2014年1月27日月曜日

Well-Tuned EIGO. : Be Grandfathered In.

知人の意外な一面を垣間見て非常に驚くと言う事があるように、外国語に接していると時として既知の単語(群)の意外な一面(使用方法)に遭遇して戸惑ったり感動したりと言う事がありますよね。
それこそが外国語学習の醍醐味であると思っているのですが、今回取り上げるのも、私にとっては、その典型的な事例の一つでした。

A. You will be grandfathered in.

これで意味が取れる人は流石だと思います。

B. You will be grandfathered in at the current price we offer.

これで推測出来る人は勘とセンスの良い人でしょう。

投資関連情報のセールスレターによく出てくる表現なのですが、grandfather(=祖父)と言う単語が動詞として使用されています(ここでは受動態ですので過去分詞ですが)。

英和辞書でgrandfatherの(他)動詞としての意味を確認すると"新法令の適用を除外する"等と出てきますが、正直ピンと来ません。せっかくgrandfatherと言っているのですからここでは"新法令の適用を除外する"よりも"旧法の適用を継続する"としても良いのではないかと思う次第です。

と言う事で、上記の二つの英文は以下のような和訳が適当です。

A あなたへの適用条件は変わりません。

B 将来利上げをしてもあなたへの課金は上がりません(現行価格のまま)。

近い将来に、或いは今後段階的に値上げを予定していますが、あなたが当社の顧客でいる限り契約時の(購読)価格の適用が維持され続けますと言うセールストークですね。今のうちに契約しておきなさいと言う時にも使えるし、一度解約してしまうと再契約の際には新規購読の値上がりした水準での契約になりますよと言う解約阻止にも使われます。
(You would have to pay much higher when you come back as you've been grandfathered in at the old price up until now.)

脱線して恐縮ですが、かつて米国から帰国して所謂社宅に入った際、その地域がとても気に入って付近の不動産を物色したものの、悲しいかな私如きにはとても手の届く価格水準では無かった時の事を思い出します。
 その時は日本の保有資産面での格差は現代を生きる世代ではなく、戦後などの祖父母の時代に彼らが何処にいたのかで勝負が付いているような気がして日本社会の夢の無さ(?)と自分のふがいなさに思いを馳せたものでした(涙笑)。
(実際にその地域での不動産保有者の多くは古くからそこに住んでいたという人々であるように思えました。)

これもまさに・・・・ grandfather in されていたと言うイメージなんですよね。

と言う事でボヤキはさて置き、Grandfatherはお爺さんだけじゃないというお話でした。