2009年12月20日日曜日

USD is not a dead cat.

今年も年末相場の様相が日に日に強まってきていますが、基本的な潮流を整理すると以下のような動きをフォローしていくべきでしょう。

1 ドルの反発

2 ドル金利上昇

3 リスクアセット市場のトップアウト

ドルインデックスの日次と週次チャートを見ると両方とも完全に右下がりの抵抗線を上抜けて入る事がわかります。

Daily

Weekly

米ドルは3月以来の下落トレンドにやっと一息という段階に来たようです。

ドルインデックスはこのまま80を超えるかと言う勢いですが世の中そう簡単ではないと見ています。細かく見ればボトムからの上昇は綺麗な5波構成となっており、一旦減速して今回の反発の3分の1~3分の2程度を失ってから再びそこで出来た市場のドルショートポジションを一掃するような上昇を再開して80をしっかり超えていくという展開が2010年には見られるのではないでしょうか。

ドルインデックスは米ドルの他の主要通貨群に対する相対価値を表す指標ですがその7割弱の比重を占めるのが最大のライバルであるユーロです。

そのユーロの対ドル交換レートは、当然ながらドルインデックスの正反対のイメージです。

ユーロドルDaily

しっかりサポートライン(下値支持線)割れていますね。

何度も取り上げてきたDubaiショックやPIGS問題という欧州の周辺劣化により投資家のリスク縮小の動きから資本の米国還流が背景にあるのは明白です。

明らかに通貨戦線異常ありですね。

既に書いたように通貨オプション市場でも非常に面白い動きが見られているので引き続き注視していきます。

2010年はこれまでのRISKというテーマから少しずつ離れていく新たな展開が待っているような気がします。早くも新たなテーマとしてSovereign Riskという言葉を候補として掲げる動きも出て来ているのですが、2009年がRISKON-OFFというテーマで動くと言う事前予想は殆ど皆無だった事を考えると全く違ったテーマの出現という事態も十分予想出来ると思います。