2011年5月30日月曜日

Metals and Currencies.

前項で書いた動きを確認してみましょう。

通貨についてはCHFとNZDの上昇ですね。共に対米ドルの日次チャートを付します。USDCHFの下落とNZDUSDの上昇と言う事になります。

USDCHF DAILY


NZDUSD DAILY












ところで、数年ぶりという規模の調整をした貴金属の動きは落ち着いたのかと言うと微妙です。
先ずはGOLDですが、日次チャートのイメージでも調整は幅の50%~70%のBOX圏に来ている感じです。中期的な相場観がベアならここで売りと言う水準ですのでこのまま全戻しでもすると再び貴金属買いに火がつく可能性もあります。


GOLD DAILY











一方で気になるのはSILVERですが、貴金属上昇相場の先頭走者であったSILVERはGOLDほどは戻っていません。これはチャートからも明らかですね。

これの意味するところは多々考えられますが、一つの見方としては多くの人が注目するようになっているGOLD/SILVER RATIOという意味で訳せば銀建ての金価格は依然として調整中ということは指摘できます。RISK-ON相場の中ではこの比率はずっと下がってきていたのですが、今は上昇していると言う事ですね。

SILVER DAILY











それが意味するところは、所詮ユーロの反発なども一時的だということではないかと思っているのですが、いずれにしても今週以降の動きを注目していく必要があります。

Big Pictureとしては中国を筆頭とした新興国の時代が続くのか、遂に新興国まで失速を始めるのかと言うシナリオがあると思うのですが、所謂先進国の失速と新興国の勃興を切り離して考えるDecoupling理論の是非が今再び焦点を浴び始めていると言う状況だと認識しています。