2012年3月4日日曜日

Top FX Movers Last Week.

先週は複数のFactorが併走しながらお互いに牽制しあうような展開となりました。結果的には材料で尽くし間もあってユーロが反落し、QE3の可能性が幾分減少した分北米通貨が強く、円は行って来い的な展開の中で下落基調は維持されたと言えるでしょう。

注目されたECBのLTRO(長期資本供給)はEuro529.5bioを3年間800の金融機関に供給する事になりました。今回は2回目ですが第1回目の分と合計すれば3年間でEuro1trillionもの供給と言う事になります。これは全ての欧州系金融機関が発行している社債の中で2012年中に満期が到来する金額の131%をカバーする規模です。また2013年まで入れても72%もがこれでカバーされることになります。

これでひとまず安心と見るか、その規模までこのスキームに頼らなければならないほど状況が悪いと見るかは難しいところですが、市場の反応は後者に近いものでした。同時に良くも悪くも材料で尽くしでユーロが反落と言う説明も可能でしょう。

米国ではFRBのバーナンキ議長の議会証言がありましたが、比較的楽観的なトーンであったことや足元の景気回復基調が続けばQE3は行われないと言う印象が強まった事で米ドルには買い戻しが入っています。

主要通貨の動向は以下の通りとなりました。

        通貨ペア ↑↓ 先週終値 前週終値 変動(pips) 変動(%)
CADCHF0.9242    0.8958   +284      +3.07% 

EURCAD1.3048    1.3441    -393      -3.01% 

AUDCHF↑ 0.9809    0.9575   +234     +2.39% 

EURAUD1.2293    1.2574    -281     -2.29% 

USDCHF↑ 0.9142    0.8958    +184    +2.01% 

EURUSD1.3195    1.3450     -255    -1.93% 

NZDCAD0.8193   0.8342     -149    -1.82% 

CADJPY↑  82.68     81.23      +145   +1.75% 

GBPCHF↑ 1.4472    1.4219     +253   +1.75% 

EURGBP↓ 0.8333    0.8470     -137    -1.64% 

上昇サイドの内訳はCADが4回、AUD,USD,GBPが2回ずつでした。
下落サイドの内訳はCHFとEURが4回ずつで、NZDとJPYが1回ずつとなっています。

欧州反落、北米反発で円安は地味に継続と言う感じですね。