案の定・・息子が漢字で苦戦中です。
誕生して以来4thGraderになるまでずっと異国にいたのですから無理もない部分もあり、かつて父親である私も漢字が苦手でテストで零点を取った事もあると言う話をして励まして置きました。
今更詰め込み作戦は意味がなく、上手く興味を持たせるように仕向ける事さえ出来れば子供は直ぐにCatch-up出来るだろうと思っているのですが、そんな作戦が功を奏したのか最近は興味を持ち始めてくれたようで新しい漢字を覚える所要時間が随分短くなってきたようです。
そういう状況だからこそちょっと困るのが”当て字”というやつです。
歌や映画などの題名に使用する漢字に作品のコノテーションを織り込ませる目的で本来とは違う読み字を当てると言うやつですが、こういうのって日本語を勉強中の外国人や感じで苦労する帰国子女などには誠に迷惑な話であると思います。
例えば、漢字に興味を持ち始めた子供がテレビを観ていて、字幕などで知っている漢字が出てくると嬉しいし、新しい漢字には興味を持ったりもしますが昨晩はテレビ番組でやっていた”離婚を決意した瞬間”というコーナーで最後の”瞬間”という漢字にわざわざ”とき”という振り仮名を付していました。
おい、プロデューサーさんよ、ああいうのはややこしいし、迷惑なんだよ。
閑話休題
逆に”上手いな~”と感心する例もあります。ほぼゼロ金利である日本円を調達原資として主に外貨建て資産などに投資する手法をYEN CARRY(円キャリー)トレードと言いますが、ある時一部で”円借り”という当て字が使われ始め、今ではすっかり定着してしまいました。
もしかしたらこれは考え付いたと言うよりは誰かが勘違いして”円キャリー”を”円借り”と思い込んで確信犯的に使っていたものがあまりにも意味的にも近いのでそのまま定着したのではないかと個人的には推理しているのですがどうなのでしょうか。
最近日本で流行しているらしい言葉に”鈍感力”というものがあります。
月並みに言えば”くよくよしない”とか”受け流す”能力と言う事ですが、一歩踏み込んで積極的に鈍感になれと言うところが微妙に新しいというところかと思います。
実はここ数年は投資の世界でも調整局面で慌てて逃げずに踏みとどまった人達が勝ち残っていると言う状況になっており、株式でも為替のクロス円でも完全に鈍感力が求められる相場が続いてきました。
このじたばたしない能力、逃げない能力、さらには気にしない能力が鈍感力である訳ですが、これはある意味では、どのくらい相場が調整したとか、自分の保有ポジションがピーク時からどのくらい減価してしまったとかをいちいち勘定しないと言う事でもある訳ですから英語で言えば”DON'T COUNT”と言える事に気が付きました。これは発音も鈍感に近いのでちょっと面白いと思っています。
そもそも鈍感力という日本語のコンセプトは英語では説明しにくいものですので、質問される機会でもあれば、音感も良く似た”DON'T COUNT”の事だとでも言っておこうかと考えています。
゛円借り″の域には及びませんが、他にもこういう面白い例は探せば見つかるかもしれないですね。そんな暇はないけれど・・・・・・・