2014年1月26日日曜日

Review of the Week.(Jan.20th - 24th. 2014)

2014年1月20日(月)~24日(金)の週の簡単なReviewです。

1 Key Events.

     ①中国
  ・HSBC製造業PMI1月速報値⇒49.6(予想50.4)。
  ⇒6ヶ月振りの縮小。且つ好況,不況の分岐点の50割れ。

     ②カナダ
  ・11月卸売売上高⇒±0%(予想+0.6%,mom)。
  ・11月製造業出荷高⇒+1.0%(予想+0.4%,mom)。
  ・BOC政策決定会合⇒金融政策Unchanged。
  政策金利1.0%据置き。
   ⇒全ての予測期間でのインフレ予想を引下げ。
    インフレの下振れ懸念を強調。
    インフレ動向と家計バランスシート調整の状況を注視。
   ⇒総括すれば将来の利下げ可能性に言及したハト派的内容。
  ・11月小売売上高⇒+0.6%,除自動車で+0.4%。
   (予想を上回る水準,mom)
  ・12月CPI⇒+1.2%(予想+1.4%,yoy)

  ③欧州圏
  1ZEW投資家信頼感⇒6ヶ月振りの下落
   同Sentiment Index61.7(予想63.0)
   同Current Situation Gauge41.3(大幅改善)
  ・欧州圏1月ZEW Economic Sentiment⇒73.3(大幅改善)
    ECB Nowotny ⇒欧州圏の2014年成長は予想を上回る可能性。
         成長の上振れリスクは過小評価されている。
  ・欧州圏1月PMI速報値⇒53.2(予想52.4)。
   ⇒2011年6月以来の最高値。
  ・欧州圏1月製造業PMI⇒53.9に上昇。
   ⇒2011年5月以来の最高値。
  ・独1月製造業PMI⇒56.3に上昇。
   ⇒2011年5月以来の最高値。

  ④英国
  ・11月失業率⇒7.4%から7.1%に低下(予想7.3%)。

  ⑤豪州 / ニュージーランド
  ・NZ2013年第4四半期CPI⇒+1.6%(予想+1.5%,yoy)。
  ・AU2013年第4四半期CPI⇒+2.7%(予想+2.5%,yoy)。

  ⑥日本
  ・日銀政策決定会合⇒現行金融政策Unchanged。

  ⑦米国
     ・財務相長官が唐突な円安牽制発言。
   ⇒通貨安頼みの景気回復は失敗する。
  ・失業保険申請件数⇒1月18日の週は326千件(予想331千件)。

  ⑧IMF
        ・2014年世界経済成長予測引上げ⇒+3.6%(10月)から+3.7%へ
  ・米国は2014年成長を+2.6%⇒+2.8%に引上げ
   ただし2015年成長は+3.4%⇒+3.0%に引下げ。
  ・FRBは2015年に利上げへ。
  ・欧州圏は2014年+1.0%,2015年+1.4%。
   欧州圏には依然10%~20%のデフレ懸念
   南欧州は世界経済にとっての懸念地域
  ・英国経済は2014年は+2.4%(+1.9%から引上げ)
   ただし2015年は+2.2%に落ち着くとの予想。
  ・日本経済は2014年に+1.7%(+1.3%から引上げ)
  ・中国経済は2014年に+7.5%(+7.2%から引上げ)
  ・新興国経済の先進国経済に対する成長アドバンテージ
   は2001年以来最小に。

2 金融市場

  ①新興国市場が総崩れ。
  ・引き金は個別経済指標というより広範且つ唐突なリスク縮小。
  ・トルコ,アルゼンチン,ウクライナ,中国が先導
  ・トルコリラが当局の$2bio規模の買い支えも虚しく史上最安値
  ・アルゼンチンペソが2002年以来となる大幅な下落
  ・ウクライナフリヴニャ(hryvnia)が4年振り安値更新
  ・南アフリカランドも2008年以来の安値更新

  ②株式市場 / 債券市場
  ・新興国市場から先進国市場への資金還流加速
  ・新興国市場内では株式市場から債券市場への資金還流加速
  ・週次ベースで米DOW▲$579.45(▲3.5%)で$15,879.11で越週
  ・同S&P500も$1,800割れで$1,790.29で越週(▲2.6%)
  ・同Nasdaqも▲1.7%の$4,128.17で越週
  ・米10年債利回りは▲0.09%の2.735%,
               30年債は▲0.106%の3.651%
  ・但し週末には米債もにも売り圧力強まる展開。
   ⇒3月初の債務上限繰り延べ期限懸念が再台頭。

  ③商品市場
  ・新興国経済懸念からエネルギー価格頭打ち感
   貴金属は底打ち感上昇
  ・原油価格は先週のバレル当たり$94.08⇒$96.90へ。
  ・金価格は先週のオンス当たりS1,253.43⇒$1,267.90へ。

  ④為替市場
  ・上記①の通り新興国通過総崩れ
  ・リスク回避モードから日本円とスイスフランが急騰モード
  ・主要通貨の負組みは豪ドル,カナダドル,ニュージーランドドル
  ・自国の債務上限延長懸念から米ドルは上昇出来ず