も集めたと言う訳です。
英国はロンドン金融街(=シティ街などと言われますね)を整備して金融立国としてかつての不況を脱したと言う経緯もあるのでそこを潰しに行くような規制は自殺行為だという批判もありましたが、事実これを機にシティ街からスイスなどに本拠地を移すヘッジファンドなどが増えてきました。
事情通の友人によると当初は登記上の拠点移動が先行していましたが、ここへ来てフィジカルな実体的移動が起きているとのことで、先週はこれを裏付けるようなGBPCHFというクロス取引の売り切りオーダーの執行が相次いだようです。12月の最終週は流動性が極端に低下する可能性がありますので少なくとも大口の取引執行はクリスマスまでに終了させるのが無難だと思われるため、今週もこの手のフローが出続ける可能性がありそうです。
GBPCHF DAILY |
2010年12月19日日曜日
Top FX Movers Last Week.
先週は流石にいよいよ年末を意識せざるを得ない相場展開となってきましたね。
足元の金融市場の震源地である日米欧の長期金利動向ですが週半ばまでは金利上昇のPain Tradeが継続したものの終盤はそれなりに債券の買戻しが出て各国の長期金利の急騰はやや落ち着き始めたかもしれません。
債券市場から流出を続けてきた資金の主な引き受け手となってきた株式市場の安定感は抜群で、投資家のリスクに対する恐怖指数とされるVIX指数も非常に低位安定状態を続けています。
この指標は週末時点で16.09まで下落していますが、これは4月に株価が短期サイクルの高値をつけた時の15.23以来の低水準です。また2008年5月の15.82、2007年10月の16.12にも非常に近い水準ですね。2008年の5月19日に株価は高値をつけた後に10ヶ月かけて株価は50%下落し、2077年の10月9日のVIX指数16.12のボトムはDow平均が史上最高値を更新する二日前のことでした。
株式市場への強気な姿勢は強まるばかりと言う感じですが個人的には少し慎重なスタンスが必要ではないかと思うところです。
さて、先週の主要通貨ペアの変動規模トップ10を見てみましょう。
通貨ペア 先週終値 前週終値 変動(pips) 変動(%)
①GBPCHF 1.5065 1.5500 -435 -2.89%
②NZDCHF 0.7147 0.7325 -178 -2.49%
③GBPAUD 1.5702 1.6031 -329 -2.10%
④AUDNZD 1.3414 1.3185 +229 +1.71%
⑤GBPUSD 1.5534 1.5799 -265 -1.71%
⑥GBPJPY 130.41 132.61 -220 -1.69%
⑦CADCHF 0.9571 0.9718 -147 -1.54%
⑧EURCHF 1.2785 1.2975 -190 -1.49%
⑨EURGBP 0.8485 0.8367 +118 +1.39%
⑩NZDUSD 0.7370 0.7467 -97 -1.32%
先週も週内の振幅が結構ありましたが、終わってみれば結構勝組と負組が明確に分かれる結果となっています。
上昇した通貨としては、CHF4回、AUDとUSDが2回、円とEURが1回ずつ登場しています。
下落した通貨としては、GBP5回、NZD3回、CADとEURが1回ずつです。
CHFの強さは相変わらずですが、ここへ来てGBPの下落が目立ってきました。GBPはライバルのEURの混乱を尻目に相対的に堅調な動きをしてきましたが幾つか悪材料が出てきてしまっている状況ですね。
年末にかけては各市場が流動性の極端な低下というこの時期特有のリスクに直面する事になりますが、金融市場の中で最も出来高が大きく、最も流動性が潤沢とされる為替市場も例外では在りません。先週のような上下にヒゲを出す振幅を繰り返しながら、ベースラインとしての流れはUSD,CHFの上昇とEUR,GBPの下落という絵にはまっていくのではないでしょうか。
この絵の中で、AUDなど資源国通貨と円の動向は株式市場が握っているように思います。
足元の金融市場の震源地である日米欧の長期金利動向ですが週半ばまでは金利上昇のPain Tradeが継続したものの終盤はそれなりに債券の買戻しが出て各国の長期金利の急騰はやや落ち着き始めたかもしれません。
債券市場から流出を続けてきた資金の主な引き受け手となってきた株式市場の安定感は抜群で、投資家のリスクに対する恐怖指数とされるVIX指数も非常に低位安定状態を続けています。
この指標は週末時点で16.09まで下落していますが、これは4月に株価が短期サイクルの高値をつけた時の15.23以来の低水準です。また2008年5月の15.82、2007年10月の16.12にも非常に近い水準ですね。2008年の5月19日に株価は高値をつけた後に10ヶ月かけて株価は50%下落し、2077年の10月9日のVIX指数16.12のボトムはDow平均が史上最高値を更新する二日前のことでした。
株式市場への強気な姿勢は強まるばかりと言う感じですが個人的には少し慎重なスタンスが必要ではないかと思うところです。
さて、先週の主要通貨ペアの変動規模トップ10を見てみましょう。
通貨ペア 先週終値 前週終値 変動(pips) 変動(%)
①GBPCHF 1.5065 1.5500 -435 -2.89%
②NZDCHF 0.7147 0.7325 -178 -2.49%
③GBPAUD 1.5702 1.6031 -329 -2.10%
④AUDNZD 1.3414 1.3185 +229 +1.71%
⑤GBPUSD 1.5534 1.5799 -265 -1.71%
⑥GBPJPY 130.41 132.61 -220 -1.69%
⑦CADCHF 0.9571 0.9718 -147 -1.54%
⑧EURCHF 1.2785 1.2975 -190 -1.49%
⑨EURGBP 0.8485 0.8367 +118 +1.39%
⑩NZDUSD 0.7370 0.7467 -97 -1.32%
先週も週内の振幅が結構ありましたが、終わってみれば結構勝組と負組が明確に分かれる結果となっています。
上昇した通貨としては、CHF4回、AUDとUSDが2回、円とEURが1回ずつ登場しています。
下落した通貨としては、GBP5回、NZD3回、CADとEURが1回ずつです。
CHFの強さは相変わらずですが、ここへ来てGBPの下落が目立ってきました。GBPはライバルのEURの混乱を尻目に相対的に堅調な動きをしてきましたが幾つか悪材料が出てきてしまっている状況ですね。
年末にかけては各市場が流動性の極端な低下というこの時期特有のリスクに直面する事になりますが、金融市場の中で最も出来高が大きく、最も流動性が潤沢とされる為替市場も例外では在りません。先週のような上下にヒゲを出す振幅を繰り返しながら、ベースラインとしての流れはUSD,CHFの上昇とEUR,GBPの下落という絵にはまっていくのではないでしょうか。
この絵の中で、AUDなど資源国通貨と円の動向は株式市場が握っているように思います。
2010年12月12日日曜日
金融市場は海老蔵相場
先週某所で行われた投資家の情報交換及び勉強会において、長期金利市場を中心に年末のPain Tradeが猛威を振るっていると言う話題になりました。
油断していると訳もわからないうちにボコボコにされているという話が多く出たので、思わず、「それでは海老蔵状態ですね」と言う声も上がり、何故か大いに盛り上がってしまいました。
金融市場には様々な情報や噂、戯言が流布されますが、今回の海老蔵騒動に関するものも色々と出回っていました。中には不謹慎にも(?)結構な秀作と言えるものもありましたので一つ紹介しておきます。
ごろ寝してボリビリ食うのがえびせん。土下座してボロボロ泣くのが海老蔵。
マヨと合うのがえびせん。マオと合うのが海老蔵。
大口で食べるのをやめられない止まらないのがえびせん。大口を叩くのをやめられない止まらないのが海老蔵。
お酒のツマミで出されるのがえびせん。お酒でツマミ出されるのが海老蔵。
すぐなくなっちゃうのがえびせん。すぐ殴られちゃうのが海老蔵。
カルビーの工場で袋詰めにされるのがえびせん。ギャラリーの前で袋にされるのが海老蔵。
食べると止まらないのがえびせん。飲むと止まらないのが海老蔵。
カルビーなのがえびせん。歌舞伎なのが海老蔵。
スナック菓子でつまみとして出されるのがえびせん。スナックからつまみ出されるのが海老蔵。
サクサクするのがえびせん。ボコボコなのが海老蔵。
最高にキレがある美味しさがえびせん。介抱でキレられるオッサンが海老蔵。
親が与えるのがえびせん。親が謝るのが海老蔵。
懐かしいのがえびせん。恥ずかしいのが海老蔵。
塩まみれなのがえびせん。血まみれなのが海老蔵。
むさぼって飲み込むのがえびせん。さぼって飲みに行くのが海老蔵。
やめられないのがえびせん。やめてもらえなかったのが海老蔵。
子供に人気があるのがえびせん。子供を認知するのが海老蔵。
人に好まれるのがえびせん。人にボコられるのが海老蔵。
年中口にするのがえびせん。年収を口にするのが海老蔵。
開封したら喜ばれるのがえびせん。介抱したら殴られるのが海老蔵。
用途広いのがえびせん。酔うと酷いのが海老蔵。
不謹慎かもしれませんが出来栄えに感心してしまいました。日本語の奥深さまで感じてしまうようなものですが、ある意味で市場を駆け巡る様々な噂や風説の多くはこのように実に心無い、無邪気でも残酷なものが多いと言うことを再認識させられる気もします。
海老蔵さんには是非とも改心して欲しいと願いますが、改めて家元とか世襲という制度の根深い功罪もあるような気がしました。
油断していると訳もわからないうちにボコボコにされているという話が多く出たので、思わず、「それでは海老蔵状態ですね」と言う声も上がり、何故か大いに盛り上がってしまいました。
金融市場には様々な情報や噂、戯言が流布されますが、今回の海老蔵騒動に関するものも色々と出回っていました。中には不謹慎にも(?)結構な秀作と言えるものもありましたので一つ紹介しておきます。
ごろ寝してボリビリ食うのがえびせん。土下座してボロボロ泣くのが海老蔵。
マヨと合うのがえびせん。マオと合うのが海老蔵。
大口で食べるのをやめられない止まらないのがえびせん。大口を叩くのをやめられない止まらないのが海老蔵。
お酒のツマミで出されるのがえびせん。お酒でツマミ出されるのが海老蔵。
すぐなくなっちゃうのがえびせん。すぐ殴られちゃうのが海老蔵。
カルビーの工場で袋詰めにされるのがえびせん。ギャラリーの前で袋にされるのが海老蔵。
食べると止まらないのがえびせん。飲むと止まらないのが海老蔵。
カルビーなのがえびせん。歌舞伎なのが海老蔵。
スナック菓子でつまみとして出されるのがえびせん。スナックからつまみ出されるのが海老蔵。
サクサクするのがえびせん。ボコボコなのが海老蔵。
最高にキレがある美味しさがえびせん。介抱でキレられるオッサンが海老蔵。
親が与えるのがえびせん。親が謝るのが海老蔵。
懐かしいのがえびせん。恥ずかしいのが海老蔵。
塩まみれなのがえびせん。血まみれなのが海老蔵。
むさぼって飲み込むのがえびせん。さぼって飲みに行くのが海老蔵。
やめられないのがえびせん。やめてもらえなかったのが海老蔵。
子供に人気があるのがえびせん。子供を認知するのが海老蔵。
人に好まれるのがえびせん。人にボコられるのが海老蔵。
年中口にするのがえびせん。年収を口にするのが海老蔵。
開封したら喜ばれるのがえびせん。介抱したら殴られるのが海老蔵。
用途広いのがえびせん。酔うと酷いのが海老蔵。
不謹慎かもしれませんが出来栄えに感心してしまいました。日本語の奥深さまで感じてしまうようなものですが、ある意味で市場を駆け巡る様々な噂や風説の多くはこのように実に心無い、無邪気でも残酷なものが多いと言うことを再認識させられる気もします。
海老蔵さんには是非とも改心して欲しいと願いますが、改めて家元とか世襲という制度の根深い功罪もあるような気がしました。
Top FX Movers Last Week.
先週の金融市場には長期金利上昇の嵐が吹き荒れました。米国でも欧州でも日本でも数十年続いた債券バブルが一斉に終局に向かう段階に入った可能性があります。
主要な株式市場は概ね堅調なのですが、企業価値や業績と言ったファンダメンタルズは横に置いた状態で、債券市場に眠っていたお金の避難先として資金流入を謳歌していると言う側面が強いので債券市場の調整が一服した後に株式市場の強気相場の持続力が試されるフェーズが来る事になるでしょう。
本稿ではいつも通り主要通貨ペアの先週を通した変動率ランキングを確認します。
通貨ペア 先週終値 前週終値 変動幅(pips) 変動幅(%)
①GBPNZD 2.1143 2.0579 +564 +2.67%
②NZDUSD 0.7467 0.7655 -188 -2.52%
③NZDCAD 0.7535 0.7683 -148 -1.96%
④GBPJPY 132.61 130.18 +243 +1.83%
⑤AUDNZD 1.3185 1.2956 +229 +1.74%
⑥NZDCHF 0.7325 0.7450 -125 -1.71%
⑦USDJPY 83.94 82.53 +141 +1.68%
⑧EURGBP 0.8367 0.8501 -134 -1.60%
⑨EURUSD 1.3225 1.3412 -187 -1.41%
⑩CADJPY 83.15 82.19 +96 +1.15%
上位10通貨ペアで上昇した側での登場回数は GBP3回,USD3回,CAD2回,AUD,CHFが1回づつでした。
一方で下落サイドでの登場回数はNZD5回、JPY3回、EURが2回となっています。
利上げこそ無かったものの雇用データを含む経済指標が好調だった豪州ですがAUDの上昇は限定的でした。NZDの失速感もそうですがやはり中国が度重なる預金準備率引き上げなどで金融政策のスタンスを緩和的から中立に戻した事が資源国通貨の上昇バイアスを鈍らせていると感じます。USDは前週の下落から復調しており、GBPも好調ですがJPYは日経平均の奮闘虚しくJGB市場の大幅下落なども材料になっているので先週は円安だったと言えます。
これから年末にかけては、年内に決済する必要がありながら欧州市場や主要国の債券市場の混乱を理由に様子を見ていた需給が炙り出されてくるはずです。脈絡の無い変動が続く可能性もありますがしっかり捕捉していきたいところです。
主要な株式市場は概ね堅調なのですが、企業価値や業績と言ったファンダメンタルズは横に置いた状態で、債券市場に眠っていたお金の避難先として資金流入を謳歌していると言う側面が強いので債券市場の調整が一服した後に株式市場の強気相場の持続力が試されるフェーズが来る事になるでしょう。
本稿ではいつも通り主要通貨ペアの先週を通した変動率ランキングを確認します。
通貨ペア 先週終値 前週終値 変動幅(pips) 変動幅(%)
①GBPNZD 2.1143 2.0579 +564 +2.67%
②NZDUSD 0.7467 0.7655 -188 -2.52%
③NZDCAD 0.7535 0.7683 -148 -1.96%
④GBPJPY 132.61 130.18 +243 +1.83%
⑤AUDNZD 1.3185 1.2956 +229 +1.74%
⑥NZDCHF 0.7325 0.7450 -125 -1.71%
⑦USDJPY 83.94 82.53 +141 +1.68%
⑧EURGBP 0.8367 0.8501 -134 -1.60%
⑨EURUSD 1.3225 1.3412 -187 -1.41%
⑩CADJPY 83.15 82.19 +96 +1.15%
上位10通貨ペアで上昇した側での登場回数は GBP3回,USD3回,CAD2回,AUD,CHFが1回づつでした。
一方で下落サイドでの登場回数はNZD5回、JPY3回、EURが2回となっています。
利上げこそ無かったものの雇用データを含む経済指標が好調だった豪州ですがAUDの上昇は限定的でした。NZDの失速感もそうですがやはり中国が度重なる預金準備率引き上げなどで金融政策のスタンスを緩和的から中立に戻した事が資源国通貨の上昇バイアスを鈍らせていると感じます。USDは前週の下落から復調しており、GBPも好調ですがJPYは日経平均の奮闘虚しくJGB市場の大幅下落なども材料になっているので先週は円安だったと言えます。
これから年末にかけては、年内に決済する必要がありながら欧州市場や主要国の債券市場の混乱を理由に様子を見ていた需給が炙り出されてくるはずです。脈絡の無い変動が続く可能性もありますがしっかり捕捉していきたいところです。
2010年12月6日月曜日
Tricked By Trichet.
もう12月なので今年の展開をざっと振り返ると、最初の大きな節目は5月初旬の欧州問題の表面化でした。日本の黄金週間早々にギリシャの財政問題などが材料視されてユーロが暴落したのです。
その後は市場の関心は欧州ソブリンリスク問題から米国の量的緩和(QE2)とグローバルな不均衡問題是正のための中国人民元の切り上げと事実上の米ドル切り下げを国際合意するのではないかというDFCR(De-Facto Currency Revaluation)問題にシフトしていきました。
11月には再び欧州ソブリンリスクに焦点が戻った格好になりましたが、今度はアイルランドが標的になりました。
どうしてアイルランド問題が再び統合欧州全体を脅かしているのかと言うと大きく言って二つの理由があると言われています。
1 一旦市場を沈静化させた欧州のStress Testの内容が信用出来ないという事が証明されてしまった。
2 各国のイメージで放蕩的なイメージの強いギリシャとは対照的な実直・堅気なイメージのアイルランドまで危機的な状況である事が判ったことでその他の不安視される国々も同じ問題を抱えているという不安が急上昇した。
不謹慎な言い方を許していただければ、クラスで最も不真面目な子と最も生真面目な子が掃除をサボったのなら他の子もサボっていた可能性が高いと疑われるようなものでしょうか。
12月2日(木)のECB政策決定会合では、1週間、1ヶ月物の資金供給オペの継続は確実視されていましたが3ヶ月に関しては変動金利から固定金利に切り替える予定だったものを固定金利のままにして資金調達コストを低めに維持するとともに日米のように中央銀行として購入している国債買取枠の増枠をしてくるかどうかという部分に注目が集まりました。
結果は予想通りの金利据え置きと資金供給オペの継続でしたが、注目された国債買取に関しては総裁の記者会見でも言及が無く、失望した市場がユーロ売りに動いたその時に・・・・ECBが猛烈な勢いでアイルランドなど周辺国の国債を買い始めたので市場は一転ユーロの買戻しに動き始めました。
ECBは金曜日にも同様の動きを継続し、米国の雇用統計も予想を裏切る弱い内容だったことからドル売り・ユーロ買いの動きは週末まで継続し、終わってみれば先週の水、木、金の後半3営業日でユーロは大きく復活を遂げる結果となりました。
1.29台前半から3取引日で1.34代前半まで500pipsレベルの反発となりました。ECBのTrichet総裁に関しては有言実行というよりも今回は無言実行に近い感じでした。言葉よりも行動で示したと言う事になるのでしょうか。見事な手際でした。ユーロがボトムを打ったのかどうかは今週以降見極めていく事になります。
その後は市場の関心は欧州ソブリンリスク問題から米国の量的緩和(QE2)とグローバルな不均衡問題是正のための中国人民元の切り上げと事実上の米ドル切り下げを国際合意するのではないかというDFCR(De-Facto Currency Revaluation)問題にシフトしていきました。
11月には再び欧州ソブリンリスクに焦点が戻った格好になりましたが、今度はアイルランドが標的になりました。
どうしてアイルランド問題が再び統合欧州全体を脅かしているのかと言うと大きく言って二つの理由があると言われています。
1 一旦市場を沈静化させた欧州のStress Testの内容が信用出来ないという事が証明されてしまった。
2 各国のイメージで放蕩的なイメージの強いギリシャとは対照的な実直・堅気なイメージのアイルランドまで危機的な状況である事が判ったことでその他の不安視される国々も同じ問題を抱えているという不安が急上昇した。
不謹慎な言い方を許していただければ、クラスで最も不真面目な子と最も生真面目な子が掃除をサボったのなら他の子もサボっていた可能性が高いと疑われるようなものでしょうか。
12月2日(木)のECB政策決定会合では、1週間、1ヶ月物の資金供給オペの継続は確実視されていましたが3ヶ月に関しては変動金利から固定金利に切り替える予定だったものを固定金利のままにして資金調達コストを低めに維持するとともに日米のように中央銀行として購入している国債買取枠の増枠をしてくるかどうかという部分に注目が集まりました。
結果は予想通りの金利据え置きと資金供給オペの継続でしたが、注目された国債買取に関しては総裁の記者会見でも言及が無く、失望した市場がユーロ売りに動いたその時に・・・・ECBが猛烈な勢いでアイルランドなど周辺国の国債を買い始めたので市場は一転ユーロの買戻しに動き始めました。
ECBは金曜日にも同様の動きを継続し、米国の雇用統計も予想を裏切る弱い内容だったことからドル売り・ユーロ買いの動きは週末まで継続し、終わってみれば先週の水、木、金の後半3営業日でユーロは大きく復活を遂げる結果となりました。
1.29台前半から3取引日で1.34代前半まで500pipsレベルの反発となりました。ECBのTrichet総裁に関しては有言実行というよりも今回は無言実行に近い感じでした。言葉よりも行動で示したと言う事になるのでしょうか。見事な手際でした。ユーロがボトムを打ったのかどうかは今週以降見極めていく事になります。
2010年12月5日日曜日
Top FX Movers Last week.
先週は、11月から12月への月替わりの週でしたが木曜日にECB金融政策決定会合、金曜日に米雇用統計が控える重要週でした。
アイルランドの金融セクターの問題がそれを救済せざるを得ないアイルランド政府のソブリンリスク問題となり、更にアイルランドの次はポルトガルだとか最終的にはスペインもイタリアもという具合に不安が不安を呼ぶ負の連鎖を材料にMassiveな欧州売りが先行しましたが、12月2日(木)のECB金融決定会合に併せてECBが大量にアイルランド債等の周辺国債務の購入を断行した事でユーロが反発し、12月3日(金)の米雇用統計では事前に予想されていた新規雇用の大幅増加の期待を裏切る発表があった事で米ドルが大幅に反落する結果になりました。
為替市場の変動を見てみます。先週の変動規模のランキングです。
通貨ペア 前週終値 先週終値 値幅(pips) 値幅(%)
①USDCHF 0.9735 1.0030 -295 -3.03%
②AUDUSD 0.9930 0.9643 +287 +2.89%
③NZDUSD 0.7655 0.7494 +161 +2.10%
④USDJPY 82.53 84.05 -152 -1.84%
⑤GBPCHF 1.5357 1.5636 -279 -1.82%
⑥GBPAUD 1.5879 1.6158 -279 -1.76%
⑦USDCAD 1.0037 1.0210 -173 -1.72%
⑧EURCHF 1.3060 1.3279 -219 -1.68%
⑨EURAUD 1.3501 1.3725 -224 -1.66%
⑩CADCHF 0.9695 0.9821 -126 -1.30%
⑪EURUSD 1.3412 1.3239 +173 +1.29%
先週は通貨では特にユーロに注目していたので非常に大きな反発をしたと思っていたのですが、こうして客観的に整理してみるとEURUSDの上昇はやっと11位に出てきました。ちょっと驚きです。
各ペアを細かく見ると以下のようになります。
上昇した通貨としての登場回数⇒CHF4回、AUD3回、NZD,JPY,CAD,EURが各1回。
下落した通貨としての登場回数⇒USD6回、GBP2回、EUR2回、CAD1回。
つまりはこういうことでしょう。EURUSDは先週大きく切り返したのですが、EURの反発局面=USD反落局面ではEUR以外の通貨が一層気を吐いていた・・・結果としてEURの切り返しは対USD意外では限定的であった。
12月は始まったばかりですが、第一週(たったの3日ですが)から大いに見せてくれました。これからもクリスマス休暇までは市場参加者も多いので予断を許さない展開が続くのではないでしょうか。
今週はEUR反発の持続力とUSDの足腰の強さが試されます。
アイルランドの金融セクターの問題がそれを救済せざるを得ないアイルランド政府のソブリンリスク問題となり、更にアイルランドの次はポルトガルだとか最終的にはスペインもイタリアもという具合に不安が不安を呼ぶ負の連鎖を材料にMassiveな欧州売りが先行しましたが、12月2日(木)のECB金融決定会合に併せてECBが大量にアイルランド債等の周辺国債務の購入を断行した事でユーロが反発し、12月3日(金)の米雇用統計では事前に予想されていた新規雇用の大幅増加の期待を裏切る発表があった事で米ドルが大幅に反落する結果になりました。
為替市場の変動を見てみます。先週の変動規模のランキングです。
通貨ペア 前週終値 先週終値 値幅(pips) 値幅(%)
①USDCHF 0.9735 1.0030 -295 -3.03%
②AUDUSD 0.9930 0.9643 +287 +2.89%
③NZDUSD 0.7655 0.7494 +161 +2.10%
④USDJPY 82.53 84.05 -152 -1.84%
⑤GBPCHF 1.5357 1.5636 -279 -1.82%
⑥GBPAUD 1.5879 1.6158 -279 -1.76%
⑦USDCAD 1.0037 1.0210 -173 -1.72%
⑧EURCHF 1.3060 1.3279 -219 -1.68%
⑨EURAUD 1.3501 1.3725 -224 -1.66%
⑩CADCHF 0.9695 0.9821 -126 -1.30%
⑪EURUSD 1.3412 1.3239 +173 +1.29%
先週は通貨では特にユーロに注目していたので非常に大きな反発をしたと思っていたのですが、こうして客観的に整理してみるとEURUSDの上昇はやっと11位に出てきました。ちょっと驚きです。
各ペアを細かく見ると以下のようになります。
上昇した通貨としての登場回数⇒CHF4回、AUD3回、NZD,JPY,CAD,EURが各1回。
下落した通貨としての登場回数⇒USD6回、GBP2回、EUR2回、CAD1回。
つまりはこういうことでしょう。EURUSDは先週大きく切り返したのですが、EURの反発局面=USD反落局面ではEUR以外の通貨が一層気を吐いていた・・・結果としてEURの切り返しは対USD意外では限定的であった。
12月は始まったばかりですが、第一週(たったの3日ですが)から大いに見せてくれました。これからもクリスマス休暇までは市場参加者も多いので予断を許さない展開が続くのではないでしょうか。
今週はEUR反発の持続力とUSDの足腰の強さが試されます。
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