2014年1月19日日曜日

Well-Tuned EIGO. : Fiddle While Rome Burns.

久し振りにこの(やや古典的な)表現に出くわしたのは、Moneynews.com の記事でした。

Jim Rogers :
 Investors May as Well Fiddle While Rome Burns.

ジム・ロジャース氏が、投資家に警鐘を鳴らしていると言う内容なのですが、直訳すれば、
「投資家はローマが炎上している時にバイオリンを奏でているようなものだ」と言う事になります。

Fiddle While Rome Burns = ローマが燃えている時にバイオリンを演奏する と言うのは、ローマ皇帝だったネロが実際にそのようにして国家滅亡を招いたとの故事から来ており、一大危機に適時な対応をせずに暢気且つ無関心でいると言う事ですね。

While Rome Burns の部分は、While Rome Is Burning と進行形での用例も多いと思います。

冒頭の記事は、ジム・ロジャース氏が、現状の株式市場について中銀勢の異次元緩和による資産価格のバブル的上昇は何時弾けるかは予想困難だが、弾けた時には悲惨な結末となる事に警鐘を鳴らしている内容になっています。

ただ、興味深いのは、同氏は記事の中で、「それでも2014年の投資先を二つ挙げるとすれば、それは日本と中国の株式市場だ」と言う発言もしています。その際のタイタニック号を使った比喩も流石と言う感じですね。

Jim Rogers says central banks around the world are arranging deck chairs on the Titanic, but if he had to recommend where to invest in stocks in 2014, two of his top picks would be Japan and China.

決してバラ色ではない投資環境の中、寧ろ何時来るかわからない崩壊リスクの中で目先は上昇余地のあるリスク資産にリスク覚悟で投資をするべき時であるという事ですが、実際の投資家達はあまりにもノーテンキな投資をしていると言う実態とのギャップにロジャース氏が危機感を募らせていると言う事でしょう。