2014年8月10日日曜日

Review of the Week.(Aug.4th - Aug.8th.2014)

2014年8月4日(月)~8月8日(金)の週の簡単なReviewです。

1 Key Events.

 ①地政学情勢
  ・露 ウクライナ国境沿いに数万規模の軍を結集
  ・露 プーチン大統領が西側諸国への報復経済制裁を指示
  ・露 週末前にはプーチン大統領が緊張緩和措置を検討との報道
  ・米 オバマ大統領がイラクでの限定空爆を許可⇒空爆実施
       (クルド人居住区防衛の為)

 ②豪州 / ニュージーランド
  ・豪6月小売売上高⇒+0.6%(予想+0.3%,mom)
  ・豪8月RBA政策決定会合
  ⇒政策金利(Cash Rate)2.5%に据置き。
  ⇒据置期間12ヶ月は過去2番目の長さ。
  ⇒声明文はインフレ圧力は一時的と解釈。
  ⇒声明文はAUD高への警鐘も削除せず。  
  ・豪7月雇用統計
  ⇒失業率6.4%(予想6.0%)12年振り高水準
  ⇒2007年以降では初めて米国の失業率を上回る
  ⇒新規雇用者数は▲300人(予想+13,200人)
  ・NZ第2四半期失業率
  ⇒5.6%(予想5.8%)5年以上振りの低水準
  ⇒但し主要因は労働参加率の低下68.9%(Q1は69.3%)
  ⇒就業者数増加率は+0.4%(予想+0.7%,Q1は+0.9%)

 ③英国
  ・7月建設業PMI⇒62.4(予想62.0)
  ・7月サービス業PMI⇒59.1(予想58.1)
  ・6月鉱工業生産⇒+1.2%(予想+1.5%,yoy)
  ・6月製造業生産⇒+1.9%(予想+2.1%,yoy)
  ・BOE8月政策決定会合
  ⇒金融政策維持。政策金利0.5%。資産購入gbp375bio。

 ④欧州 / スイス
  ・欧州圏8月Sentix投資家信頼感⇒2.7に急落
  ・欧州圏6月PPI⇒▲0.8%(予想▲1.0%,yoy)
  ・欧州圏7月サービス業PMI⇒54.2(予想54.4)。
  ・欧州圏6月小売売上高⇒+0.4%(予想+0.5%,mom)。
  ・欧州圏7月小売業PMI⇒47.6
  ・ECB8月政策決定会合
  ⇒金融政策据え置き。政策金利0.15%維持。
  ・ECB Draghi総裁
  ⇒地政学リスク上昇の影響を注視
  ⇒欧州経済は脆弱な回復軌道にある。
  ⇒直近の経済データは減速を示唆
  ⇒景気は下振れリスクに直面
  ・独6月製造業受注
  ⇒▲3.2%(予想+0.5%,mom)2011年以降の最低値
  ・ポルトガル政府
  ⇒BES銀(Banco Esprito Santo SA)へのeur4.9bioの救済策を発表
  ⇒声明では損失リスクは納税者ではなく投資家(株主+債券保有者)
    が負う旨を明示
  ・スイス7月SVME製造業 PMI⇒54.3(予想53.1)
  ・スイス7月SECO消費者信頼感⇒▲1(予想+4)
  ・伊7月サービス業PMI⇒52.8(予想53.2)
  ・伊第2四半期GDP
  ⇒▲0.2%(予想+0.1%,qoq)
  ⇒欧州圏第3位の経済がRecessionに逆戻り

 ⑤米国 / カナダ
  ・米7月非製造業ISM⇒58.7(予想56.6)
  ⇒2005年12月以来の高水準
  ⇒新規受注⇒64.9も2005年8月以来の最高値
  ⇒雇用は56.0で過去6ヶ月で最高値
  ⇒Business activityは62.4で2011年2月以来の高水準
  ・米6月製造業受注指数⇒+1.1%(予想+0.6%,mom)
  ・米6月貿易統計⇒▲$41.5bioの赤字(予想▲$44.9bio)
  ・失業保険申請件数
  ⇒8月2日の週は289千人(予想305千人)
  ⇒過去8年間の最低値
  ⇒4週移動平均も293.5千人で2006年2月以来の最低水準
  ・加6月貿易統計⇒+cad1.9bioの黒字。
  ・加6月建設許可件数⇒+13.5%(予想▲1.8%,mom)
  ・加7月雇用統計
  ⇒雇用者数+0.2千人(予想+25.4千人)
  ⇒失業率は7.0%(予想7.1%)。

 ⑥中国
  ・7月HSBCサービス業PMI⇒50.0(先月53.1)
  ⇒2005年11月以来の最低値
  ・7月貿易統計
  ⇒$47.3bioの黒字(予想$26.0bio)。史上最大額。
  ⇒輸出増加、輸入減少のトレンドが明確。

 ⑦日本
  ・日銀8月政策決定会合
  ⇒現行金融政策維持。
  ⇒声明文は、輸出の減速に言及。
  ⇒生産活動は緩やかな回復軌道も足元は減速感。

2 金融市場

 ①株式市場 / 債券市場
  ・全体的には株式市場下落+債券市場上昇(利回り低下)
  ・ロシアが緊張緩和策を取るとの報道に週末前に米株は反発
  ・日経平均は金曜日に大幅に下げ1.5ヶ月振りの1万5千円割れ
  ・日経平均の週終値は、14,778.37円(先週15,523.11円)。
  ・Dow→$16,553.22、S&P500→$1,931.51、Nasdaq→$4,307.01。
  ・週次ベースでDow+0.4%、S&P500+0.3%、Nasdaq+0.4%と粘り腰。
  ・米10年債利回りは2.43%(一時2.35%まで下げる。先週2.49%)。
  ・米30年債利回りは3.24%(一時3.18%まで下げる。先週3.28%)。

 ②商品市場
  ・地政学リスクを極めつつリスク縮小バイアス継続
  ・原油価格はバレル単価で$97.59(先週$97.65)。
  ・金価格はオンス単価で$1,311.11(先週$1,293.21)。

 ③為替市場
  ・リスク回避バイアス先行
  ・JPY,CHF,USDが選好される流れ
  ・雇用データ弱くAUD、CADに下落バイアス
  ・イタリアがリセッション回帰でEURも下落バイアス維持。
  ・ドル円は米株と同時に反発し102円で越週。