8月12日(月)~16日(金)の週をさっくりと振り返ります。
1 Key Events.
①日本第二四半期GDP
・第二四半期GDPは+0.6%で市場予想の+0.9%も第一四半期の+1.0%も下回る内容。
・GDPデフレーターは▲0.3%と市場予想の▲0.7%、第一四半期の▲1.1%よりも良好。
②法人税引下げ観測+消費税導入時期再考観測
・安倍首相が消費税引き上げのマイナス効果を相殺するべく法人税引下げを検討との報道。
・同時に消費税の引き上げ時期や引き上げ幅の柔軟運用の議論も活発化。
③米7月Retail Salesデータ / 輸入物価データ
・7月の小売売上高は4ヶ月連続上昇となる+0.2%。
・市場予想の+0.3%を下回ったものの6月データが+0.4%⇒+0.6%に上方修正。
・米7月輸入物価は+0.2%とこちらは市場予想の+0.8%を下回る。
④FedのTOTO議論
・Bloombergのサーベイに回答したエコノミストの65%が9月の資産購入規模縮小開始を予想。
・St.Louis FedのBullard総裁が予測に基づく楽観論に警鐘。
・実際の継続的マクロデータの改善を確認する事の重要性を強調。
”FOMC members have tended to be too optimistic over the last several years, and caution is warranted in taking policy action based on forecasts alone." He emphasized the need to see "if better macroeconomic growth materializes in the months and quarters ahead, and whether inflation naturally returns toward target."
⑤英国6月雇用統計 / BOE議事録
・失業保険申請数が▲29.2千と市場予想(▲15千)以上の減少。
・6月失業率は7.8%と横ばい。
・BOE議事録で8月の政策金利据え置き(0.5%)は満場一致の議決。
・Forward Guidance導入は9人中8人が賛成。
⑥米雇用関係データ
・8月10日までの週の失業保険申請件数は320千件と市場予想の335千件を下回る良好な内容。
・この失業保険新整数は2007年の10月以来の低水準。
⑦米住宅関連データ
・6月新規住宅着工件数は5.9%増の896千件。市場予想の905千件には届かず。
・建築許可件数は2.7%増の943千件で、これも市場予想945千件に若干届かず。
⑧上海株式市場の誤発注騒動
・16日の上海株式市場が急騰後に急落。
・中国大手証券会社のプログラム取引の誤作動による大量買い付けが原因。
・その後に同証券会社の子会社がヘッジ目的で先物の大量売りを執行したことが判明。
⑨著名HFの貴金属持高大幅縮小が判明
・G.Soros氏が4月~6月の四半期で金を全て手放したとの報道。
・J. Paulson氏の旗艦ファンドも金ETFを50%手仕舞い済みとの報道。
2 金融市場動向
①債券市場、株式市場乱高下
・経済指標、高官発言、エコノミストサーベイのMIXEDな内容を受けてTOTO(TaperingのOn/Off)議論の動向も不透明に。
②為替市場も主要通貨一進一退
・レススタンスやサポートブレイクは全て上髭、下髭となるイメージ。
・値幅は出るが実体部分は直近レンジ内の動き。
③貴金属市場堅調
・著名HFの金投資額の大幅縮小の報道を尻目にGold,Silverとも一本調子の上昇。