2014年7月13日日曜日

Review of the Week.(July 7th - July 11th.2014)

2014年7月7日(月)~7月11日(金)の週の簡単なReviewです。

1 Key Events.

 ①欧州圏 / スイス
  ・欧州圏7月Sentix投資家信頼感⇒10.1に予想外の上昇
  ・ECB Coeure専務理事
   ⇒低金利政策の長期維持が必要。
   ⇒英米の金利上昇期待による欧州圏との金利差拡大を予想
     各国政府による欧州圏への継続的投資を要請。
  ・ECB Noyer理事
   ⇒デフレ懸念は回避しても物価上昇圧力が弱すぎる
   ⇒金融緩和の物価上昇効果の弱さに驚き
  ・ポルトガルの国内最大銀行であるBanco Espirito Santoの
   株価が急落。一部短期証券の償還遅延
   ⇒同行筆頭株主Espirito Santoフィナンシャルグループの
    株式,債券の取引を停止
   ⇒同社の筆頭株主のEspirito Santo Internationalの
    不正会計疑惑の発覚が原因
  ・独5月鉱工業生産⇒▲1.8%(予想±0,mom)
  ・スイス6月失業率⇒3.2%(unch)。
  ・スイス6月CPI⇒▲0.1%(予想+0.1%,mom)
  ・スイス5月小売売上高⇒▲0.6%(予想+1.5%,yoy)

 ②日本
  ・日銀地域経緯報告
   ⇒全9地域の景気判断据置き。
    「回復している」or「穏やかに回復している」の表現据置き。
   ⇒全地域での前向き判断据置きはリーマンショック前の
     2007年4月以来7年3ヶ月振り
  ・日銀 中曽副総裁
   ⇒QQE(量的質的緩和)の出口政策は多種多様。
   ⇒2年でインフレ2%は達成可能だが、定着の為にはQQE
    の継続も検討。
  ・5月経常収支⇒+5,228億円の黒字(予想+4,175億円)
  ・6月工作機械受注⇒+34.2%(先月+24.2%,yoy)

 ③IMF
  ・Lagarde専務理事
   ⇒世界経済の成長予想に下方修正の可能性
   ⇒世界経済の回復ペースは予想を下回る
   ⇒潜在成長力の低下と投資の減速を懸念
   ⇒米国経済だけはStrong Reboundの可能性
 
 ④英国
  ・5月鉱工業生産⇒▲0.7%(予想+0.3%,mom)
  ・5月製造業生産⇒+3.7%(予想+5.7%,mom)
  ・British Chamber of Commerce(英国商工会議所)
   ⇒BOEは性急な金融引き締めを自重するべき
  ・BOE政策決定会合⇒金融政策維持。
                政策金利0.5%,資産購入gbp375bio。 

 ⑤豪州 / ニュージーランド
  ・豪6月NABビジネス信頼感⇒8に上昇
  ・豪7月Westpac消費者信頼感⇒+1.9%(mom)
  ・豪6月雇用統計
   ⇒就業者数+15.9千人(予想+12.0千人)
   ⇒失業率6.0%(予想5.9%)。
  ・NZ6月製造業指数⇒53.3に上昇

 ⑥米国 / カナダ
  ・米Richmond連銀 Lacker総裁
   ⇒米国経済はインフレを抑制しながら成長可能。
   ⇒3%を超える成長の維持は期待できない。
  ・米Minneapolis連銀 Kocherlakota総裁
   ⇒米国経済の現行以上の成長加速は期待できない。
   ⇒インフレ圧力は年末までに失速。
   ⇒歴史的な低金利状態は数年以上継続。
  ・米St.Louis連銀 Bullard総裁(タカ派中のタカ派)
   ⇒米国はインフレに関して“Overshoot”するだろう
     2015年中にインフレは2.5%に達すると予想
  ・米失業保険申請件数⇒7月5日の週は304千件(予想316千件)
  ・加6月住宅着工⇒198千件(予想190千件)
  ・加6月雇用統計⇒雇用者数▲9.4千人(予想+24.0千人)
              失業率7.1%(予想7.0%)

 ⑦中国
  ・6月Headline CPI⇒+2.3%(予想+2.4%,yoy)。
   
2 金融市場

 ①株式市場 / 債券市場
  ・久しぶりのリスク回避モード
   株式市場下落+債券市場上昇(利回り低下)バイアス
  ・日経平均も頭打ち。15,164.04円で越週(先週15,437.13円)
  ・Dow→$16,943.81,S&P500→$1,967.57,Nasdaq→$4,415.49
  ・週次でDow▲0.7%,S&P500▲0.9%,Nasdaq▲1.6%。
  ・米10年債利回りは2.52%(先週2.64%)。
  ・米30年債利回りは3.34%(先週3.47%)。

 ②商品市場
  ・中東や北アフリカの供給懸念に一服感。原油は3週続落
  ・原油はバレル単価で$100.73で越週(先週$104.05)。
  ・貴金属は安全資産として続伸。パラジウムは13年振り高値
  ・金価格はオンス単価で$1,337.76で越週(先週$1,319.35)。

 ③為替市場
  ・リスク回避バイアスでNZDとJPYに上昇圧力
  ・雇用データの悪化からCADが最弱通貨に
  ・USDや欧州通貨は綱引き状態継続。
  ・ドル円は101円台前半で膠着下抜けならVolatility上昇へ