"A Long line of people" was behind "a long lower shadow".
日本の会計年度末が近づいてきました。
次の月曜日が3月31日ですので土壇場の攻防が為替市場で見られるかどうかは大きな注目を集めそうですね。
一般に月曜日と言うのは落ち着いた取引となる事が多く、特に東京時間はあまり大きな動意を見せる事は少ないと言う印象がありますが、一方で週末にG7会合などの重要イベントがあった時などを中心に動く時は半端ではない値幅を見せる事もあり、金融市場の混乱が続く中での年度末は一応の警戒をしておく必要があるでしょう。
3月の第2週中盤に100円割れを示現したドル円が翌第3週に95円77銭までの急落を見たのもまさに週初でした。
一方で、少し頭を冷やそうかと言う話もあります。
上記の通り3月の第2週中盤に100円割れを示現したドル円は翌第3週に95円77銭までの急落を見たのですが、その後は足早に値を戻し、98円台~100円台を中心としたレンジ取引に収束してきました。
また、このドル円が急落した3月第3週の値動きについて、ロウソク足チャートで見た"下ひげ"の長さが一部で話題になっています。
(参考)ロウソク足の基本(出典 StockCharts.com)
つまりは、あの週は週所に95円台に突っ込んだ後に結構な反発が続き、週末の終値は週所の始値よりも高い"陽線"で終わったこともあり、95円台までの円高ドル安はWeeklyチャートでは実態を伴わない"下ひげ=Lower Shadow"となったのです。再び綺麗に纏まっているStockCharts.comの絵で見れば、以下の例の右側のパターンになったと言う事です。
この"下ひげ"の長さが、話題になっているのですが、どうやらWeeklyで見た場合の3月第3週の"下ひげ"の長さは、恐らく最長記録の更新なのではないかという話になっています。つまり、週足チャートの下ひげの最長記録を塗り替えた と言う事になります。
チャート解釈上は、"下ひげが長い" = "底打ち反転" ではありませんが、モメンタム分析上は追撃売りなどの下落加速方向よりも利益確定や逆張り買いなどのカウンターインタレストが多かったと言う解釈となり、一定の重みを持ちます。
実際に、あの時の上昇は値動き的な印象で言っても買いオーダー(Bid)があって止まったというものではなく、積極的に売値を叩いて買い捲る動きがあったという事は間違いありません。
確かあの週は翌火曜日か水曜日のドル円の上昇幅が9年ぶりの記録となるなど95円台は少なくとも短期的なボトムになる可能性を感じさせる動きではありましたね。
ところで・・・・
面白い話を聞きましたので紹介しておきます。
公式データではなく、AnecdotalなEvidenceという感じなのですが、3月17日の月曜日に友人のご母堂が吉祥寺という街にに出掛けたそうなのですが、色々と行列が出来る店のあるこの街に、あの日だけ普段は出来ない場所にどこよりも長い行列が出来ていたそうです。
興味を持ったこのご母堂がよくよく観察したところ、なんと列は金融機関の支店の中へと続いていたそうで、更に確認すると列の先頭はリテールの外国為替課の窓口へ・・・・どうやら午前中のニュースで円の急騰を知った人々が金融機関に外貨買いに走ったと言う事だったようです。
外為証拠金取引などをやっていれば支店に出向く必要は無いのですから、今回の円の急騰は普段は外貨取引などをやっていない人々までをも外国為替市場に引き込んだと言う事が出来るでしょう。
"長い下ひげ"の背景の一つが"人々の長蛇の列"だったというのは、ちょっと面白くありませんか?
Long line of people contributed to that long lower shadow.
外国為替課の窓口・・・・そう言えば私が後に妻となる女性と最初に出会ったのもそういう場所だった事を思い出しました。
こちらのLongは、"Long ago"のLongですけどね・・・