2014年8月4日(月)~8月8日(金)の週の簡単なReviewです。
1 Key Events.
①地政学情勢
・露 ウクライナ国境沿いに数万規模の軍を結集。
・露 プーチン大統領が西側諸国への報復経済制裁を指示。
・露 週末前にはプーチン大統領が緊張緩和措置を検討との報道。
・米 オバマ大統領がイラクでの限定空爆を許可⇒空爆実施。
(クルド人居住区防衛の為)
②豪州 / ニュージーランド
・豪6月小売売上高⇒+0.6%(予想+0.3%,mom)。
・豪8月RBA政策決定会合
⇒政策金利(Cash Rate)2.5%に据置き。
⇒据置期間12ヶ月は過去2番目の長さ。
⇒声明文はインフレ圧力は一時的と解釈。
⇒声明文はAUD高への警鐘も削除せず。
・豪7月雇用統計
⇒失業率6.4%(予想6.0%)。12年振り高水準。
⇒2007年以降では初めて米国の失業率を上回る。
⇒新規雇用者数は▲300人(予想+13,200人)。
・NZ第2四半期失業率
⇒5.6%(予想5.8%)。5年以上振りの低水準。
⇒但し主要因は労働参加率の低下。68.9%(Q1は69.3%)。
⇒就業者数増加率は+0.4%(予想+0.7%,Q1は+0.9%)。
③英国
・7月建設業PMI⇒62.4(予想62.0)。
・7月サービス業PMI⇒59.1(予想58.1)。
・6月鉱工業生産⇒+1.2%(予想+1.5%,yoy)。
・6月製造業生産⇒+1.9%(予想+2.1%,yoy)。
・BOE8月政策決定会合
⇒金融政策維持。政策金利0.5%。資産購入gbp375bio。
④欧州 / スイス
・欧州圏8月Sentix投資家信頼感⇒2.7に急落。
・欧州圏6月PPI⇒▲0.8%(予想▲1.0%,yoy)。
・欧州圏7月サービス業PMI⇒54.2(予想54.4)。
・欧州圏6月小売売上高⇒+0.4%(予想+0.5%,mom)。
・欧州圏7月小売業PMI⇒47.6
・ECB8月政策決定会合
⇒金融政策据え置き。政策金利0.15%維持。
・ECB Draghi総裁
⇒地政学リスク上昇の影響を注視。
⇒欧州経済は脆弱な回復軌道にある。
⇒直近の経済データは減速を示唆。
⇒景気は下振れリスクに直面。
・独6月製造業受注
⇒▲3.2%(予想+0.5%,mom)。2011年以降の最低値。
・ポルトガル政府
⇒BES銀(Banco Esprito Santo SA)へのeur4.9bioの救済策を発表。
⇒声明では損失リスクは納税者ではなく投資家(株主+債券保有者)
が負う旨を明示。
・スイス7月SVME製造業 PMI⇒54.3(予想53.1)。
・スイス7月SECO消費者信頼感⇒▲1(予想+4)。
・伊7月サービス業PMI⇒52.8(予想53.2)。
・伊第2四半期GDP
⇒▲0.2%(予想+0.1%,qoq)。
⇒欧州圏第3位の経済がRecessionに逆戻り。
⑤米国 / カナダ
・米7月非製造業ISM⇒58.7(予想56.6)。
⇒2005年12月以来の高水準。
⇒新規受注⇒64.9も2005年8月以来の最高値。
⇒雇用は56.0で過去6ヶ月で最高値。
⇒Business activityは62.4で2011年2月以来の高水準。
・米6月製造業受注指数⇒+1.1%(予想+0.6%,mom)。
・米6月貿易統計⇒▲$41.5bioの赤字(予想▲$44.9bio)。
・失業保険申請件数
⇒8月2日の週は289千人(予想305千人)。
⇒過去8年間の最低値。
⇒4週移動平均も293.5千人で2006年2月以来の最低水準。
・加6月貿易統計⇒+cad1.9bioの黒字。
・加6月建設許可件数⇒+13.5%(予想▲1.8%,mom)。
・加7月雇用統計
⇒雇用者数+0.2千人(予想+25.4千人)。
⇒失業率は7.0%(予想7.1%)。
⑥中国
・7月HSBCサービス業PMI⇒50.0(先月53.1)。
⇒2005年11月以来の最低値。
・7月貿易統計
⇒$47.3bioの黒字(予想$26.0bio)。史上最大額。
⇒輸出増加、輸入減少のトレンドが明確。
⑦日本
・日銀8月政策決定会合
⇒現行金融政策維持。
⇒声明文は、輸出の減速に言及。
⇒生産活動は緩やかな回復軌道も足元は減速感。
2 金融市場
①株式市場 / 債券市場
・全体的には株式市場下落+債券市場上昇(利回り低下)。
・ロシアが緊張緩和策を取るとの報道に週末前に米株は反発。
・日経平均は金曜日に大幅に下げ。1.5ヶ月振りの1万5千円割れ。
・日経平均の週終値は、14,778.37円(先週15,523.11円)。
・Dow→$16,553.22、S&P500→$1,931.51、Nasdaq→$4,307.01。
・週次ベースでDow+0.4%、S&P500+0.3%、Nasdaq+0.4%と粘り腰。
・米10年債利回りは2.43%(一時2.35%まで下げる。先週2.49%)。
・米30年債利回りは3.24%(一時3.18%まで下げる。先週3.28%)。
②商品市場
・地政学リスクを極めつつリスク縮小バイアス継続。
・原油価格はバレル単価で$97.59(先週$97.65)。
・金価格はオンス単価で$1,311.11(先週$1,293.21)。
③為替市場
・リスク回避バイアス先行。
・JPY,CHF,USDが選好される流れ。
・雇用データ弱くAUD、CADに下落バイアス。
・イタリアがリセッション回帰でEURも下落バイアス維持。
・ドル円は米株と同時に反発し102円で越週。