2013年3月31日日曜日

North Korea : Not Clear.

この週末の間でもかなり警戒感が上昇しているのが北朝鮮の動向です。

朝鮮半島が事実上の戦争状態に入ったと宣言し、一方的な休戦協定の破棄や他国とのコミュニケーションホットラインも断絶状態になっています。

核開発や弾道ミサイルの開発などは相当進んでいるようですが、緊急事態を創出しなければ国が維持出来ない位に国内情勢が切羽詰っているのではないかと言う見方も出ています。

LIGNETと言う著名まインテリジェンス情報配信業者も週末の間に以下のような情報を発信しています。

日本のメディアはあまり騒いでいないようですが、海外メディアは相当な危機感で情報を収集し手報道しています。かの国が既に核技術とミサイルを持っていると言う事は、かの国が暴発した際の潜在的なターゲットは韓国とは限らない事も知っておく必要があるのではないでしょうか。

兎に角、状況を注視しましょう。安倍政権には米国との緊密な連携を維持・確保して欲しいと思います。


North Korea Threat Level Rises; Global Economy at Risk
After just over one year in power, North Korea’s novice leader, 30-year old Kim Jong Un, has dashed hopes that he will change course from the brinkmanship-style policies pursued by his late father, Kim Jong Il. (注;brinkmanship=瀬戸際外交)
For the first time in decades, U.S. intelligence and defense analysts believe the threat of an outbreak of significant hostilities on the Korean peninsula is a distinct possibility.
How would a potential conflict play out?
While there is little doubt that North Korea would lose, the consequences for the region would be dire, with casualties potentially in the hundreds of thousands, if not more.
Tensions and the risk of conflict have escalated precipitously on the Korean peninsula over the last year.
In addition to conducting a successful long-range ballistic missile and a third nuclear test, North Korea has ramped up, even by its own standards, its bellicose rhetoric.(注;bellicose=好戦的な)
North Korea has threatened the United States with a preemptive nuclear strike and announced it is nullifying the 1953 armistice, the fragile United Nations-brokered agreement that suspended hostilities on the peninsula.
It has also dismantled a communications hotline it had with the South and just this past weekend fired a volley of short-range missiles into the Sea of Japan.
Given the totality of events of the past year, LIGNET assesses that the outbreak of hostilities due to a miscalculation stemming from even a small provocation is currently high.
We look at the range of possible attacks that could result from an escalation in hostilities, including missile attacks on South Korea and Japan and even North Korea’s use of nuclear weapons.

EUR : In For a ................

キプロス問題は欧州全体を大きく揺さぶる事になるのでしょうか?

相変わらず定量的な視点からの楽観論と定性的な視点からの悲観的警戒論が交錯していますが、ユーロ自体は為替市場の中で徐々に地歩を失い始めているように思えます。
EURUSD DAILY ⇒ Losing Ground.
確かにキプロスの経済規模は欧州全体からすればとても小さく、議論されている必要支援規模にしてもこれまでのギリシャ問題などと比べてもかなり小規模なのですが、そこでこれだけゴタゴタするというのは非常に印象が悪いです。

タックス・ヘイブンとして金融経済中心に栄えた同国には世界中の富裕層からの資金が流入していますが、それを救済することに欧州世論が慎重なのは無理からぬ事であり、特にロシアからの資金流入が多い事も余計に問題を複雑にしています。

一方で、これはギリシャ問題の時と類似の構図であることも事実で、ドイツの勤勉な労働者が周縁国の気楽な遊び人の尻拭いをする構図は是認出来ないという心情論とも通じるものがあり、キプロスの預金者からの課徴金を取るのならギリシャなどもそうすれば良いという議論を呼び始めています。

アノマリー面でも4月、5月に混乱しがちな欧州ですので、市場は徐々にユーロベアのバイアスを強めていく展開が予想されます。

JPY : Holding It's Breath Now.

年度末要因もあり、3月の動向が最も注目された通貨の一つが日本円でしたが、大きな変動があるとすれば・・・・と言う前提で想定された材料はどれも実現しなかった様に思います。そして結果的に日本円はトリッキーなレンジ相場に留まり、11月から始まった円安の動きは3月に大きく加速する事は無く、かといって壊れる事も無くと言う展開となりました。
USDJPY DAILY ⇒ Between 93 and 97.
ドル円では、何度か週明けのギャップダウンというような波乱もありましたが、基本的に開けた窓は埋めており、上昇相場が重度に毀損したと言う状況ではありません。

ただ、当面は93-97レベルのレンジ相場を継続しながら壊れもせず、再上昇も出来ずという展開となる可能性が高いかもしれません。


ここで重要なのは、上述の3月にあるかもしれないと予測されながらも実現には至らなかった材料が4月に入って実現してくる可能性も無視出来ないことです。

例えば・・・

・本邦機関投資家のヘッジ外し。
・売りを手控えてきた輸出企業の始動。

等です。前者は円安要因、後者は円高要因ですが、こういう要素が何時どういうタイミングと順序で出てくるのかは世界中が気にしているところです。

勿論これ以外の材料も多くありますが、キプロス問題や、日本のメディアの扱いは予想外に小さいように思いますが北朝鮮の動向などは大いに気にしておくべき材料ではないでしょうか。

最近はリスク回避の際の資金の逃避先にも変化が起きているようで、スイスフランや日本円も今ひとつですし、貴金属も資金流出が続いています。その中で今後も中長期的に資本の流入先となる事が予想されているのが、米国、カナダ、豪州と言ったあたりなのですが、兎に角色々なシナリオが存在するので柔軟な目線で動向を分析していく事が重要でしょう。

Top FX Movers for the month of March.

本邦会計年度末月、2013年第一四半期末月、学生さんたちは卒業の月(関係ないか・・・)と色々な意味での節目の月であった3月が終了しました。

金融市場でもアベノミクス、TPP問題、北朝鮮暴走リスク、中国の習近平政権の正式スタート、キプロス問題などの多くの注目材料がうごめいた3月でしたが、月次での主要通貨のパフォーマンスは以下のようになりました。

    通貨ペア ↑↓  終値    始値    変動(pips) 変動(%)
EURAUD1.2303 1.2779    -476      -3.87%

AUDJPY  98.11   94.53     +358     +3.65%

EURNZD1.5307  1.5825    -518      -3.38%

AUDCHF0.9880  0.9564   +316     +3.20%

EURCAD1.3038  1.3455    -417      -3.20%

NZDJPY    78.83    76.32     +251     +3.18%

CADJPY  92.56    89.78     +278     +3.00%

NZDCHF↑ 0.7939   0.7723   +216     +2.72%

CADCHF0.9320  0.9083    +237     +2.54%

EURGBP0.8437  0.8609     -172      -2.04%

通貨ペアの分解結果は以下の通りです。
上昇通貨 ⇒ AUD(3回),NZD(3回),CAD(3回),GBP
下落通貨 ⇒ EUR(4回),JPY(3回),CHF(3回)

北米の堅調さと日本のアベノミクスへの期待等からリスク資産への資本流入がメインシナリオでした。ただし、終盤には年度末、四半期末要因からのリスク量の調整や欧州のキプロス問題から少しずつリスク回避バイアスも強まる展開となっていましたので、4月以降の展開も慎重姿勢を維持しておいた方が良いのかもしれません。

Top FX Movers Last Week.

本邦の会計年度末、海外勢にとっても第一四半期末と言う大きな季節要因も注目された先週の金融市場ですが、28日(木)、29日(金)がイースター休暇などで多くの海外市場が休場となるなどの例年には無い材料もあって展開の予測し難い週でもありました。

株式市場は北米の独り勝ち状態で、アジアはやや調整色が強かったものの、本邦株式市場もしっかりとアベノミクス相場を維持して”御の字”の水準を維持しての年度末となりました。
 キプロス問題は一進一退状態であり、世間の評価も楽観と悲観の入り混じる状況の中で為替市場ではユーロに失速感が強まってきた感もあります。

週次の主要通貨の動向は以下のようになりました。

  通貨ペア ↑↓ 先週終値 前週終値 変動(pips) 変動(%)
EURCAD ↓  1.3038     1.3284     -246      -1.89%

EURJPY   ↓  120.77     122.70     -193      -1.60%

EURNZD ↓  1.5307     1.5544     -237      -1.55%

CADCHF ↑  0.9320     0.9188     +132     +1.42%

EURUSD ↓  1.2818     1.2989      -171      -1.33%

CHFJPY  ↓   99.23        100.41     -118      -1.19%

NZDCHF ↑  0.7939     0.7853       +86      +1.08%

EURGBP ↓   0.8437    0.8527       -90        -1.07%

EURAUD↓  1.2303      1.2432      -129      -1.05%

USDCHF ↑   0.9487      0.9401      +86       +0.91%

上記通貨ペアの分解結果は以下の通りです。
上昇通貨 ⇒ CAD(2回),JPY(2回),NZD(2回),USD(2回),GBP,AUD
下落通貨 ⇒ EUR(6回),CHF(4回)

先週の主要通貨動向の鳥瞰図としては、ユーロの失速がメインで、スイスフランは道連れですね。
また上昇サイドでは北米勢に勢いがあるのと、年度末要因からか円安に一服感が出ていると言う感じでしょうか。

The Final Round Rush:How They Finished the Week.

3月29日(金)の北米市場における最後の4時間の攻防です。

例年と違いイースター休暇などで多くの海外市場が休場する中で北米もGood Fridayの限定稼動で最後は為替取引だけがダラダラと行われていた状態なので狭いレンジ内の小動きに終始しました。

 通貨ペア ↑↓ 終値   始値   変動(pips) 変動(%)
NZDJPY  78.83   78.72    +11       +0.14%

GBPNZD 1.8137  1.8160   -23       -0.13%

GBPCHF 1.4409  1.4423   -14       -0.10%

NZDUSD 0.8367  0.8359    +8       +0.10%

AUDJPY 98.11    98.02      +9       +0.09%

GBPAUD1.4576   1.4589   -13       -0.09%

EURNZD1.5307   1.5320   -13       -0.08%

USDCHF 0.9487  0.9494    -7        -0.07%

GBPCAD1.5448   1.5459   -11       -0.07%

USDCAD1.0170   1.0177    -7        -0.07%

上記通貨ペアの分解結果は以下のようになります。
上昇通貨 ⇒ NZD(4回),CHF(2回),AUD(2回),CAD(2回)
下落通貨 ⇒ GBP(4回),USD(3回),JPY(2回),EUR

まーここは殆ど動かなかったと言う事ですね。

2013年3月24日日曜日

Cyprus situation : From Bad to Worse.

インテリジェント情報配信のStratforからの速報では、キプロス救済の交渉は決裂しているようです。

まさか先週初のような展開にまではならないとは思いますけどね・・・・
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Troika officials failed to reach an agreement in negotiations on a Cyprus bailout March 24, Xinhua reported. Cypriot President Nicos Anastasiades will now fly to Brussels for further talks with EU and International Monetary Fund officials in an attempt to close a deal before the March 25 deadline, when the European Central Bank will stop giving emergency liquidity support to Cyprus banks. Cyprus' economic woes have resulted in a crisis of confidence as people lose trust in country's banking sector, the Cypriot government and the European Union.

(簡訳)キプロス救済を巡る欧州トロイカの交渉は合意に達しなかった。キプロスのニコス・アナスタシアデス首相はこれを受けてにブリュッセルに出発し、3月25日の期限までの合意を目指してEUやIMFとの交渉継続に臨む予定だが、期限までの合意がないとECBからの緊急流動性の供給措置も停止される見込み。キプロスの経済の混乱は同国金融システム、同国政府、そしてEUへの信感喪失の危機を招く結果となった。
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JPY at Major Cross Road?

会計年度末週が始まります。

今週の動向は日本株、日本円債、日本円にとって非常に重要ですね。

アベノミクス相場を先導したのは海外勢と言ってよく、本邦勢は第二陣を主導したと言うイメージがあります。この海外勢ですが、アベノミクス相場の第一章を3月末までの株高と円安の演出と定義して確信犯的にリスクを傾けてきました。

3月末は彼らにとっても2013年の第一四半期の締めですので、利益確定によるリスク量縮小バイアスは当然強まりますし、欧州問題などからリスク回避色の強い値動きが続けば早目の利益確定に動く勢力が出てくるのも当然でしょう。

円の動きも実際におかしくなり始めているかもしれません。
USDJPY DAILY ⇒ Top Heavy Posture
先々週の金曜日が長めの陰線引けとなり(左から6本目)、月曜日にはGapDownして寄り付いたものの、何とか陽線で乗り切りました。

そこまでは良かったのですが、最後の2本がしっかりと陰線となっている事や金曜日の終わり方もちょっとだらしない印象を残しているのが気になります。

日銀の黒田新総裁体制のスタートやFOMCなどのイベントも消化しての調整バイアスは年度末の株価動向にも影響しそうで気になるところです。

A Bigger Problem than Cyprus.

欧州の問題ですが、キプロスの経済や金融セクターの規模や欧州経済の中に占める比率が非常に小さいと言う楽観的な意見を言ったり書いたりしている専門家もいますが、こういう問題は定量的ではなく定性的な観点の方がより重要である場合もあります。

ギリシャ問題で全く同じ事が言われていた事は記憶に新しいのですが、その後の展開は堂評価するべきなのかと言う事を考えた時に、キプロス問題の重さも再認識できるのではないでしょうか?

一つの問題が解決されず、重層的な救済策で時間稼ぎをしている間に別の場所で同じような問題が表面化しているのだとすれば、やはり欧州の病巣は根治が極めて困難と言う事が言えるように思います。

そして非常に気なるのが、フランスの失速による欧州内バランスの劣化です。

2013年の第一四半期も何とかプラス成長となりそうなドイツ経済と減速ペースの加速が明白なフランス経済のコントラストが、1998年以来最悪の水準に達しているのです。

これが意味するところは、欧州問題の風景が、かつての周縁国の劣化や南北欧州の格差問題等ではなく、ドイツとその他と言う図式に変化していると言う事実です。換言すれば、フランスのポジションがドイツ寄りではなく、最早周縁国に近い立ち居地に移動していると言う事です。

以前の投稿にもあるシナリオが着実に実現し始めていると言う気がしています。
http://eternallighthouse.blogspot.jp/2010/02/blog-post.html

欧州問題はやはり根が深いですね。

Getting Shaken by Cyprus-Shock........

それにしても先週は週初からとんでもない値動きでびっくりしましたね。

キプロスの金融セクター救済問題ですが、週末に欧州が救済条件として同国に要求する項目の中に銀行預金への課徴金が入っていた為に週明けの市場はリスク回避方向に窓を開けて寄り付いたと言う展開でした。

キプロスの問題は全く新しい訳ではなく、規模的にも非常に小さいのですが、欧州サイドは敢えて非常に厳しい対応を取っているようです。

そこには、Tax Heavenとしても大いに栄えた同国の大口預金の相当部分が主にロシアを中心とした一部の国々の富裕層からのものであったり、同国の金融セクターに長年マネーロンダリング拠点としての嫌疑が掛かってきたと言う背景があるようです。

勤勉な欧州人の税金で、叩けば幾らでも埃が出そうな預金者たちを救済するのはまかりならんと言う事でしょう。最も単純化した言い方をするなら、ドイツ人の税金でロシア人を救うのは名tt区間が無いと言うことですね。

これでユーロは対ドル、対円で週初から大きく下落しました。
EURUSD DAILY ⇒ Struggling to Recover

















EURJPY DAILY ⇒ Hanging in ?
どちらのチャートも先週分の5本のロウソク足が先々週の終値よりギャップダウンした領域でうごめいている事がわかると思います。

毎年4月~5月に欧州がごたつく展開が続いていますが、今年もそういうシナリオを暗示するような展開になっている点は大いに気にしておくべきでしょう。

Top FX Movers Last Week.

週明けからキプロスの金融セクター救済に絡む銀行預金課徴金騒動で大荒れとなった先週の金融市場でしたが、その後は混乱も徐々に収まり、日本銀行の新執行部の就任会見やFOMCなどの注目イベントも消化して混乱の火種は爆発はせず、かといって種火程度は燻りながらの越週となっています。

主要通貨の週次パフォーマンスはこんな感じでした。

 通貨ペア ↑↓ 先週終値 前週終値 変動(pips) 変動(%)
EURNZD 1.5544    1.5794    -250   -1.61% 

EURJPY ↓  122.70    124.60    -190    -1.55% 

EURGBP   0.8527    0.8651    -124    -1.45% 

CADJPY   92.34     93.48      -114    -1.23% 

NZDCAD 0.8535   0.8434    +101   +1.18% 

NZDCHF   0.7853    0.7765    +88     +1.12% 

GBPCAD   1.5574    1.5402    +172   +1.10% 

CHFJPY   100.43   101.48     -105    -1.05% 

EURAUD   1.2432   1.2557     -125    -1.01% 

NZDUSD   0.8352    0.8272     +80    +0.96% 

通貨ペアの分解結果は以下のようになります。
上昇通貨 ⇒ NZD(4回),JPY(3回),GBP(2回),AUD
下落通貨 ⇒ EUR(4回),CAD(3回),CHF(2回),USD

やはりキプロス問題はEURの足を引っ張り始めている感があります。リスク回避バイアスはJPYにも上昇圧力を残しており、先週はクロス円のチャートの失速が目立っています。NZDは前週の不調に対する調整的な反発もありそうですね。

The Final Round Rush:How They Finished the Week.

3月22日(金)の北米市場における最後の4時間の主要通貨間の攻防です。

 通貨ペア ↑↓  終値    始値    変動(pips) 変動(%)
GBPCHF 1.4318   1.4350     -32     -0.22% 

GBPJPY    143.85   144.15    -30     -0.21% 

GBPNZD  1.8223   1.8256     -33     -0.18% 

CADCHF  0.9188   0.9204    -16     -0.17% 

AUDCHF  0.9819   0.9833    -14     -0.14% 

USDCHF  0.9401    0.9414    -13    -0.14% 

CADJPY    92.34     92.45      -11    -0.12% 

EURGBP  0.8527    0.8517    +10    +0.12% 

GBPAUD  1.4575   1.4592     -17     -0.12% 

GBPUSD  1.5227    1.5244     -17     -0.11% 

上記通貨ペアの分解結果は以下のようになります。
上昇通貨 ⇒ CHF(4回),JPY(2回),NZD,EUR,AUD,USD
下落通貨 ⇒ GBP(6回),CAD(2回),AUD,USD

この時間では小動きながらCHFとJPYに上昇バイアス、GBPに逆風が吹いていたようです。

2013年3月17日日曜日

USDJPY at 95ish. What Now........

ドル円が相変わらずChoppyな値動きですね。どうも95円ー97円と言うエリアが真空地帯化の如く乱高下している感じです。95円レベルは既にサポートラインのような底堅さもあり、少し揉んでは気が付くと96円台と言う展開も目立ちます。

しかしいよいよ97円・・・?・・・と思うとまた落ちてくると言う状況で、恐らくは世界中のプレーヤーが円ショートを維持している中で、リスク量のコントロールに苦慮しているのではないでしょうか。
USDJPY DAILY ⇒ Struggling Higher?

主な円の売り手と考えられる海外勢は安倍政権が会計年度末(=3月末)の株高と円安を保証してくれていると言う位の認識で確信犯的なポジションを取ってきているので、ここから3月末にかけての利益確定的な動きにも注意しておく必要が在るでしょう。

3月末は海外勢にとっても2013年の第一四半期の締めなので過去数年の低パフォーマンスを吹き飛ばすような実績を上げている場合は尚更利益確定バイアスが強まる可能性があります。

そういう意味ではここまでの展開は海外勢にとってもアベノミクスサマさまさまなのではないでしょうか。

EURUSD Feels Resilient Around 1.3.

EURUSDが落ちそうで落ちませんね。

イタリアの選挙前後のドタバタや先週の格下げ以外にも各国の経済指標の不調など材料には事欠かないものの、1.30を割り込んで市場参加者が追撃売りを仕掛けると一気に吹き上がると言うような展開が続いている印象です。
EURUSD DAILY ⇒ 1.29台は鉄板?


欧州圏が色々な意味で問題山積なのに何故EURが下がらないのかと言う命題に対しては、欧州系企業のアジア事業の縮退に見られるように、人も物も金も欧州に還流しているからだと思っているのですが、丁度日本が過去10年以上も円高に苦しんできたのと似ているのかもしれません。

恐らく今後どこかで気が付くと1.27台と言うような下落もあると思うのですが、ここ数週間のような1.30を割っては反発と言う値動きを繰り返すようなら暫くは手を出さない方が無難かもしれません。

アノマリー的にはこの通貨は5月に落ちやすい気がするので、まだ寒さが残るうちは深追い禁物かもしれませんね。

A Quick Recap of the Week.

先週の動きで目を引くのは何と言っても絶好調の株式市場でしょう。アベノミクスに沸く日本株も4.5年振り高値ですが、米株も絶好調で、先週中に10年振りとなる10営業日連続上昇を達成したダウ工業平均は、連続上昇こそ途切れたものの史上最高値を更新中です。

こういう動きが継続していけるかどうかは、短期的には今週のFOMCの内容次第と思われ、先週の終盤に調整的な動きが強まった背景もFOMCへの警戒によるリスク量の調整だったと思います。比較的最近のコメントでもBernanke議長やYellen副議長から今後も経済指標の改善傾向が継続しても景気配慮型のスタンスには変化は無いと言うシグナルが発せられていると信じる市場参加者が多いのですが、その意味ではこの認識が変わった場合の値動きの方が大きくなりそうですのでリスク量を縮小しておくのは懸命だとも言えるでしょう。

①経済成長予測の上昇修正
②インフレ見通しの現状維持(著変なし)
③当面政策変更は不要とのシグナル

これが注目点と言ったところでしょうか。

欧州では格付機関Fitchによるイタリアのソブリン格付けの引下げ(A- ⇒ BBB+)等がユーロ売りに繋がりましたが、粘るユーロは今回も対ドルで1.3割れを徹底的に拒否する動きをしており週末には大逆襲にも転じています。対米ドル出の反発はGBPでも力強いものがあり、欧州通貨は暫く堅調な推移となる可能性が高まってきました。

久し振りに(?)気を吐く感じの豪州ですが、2月の新規雇用が実に10千人と言う予想の7倍にもなる71.5千人と言う堅調振りで市場を驚かせました。当分の間は利下げ余地がなくなったことで豪ドルも反発しています。ここで明暗を分ける形となったのがニュージーランドで、中銀から弱気なコメントが出され、通貨高懸念と必要あれば利下げとのスタンスを読み取った市場はNZDを叩き売る局面もありました。

このアベノミクス効果やそれを取り巻く順風的な環境には中(長)期的な継続を期待して良いと考えていますが、足元はリスク量も調整圧力下にあるので上述の通りFOMCの結果次第では荒れ模様の展開が予想されるでしょう。

Top FX Movers Last Week.

週次ベースでの主要通貨ペアの動向です。

 通貨ペア  ↑↓   先週終値 前週終値 変動(pips) 変動(%)
USDCHF  0.9387      0.9513     -126     -1.34% 

GBPUSD    1.5109      1.4909    +200    +1.32% 

EURAUD   1.2557      1.2695     -138     -1.10% 

AUDNZD   1.2578      1.2455    +123    +0.98% 

AUDJPY  99.21        98.28       +93     +0.94% 

USDCAD   1.0193      1.0284      -91      -0.89% 

AUDCAD   1.0612      1.0525     +87     +0.82% 

USDJPY   95.29        96.02        -73      -0.77% 

EURGBP    0.8651      0.8716      -65      -0.75% 

EURCHF  1.2275     1.2364       -89      -0.73% 

通貨ペアの分解結果は以下のようになります。

上昇通貨 ⇒ AUD(4回),CHF(2回),GBP(2回),CAD,JPY
下落通貨 ⇒ USD(4回),EUR(3回),NZD,JPY,CAD

米ドルの失速が顕著です。ドル円も微妙な終わり方をしており、3月末に向けた95円の攻防戦が続く可能性があります。雇用統計の強かった豪州と中銀が慎重姿勢を明確にしたニュージーランドの明暗も分かれましたね。

The Final Round Rush:How They Finished the Week.

3月15日(金)の北米市場における最後の4時間の主要通貨の値動きです。

週の需給が最後に均衡するこの時間ですが、先週は無風状態だったようですね。

    通貨ペア ↑↓  終値   終値    変動(pips) 変動(%)
GBPAUD   1.4511       1.4539        -28      -0.19% 

GBPNZD   1.8255       1.8285        -30      -0.16% 

GBPCHF   1.4184       1.4204        -20      -0.14% 

GBPCAD   1.5402       1.5422       -20      -0.13% 

GBPJPY     144.00      144.18       -18      -0.13% 

EURUSD   1.3075       1.3059       +16     +0.12% 

GBPUSD   1.5109       1.5126       -17      -0.11% 

EURCHF   1.2275       1.2263      +12     +0.10% 

EURCAD  1.3328        1.3315      +13    +0.10% 

EURJPY    124.60        124.48      +12    +0.10% 

上記通貨ペアの分解結果は以下のようになります。

上昇通貨 ⇒ EUR(4回),AUD,NZD,CHF,CAD,JPY,USD
下落通貨 ⇒ GBP(6回),USD,CHF,CAD,JPY
  週次の動きでGBPが対EURで反発していましたが、ここではその動きに調整が入っています。それ以外は特に目を引くところは無いようです。

2013年3月10日日曜日

EUR Feels Heavy.

欧州バージョンのBad Economy/Strong Currencyの組合せが変化の兆しを強めてきました。欧州バージョンと書いたのは、まさにこれは長く日本を苦しめた組合せであり、本家は寧ろ課題先進国と言われる日本の苦悩でもあるからです。
EURUSD DAILY ⇒ Down to 1.3 Battle Field.












EURJPY DAILY ⇒ Now Lagging Other JPY Crosses.
AUDJPY等がしっかり前回高値を更新して来ているのに対してEURJPYは遅ればせながら付いてきている格好です。

11月以降の円安は、米ドル自体のベーストレンドが決して強くは無い中でのドル円の上昇でしたので結果的にはドル円以上にクロス円が上昇を引っ張る格好でしたが、どうも今回は単純な円安復活と言う事ではなさそうです。

ドルインデックスの強気トレンドが明確になる中での円安回帰ですので、ドル円がクロス円を牽引する形での円安と言うトーンがより強まるのではないでしょうか。

JPY Crosses : Back on Track?

G20以降は円安トレンドも小休止状態の中で乱高下を繰り返してきたクロス円軍団ですが、ドル円が95円突破から一気に96円台に突っ込む動きの中で大分持ち直してきたように見えます。
AUDJPY DAILY  ⇒ Breaking Previous Highs.
 












CADJPY DAILY ⇒ Good Recovery.

CHFJPY DAILY ⇒ Good Recovery.

EURJPY DAILY ⇒ Struggling Higher.
NZDJPY DAILY  ⇒ Almost There.

AUDJPY以外は前回高値を抜けている状況でもないので乱高下の最中と言う見方も可能です。ここは、もう暫く見極めが必要かもしれません。ただ、ドル円が95円を高値に折り返す事を拒否して高値を目指す勢いを明確にしていると思われるので基本的には上を見ておくべきかと思います。

USDJPY Breaks Through 95 and 96 !!

G20後には94円台後半から90円台と言うドタバタSWINGを演じたダメージでチャートも壊れかけていたドル円ですが、先週はチャートも完全回復という状態で、遂に95円を突破すると勢いは止まらずで、金曜日は結局96.56まで上昇しています。

USDJPY DAILY ⇒ 95円突破で96円56銭まで上昇!
ここからは完全にファンダメンタルズ派とテクニカル派の意見が割れてくると思います。

テクニカルには、これはもう完全に100円を目指すチャートです。

一方でファンダメンタルズ分析に特化した勢力は95円突破も有り得ないという意見も多かった訳ですので、完全に行き過ぎ感が出てくると思います。

この違いは、もうアベノミクスを認めるか、否定するかと言う命題にも繋がってくると思うのですが、前者が相場を作る事でチャートが動き、そこにテクニカル勢が乗りかかってくると言う図式は簡単には変わらないでしょう。相場が動いては、エコノミストが警鐘を鳴らす、だけど相場はまだまだ動くと言う展開が相当期間続くと思った方が良いと思います。

124円台から75円台まで下落した後80円すら回復出来ずに定着していた円高時代は終わったと言う事だけは確かだと思います。

US Data Driving Stocks and USD Higher.


先週の動きはかなり印象的でした。株式市場が上昇、米ドルが堅調、円安が再開・・・・そういう絵柄にはまってきました。
US Dow Industrial
遂にダウ工業平均は史上最高値です。

ドルインデックスも82.70水準まで上昇してきました。次のターゲットは84.10だという見方は変わらずで、その場合はEURやGBPが大きく下落しそうな気配です。

Dollar Index

Top FX Movers Last Week.

先週は良好な経済指標が相次ぎ米株などリスク資産も絶好調となりました。円安の動きについても金曜日の米雇用統計勝負かと思ったらその前にドル円が95円を突破して、実際の指標後は96円台出の取引となりました。

米ドル自体の好調も目立った先週の主要通貨の動きを総括すると以下のようになります。

   通貨ペア ↑↓ 先週終値 前週終値 変動(pips) 変動(%)
AUDJPY↑  98.28      95.41     +287        +2.92%


USDJPY    96.02      93.52     +250        +2.60%


EURJPY  124.80    121.75     +305       +2.44%

CADJPY   93.33      91.08      +225       +2.41%

NZDJPY  78.87       77.12      +175       +2.22%

GBPJPY  143.16    140.62     +254       +1.77%

CHFJPY  100.87     99.10      +177       +1.75%

GBPAUD1.4563    1.4735       -172      -1.18%

AUDCHF0.9733    0.9621      +112      +1.15%

USDCHF0.9513     0.9433      +80       +0.84%

通貨ペアの分解結果は以下のようになります。
上昇通貨 ⇒ AUD(3回),USD(2回),EUR,CAD,NZD,GBP,CHF
下落通貨 ⇒ JPY(7回),CHF(2回),  GBP

96円を越えてきたUSDJPYを筆頭に円安の動きが明確になってきました。G20後の調整期間を終了して株式市場と相まってアベノミクス相場が再開する流れが出来上がってきたと思います。

The Final Round Rush:How They Finished the Week.

3月8日(金)の北米市場における主要通貨同士の最後の4時間の攻防です。
良好な経済指標が目立つ中、最後を締めた米2月の雇用統計が予想を大きく上回る内容だったことで結構動いていますね。

 通貨ペア ↑↓  終値     始値  変動(pips) 変動(%) 
NZDJPY    78.87    78.43      +44       +0.56%

GBPNZD↓ 1.8148   1.8237    -89        -0.49%

AUDJPY ↑  98.28    97.91     +37       +0.38%

EURJPY   124.80   124.34    +46       +0.37%

CHFJPY   100.87   100.50    +37       +0.37%

GBPCHF  1.4184   1.4234     -50       -0.35%

GBPAUD↓ 1.4563  1.4610     -47       -0.32%

USDJPY    96.02     95.72      +30      +0.31%

EURGBP   0.8716  0.8690    +26      +0.30%

CADJPY  ↑ 93.33    93.09      +24      +0.26%

通貨ペアの分解結果は以下のようになります。
上昇通貨 ⇒  NZD(2回),EUR(2回),CHF(2回),AUD(2回),USD,CAD
下落通貨 ⇒  JPY(6回),GBP(4回)

クロス円の某上げですね。

2013年3月3日日曜日

US Dollar Index(DXY) Gains Ground.


DXY(ドルインデックス)の堅調が目立っています。

・円安の調整も弱くドル円が90円台で安定している。
・欧州の混乱が再台頭。ユーロに下落圧力。
・英国経済の先行き不透明感も再台頭。現在英国ポンドはユーロよりも弱い。
・資源価格の不調からコモディティ通貨(AUD,NZD,CAD)にも下落圧力。
・金や銀も値崩れ中。

等の背景が指摘できますが、チャートで確認すれば一目瞭然です。
USD INDEX CHART ⇒ Re-gaining Momentum
84.10から78.60までの下落に対する61.8%戻しも突破して84.10の高値に再挑戦する可能性も醸し出してきました。上に列記した諸背景が暫くは継続しそうな気配が濃厚なのでドルインデックスの上値追いの現実味はかなり高いのではないかと考えられるでしょう。

Top FX Movers Last Week.

2月末と3月初の需給を含む先週の為替市場ですが、円は調整過程継続、欧州通貨は売り圧力下に回帰する傾向が鮮明になってきました。米ドルがかなり地歩を回復している動きです。

    通貨ペア ↑↓ 先週終値 前週終値 変動(pips) 変動(%)
NZDUSD ↓  0.8250     0.8374     -124      -1.50% 

USDCHF  0.9433     0.9294     +139     +1.47% 

NZDJPY  ↓   77.12     78.16       -104      -1.35% 

EURUSD ↓  1.3017     1.3186     -169      -1.30% 

CHFJPY  ↓  99.10       100.36      -126      -1.27% 

AUDUSD   1.0201     1.0318      -117       -1.15% 

EURJPY ↓  121.75     123.08      -133       -1.09% 

AUDJPY ↓  95.41       96.29        -88         -0.92% 

GBPUSD   1.5034     1.5170      -136       -0.90% 

NZDCAD  0.8466     0.8541       -75        -0.89% 

上記通貨ペアの分解結果は以下のようになります。
上昇通貨 ⇒ USD(5回),JPY(4回),CAD
下落通貨 ⇒ NZD(3回),CHF(2回),EUR(2回),AUD(2回),GBP