後ろの百太郎の影に怯えながら作業しております。同様の経験をした方々からメールも頂きましたが不埒な世の中の動向については、また改めて考えてみたいと思います。
先週は前半はリスク資産市場の反発が先行しましたが、後半に株式市場、商品市場、為替市場とリスク回避バイアスが再台頭してVolatilityが上昇、米ドル、日本円が上昇する展開でした。
5月10日時点の最新のCFTC(シカゴ先物市場)の建て玉を見ても米ドルのショートポジションは$35bio⇒$27.7bioと大幅に減少しており、中でも日本円のポジションが6週間振りにロング転しています。ユーロのロングは40%減少、英国ポンドのロングは42%減少、豪ドルも21%、カナダドルも32%ロングポジションが減少しました。
欧州についてはECBの利上げバイアスが後退し、周縁国のソブリン問題に焦点が回帰しており、英国でも利上げ観測が後退しています。ドルと円の復権の継続性に注目しつつ先週の通貨変動を見てみましょう。
通貨ペア 先週終値 前週終値 値幅(pips) 値幅(%)
①USDCHF↑0.8924 0.8776 +148 +1.66%
②CHFJPY↓ 90.45 91.70 -125 -1.38%
③EURUSD↓1.4117 1.4311 -194 -1.37%
④CADCHF↑0.9208 0.9086 +122 +1.32%
⑤EURCAD↓1.3666 1.3831 -165 -1.21%
⑥AUDUSD↓1.0570 1.0696 -126 -1.19%
⑦EURJPY↓114.01 115.36 -135 -1.18%
⑧NZDCHF↑0.7020 0.6940 +80 +1.14%
⑨AUDCAD↓1.0229 1.0335 -106 -1.04%
⑩GBPUSD↓1.6195 1.6362 -167 -1.03%
上昇サイドでの登場回数はUSD4回,JPY2回,CAD3回,NZDが1回となっています。USDとCADという北米通貨の上昇が10ペアのうちの7ペアを占めているのは凄い事です。円も気を吐いていますね。
下落サイドではCHF4回,EUR3回,AUD2回,GBPが1回です。EUR,GBP,CHFと欧州通貨が揃い踏みしていますが、CHFは安全資産として買われても良いような気がするのですが相場とは難しいものです。CHFは世界中がロングにしてしまっているのでドル反発で巻き戻しが入りやすかったと言う事でしょうか。AUDも小反発を繰り返しながら暫く下向きになりそうですね。
日本人のリテールポジションは圧倒的にAUD円の買いから入る傾向が強いのですが、個々から暫くの間は押し目で買えたなら反発局面では確実に利益確定をしておくべきでしょう。
振幅はあるでしょうが、米ドルの反発期間は数ヶ月規模になると見ています。