フランスの大統領選の初回投票で現職のSarkozy大統領は対抗馬のHollande氏にリードを許しました。両者の支持率は多くの世論調査で55対45と言うイメージのようで、野党である社会党のHollande氏の方が支持率が高い状態のようです。2度目の投票が5月6日に予定されていますが、短期間で10ポイントの支持率の逆転は楽ではなさそうです。ここでもSarkozy政権の苦戦の原因が財政規律立直しへの取り組みが性急過ぎると言う批判である事は重要でしょう。
オランダでも新たな緊縮財政策を巡る協議の決裂を受けてRutte首相を含む内閣の辞任が発表されました。次の総選挙がある9月までは政権不在と言う政治的空白が生じるシナリオもあるようです。
S&Pがスペイン長期国債の信用格付を2段階引き下げました(A⇒BBB+)。これは2012年に入ってから2度目の格下げであると同時にS&Pはスペインの先行きもNegative Outlookに置いています。スペインの10年国債利回りは先週6%を超える局面もありましたが、週の終値ベースでは何とか6%未満で越週しています。
これらの悪材料の割にはEURは良く値持ちしていると言う印象もありますが、ある程度の悪材料は織り込み済みで市場も大騒ぎはしなくなっていると言うイメージでしょうか。
EURUSD DAILY⇒ある程度の悪材料は織込み済み? |
EURJPY DAILY⇒EURは対円では下落傾向 |
欧州危機は5月に新材料でVolatility上昇と言うアノマリーもある感じですが、いよいよ今年も5月が目の前まで迫ってきました。