2012年12月9日日曜日

Between the Quake and the NFP.

円ショートも当座の正念場を迎えているようです。
USDJPY DAILY

これはドル円の日次チャートですが、この2週間は一進一退を繰り返しながらひたすら市場のポジションが拡大してきたイメージです。シカゴIMMの投機中心と解釈される事の多いポジションの傾きも空前の規模に達しています。これ事態相当なリスクなのですが一方でその割には調整も浅いと言う指摘も多く、私自身もそう思っています。金曜日には恐らく北米時間に発表される11月の米雇用統計までには相応のポジション調整が出ると思われましたが、多くの市場参加者がタイミングを計りかねている間に日本の東北沖で大きめの地震は発生しました。



11月7日(金)USDJPY 1Hチャート
  これは金曜日のUSDJPYの1時間足のチャートです。中央やや右側に大きな陽線とそれを一旦は全て打ち消す4陰線が出ていますが、これが雇用統計後の値動きです。そして大陽線の5本左側に下髭の長い実体の小さな陽線が出ていますが、これが東北沖の地震のタイミングです。

2011年の3月11日のパターンが意識されてか、日本で大き目の地震が観測されたと言う報道は振り世界中を駆け巡り、同時に為替市場ではするすると円の買戻しが入りました。これでドル円はFirst Reactionとしては下落しており、その後地震の被害も津波も大した事が無いと言う事が判ると一気に買い戻されています。

ここで一旦は円ショートのポジション調整が行われたと思われますが、その後米雇用統計が予想比強めに出たところでドル買いの動きにドル円も上昇し、本格的な円ショートの調整はその後の数時間で行われたと言ってよいでしょう。それが大陽線の後に続く4本の陰線です。3本目は長い下髭を出していますが、その下限は大陽線の下値を割り込んでいます。

やはりポジションが傾いている状態で、地震や雇用統計というイベントがあれば相場は大きく振れるということであり、この金曜日のドタバタを消化した今、円ショートのポジションは幾分縮小された状態で今週に入っているのではないでしょうか。