2014年10月6日(月)~10月10日(金)の週の簡単なReviewです。
1 Key Events.
①欧州圏 / スイス
・欧州圏Sentix10月投資家信頼感指数
⇒▲13.7(予想▲11.8)。2013年5月以来の低水準。
・Sentixエコノミスト
⇒今の状況では欧州圏のRecession入りの可能性は高い。
⇒ECBの言葉も政策も投資家の信頼を勝ち得ていない。
・欧州圏9月小売業PMI⇒44.8
・ECB10月月例報告
⇒非伝統的緩和の追加施策実施によるインフレ目標2%の達成
を準備。
⇒高失業率、銀行の貸し渋り、過剰設備などの影響を懸念。
・独8月Factory Order⇒▲5.7%(予想▲2.5%,mom)。
・独8月鉱工業生産⇒▲4.0%(予想▲1.4%,mom)。
2009年1月以来の低水準。
・独Bundesbank Weidman総裁
⇒資産購入プログラムと併せてバランスシート拡大の目標値を
明示するのは賢明ではない。
⇒ECBの購入価格が割高となり、且つ各国からECBへのリスクの移転
になってはいけない。
・スイス9月CPI⇒▲0.1%(予想±0%,yoy)。
・スイス9月失業率⇒3.0%(予想3.0%)。
・スイスSNB Danthine副総裁
⇒数カ月間、EURCHFの下限防衛の為替介入は行っていない。
⇒下限死守(EURCHF@1.20)に断固たる決意あり。
②米国 / カナダ
・米8月鉱工業生産⇒±0%(予想±0%,mom)、+2.5%(予想+2.5%,yoy)。
・米8月製造業生産⇒+0.1%(予想+0.1%,mom)、+3.9%(予想+3.4%,yoy)。
・米NY連銀Dudley総裁
⇒労働市場は"Too much Slack",インフレは"Too Low"。
⇒利上げは時期尚早。
⇒2015年中盤以降の利上げ見込みは妥当。
・米Kansas連銀George総裁
⇒利上げ時期は早目の開始が望ましい。
・米Minneapolis連銀Kocherlakota総裁
⇒今後2年は2%以下未満のインフレ下での緩和縮小は不適切。
・米FOMC9月議事録(Less Hawkishの評価)
⇒“Considerable Period”の文言削除は市場に実質的な引締め
効果を齎す懸念ありとの認識から削除せず。
⇒2015年7月までの利上げの織り込みは声明文公表前後で
約45%→約30%に縮小。
・米失業保険申請件数
⇒10月4日の週は287千件(予想295千件)。
⇒4週移動平均は287.8千件。2006年2月以来の低水準。
・米9月輸入物価指数⇒▲0.5%(予想▲0.7%,mom)。
・加8月建築許可件数⇒▲27.3%(予想▲6.0%,mom)。
・加9月住宅着工⇒197千件に上昇。
・加8月新築住宅価格指数⇒+0.3%(予想+0.1%,mom)。
・加9月雇用統計
⇒雇用者数+74.1千人(予想+20千人)。
⇒失業率は6.8%(予想7.0%)。
③日本
・日銀9月政策決定会合
⇒現行金融政策の維持を決定
⇒個人消費の減速、消費増税影響の長期化を認識。
⇒2015年を中心とする期間のインフレ2%到達の見通しを維持。
・8月機械受注⇒+4.7%(予想+0.5%,mom)。
・9月機械工作受注⇒+34.8%(予想+35%)。
・9月消費者信頼感指数⇒39.9(予想41.8)。
④豪州 / NZ
・豪RBA10月政策会合
⇒政策金利(Cash Rate)を2.5%に維持。
⇒政策スタンスも中立に維持。
⇒豪ドル高牽制スタンスはやや後退。
・豪9月雇用統計⇒就業者数▲29.7千人(予想+15.5千人)。
失業率は6.1%(予想6.1%)。
⑤IMF
・世界経済の見通しを下方修正
⇒世界経済の成長が危機以前の水準を回復する見込みは低い。
⇒世界経済は2014年+3.3%、2015年は4.0%から3.8%に下方修正。
⇒欧州経済の先行きに不安。独、仏、伊の成長予想を下方修正。
⇒欧州圏のRecession入りリスクは4月時点から倍増。
⇒日本の成長見通しも下方修正。
2014年は+1.6%→+0.9%。2015年は+1.0%→+0.8%。
⑥中国
・9月HSBCサービス業PMI⇒53.5に低下。
⑦英国
・BOE政策会合
⇒政策金利0.5%、資産購入目標gbp375bioを維持。
2 金融市場
①株式市場 / 債券市場
・世界で株安が加速。債券上昇、利回り低下。
・日経平均は2ヶ月ぶり安値15,300.55円で越週(先週15,661.99円)。
・Dow→$16,544.1、S&P500→$1,906.13、Nasdaq→$4,276.24。
(先週 $17,008.6 $1,967.75 $4,475.62)
・週次でDow▲2.7%、S&P500▲3.1%、Nasdaq▲4.5%。
・Dowは年初来でマイナス圏。
・S&P500とNasdaqは、週次ベースで2012年5月以来の最大下落率。
・米10年債利回りは2.29%(先週2.44%)。2013年6月以来の最安値。
・米30年債利回りは3.02%(先週3.13%)。
②商品市場
・全体的には斑模様。
・原油価格は4年ぶり低水準。バレル単価$85.31(先週$89.75)。
・金価格は小幅に反発。オンス単価で$1,223.19(先週1,191.56)。
③為替市場
・リスク回避色の強まる展開。
・日本円、スイスフランが反発。
・米ドルは週初から調整も週末に反発。
・最弱通貨は南半球通貨。