先週の主要通貨ペアの変動率トップ10ですが、以下の順番になりました。
先週の金融市場を大雑把に総括すると、週の前半では悲観ムードが先行しました。
①株式市場下落、
②長期金利低下、
③スイスフランと日本円の独歩高、
④対円、対スイスフラン以外では米ドル堅調でドルインデックスも上昇
という展開となりましたが、週の後半には調整色の強い膠着相場となり終盤には楽観ムードが回復したとは到底言えないものの過度の悲観ムードが後退する展開に上述の①~④の動きにも結構な調整が入って越週しています。
従って色々な市場が前半と後半(特に終盤)では逆方向の動きをしているために週の始値と終値の比較では意外と変動幅の小さい結果になっている感じです。
通貨ペア 先週終値 前週終値 変動幅(pips) 変動率(%)
AUDCAD 0.9442 0.9359 +83 +0.88%
NZDCAD 0.7460 0.7398 +62 +0.83%
CADJPY 81.07 81.68 -61 -0.75%
EURCAD 1.3405 1.3310 +95 +0.71%
GBPCHF 1.5958 1.6067 -109 -0.68%
GBPNZD 2.1832 2.1965 -133 -0.61%
GBPAUD 1.7269 1.7370 -101 -0.58%
USDCHF 1.0278 1.0338 -60 -0.58%
NZDUSD 0.7104 0.7063 +41 +0.58%
AUDUSD 0.8988 0.8937 +51 +0.57%
危機モードで買われる傾向が定着しているCHF,JPY,USDがリスト上のペアの下落する側の通貨として登場する回数が多い事が特徴的で、それだけ最後はリスク回避ムードが緩和されていく展開になっていた事がわかると思います。
背景は、本邦当局による円高阻止の追加金融緩和と市場介入への警戒、米FRBのバーナンキ議長による必要に応じて追加の緩和を行うというメッセージ、ただし議長自身は景気動向に関しては先走る市場ほどには悲観的ではなかった事等が上げられると思います。
今週は週初から日銀の臨時会合と新たな金融緩和策の発表や市場介入を巡る官邸、財務省、日銀の動きに注目が集まりますが、月末に向けた需給は円買い方向に傾いている可能性が高いので要注意でしょう。
週央に月が替わってしまえば、一気に金曜日の米雇用統計へと焦点が移ると言う非常に神経質な相場展開となりそうです。