2008年1月5日土曜日

Great Rivalry between Big Men.

週末に貰った知人からのメールによれば金曜日の朝のWall Streetの気温が華氏12度(摂氏で約氷点下11℃)、一方で土曜日の予想気温が華氏55度(摂氏で約+13℃)だったそうです。
 1日で実に25℃という気温差ですが、どうもWall StreetのVolatilityは気温にまで及んだかと言いたくなるような振幅ですね。

この年末年始に日本にも一応の寒波が来ていますが、今年は北米の冬にも相当の気合が入っているようで東海岸は雪かきなども大変みたいですね。こういう時には地球温暖化という事象は本当に進行しているのだろうか等と真剣に思ったりしてしまいます。

地球温暖化と言えば、Bill Clinton政権時代の副大統領で2000年の大統領選でBush現大統領と最高裁の裁定まで仰ぐほどの歴史的僅差の大接戦を演じたGore氏がこのテーマでノーベル賞を受賞して俄然時の人となったことが想起されます。

頭脳も口も高速回転でインテリを具現したようなGore氏にとっては、自分とは正反対のようなBush氏に敗れた事は大きな落胆だった事でしょう。しかしその彼がBush政権のアキレス腱の1つである地球温暖化を中心とした環境問題という分野をまさにPinpointのように衝く格好で大復活した事はこの両者の運命的なRivalryを感じさせるものではないでしょうか。

宿命的なRivalryと言うものを考えてしまう事例としては、2千年規模の汚名返上とまで行くかどうかは別としても新たな福音書の発見により従来の極悪人且つ裏切者の代名詞的な位置付けから開放される可能性も出てきた"イスカリオテのユダ"の例があります。新しい資料では彼はイエスの他の弟子達よりも優れた存在だった事になっており裏切りもイエスの指示だったという事になっているのです。
 また初期キリスト教の研究においては欧州と米国の学者間に主導権争いがあり一旦は後者が圧勝した形になっていたようですが、今回の画期的な新文書が数奇な運命を経て欧州側から発表された事も宿命的なRivalryにおける大逆転劇だったようです。

そして・・・・

年初のWall Street Journal紙が、これだけの原油価格上昇による物価上昇圧力を受けてFRBは利下げが出来ないのではないかと言う観測記事を書く一方で、Financial Times紙はFRBが毅然と利下げを継続すると予想する記事を書いておりこの米英のRival紙が異なる予測を書いている事が注目されています。

80年代初めにカリフォルニア大学のHamilton博士が過去のほぼ全てのRecessionは3~4四半期の時差を持って原油価格の著しい上昇に先導されていることを指摘したのに対して後にFRBの研究班が過去のRecessionの原因は原油価格の上昇そのものではなく、物価上昇に対応して金融政策が過度に引き締められたからだと言うカウンター意見を出した事があり、この時の研究班の中にBernenke現議長がいたと言う事実をFT紙は指摘しているのです。

これはWSJ対FTというRivalryに加えて、Hamilton博士対Bernenke博士というRivalryにも思いを馳せずにはいられないと思いませんか?

Great Rivalry among Big Men..... まさに2008年度は決着の年なのかもしれません。