2009年12月14日月曜日

Swine flu ...brought PIGS to light?

遂に家族内に新型インフルエンザの感染が出ました。

今では新型インフルエンザと言われていますが、この風邪は最初の頃はブタインフルなどと呼ばれて必要以上に恐れられていました。確か医者が診療を拒否した事例が出たり、疑いのある場合は医者ではなく保健所に電話して指示された病院に行くと言う対応などもあったと思います。そしてその病院では入り口や待合室まで一般の来院患者とは別扱いという状況でした。

Pandemicと呼ばれる本当に恐ろしい感染病を封じ込めるための予行演習的な社会実験という意味合いもあったのではないかと思うので全く批判的な思いはないのですが、当初は間違いなくあった差別的な過剰反応は無くなった今になってからの感染であったことは不幸中の幸いだったという身勝手な思いはあります。近所の開業医に電話して指示を仰いだところ何ら特別対応は指示されませんでした。当初とは雲泥の差ですね。

さて、Dubaiショックで揺らいだ金融市場ですが、先週もギリシャやポルトガルの格下げ話やウクライナのIMF宛資金援助要請等の話から引き続き世界経済の体調不良を心配する材料に事欠きません。
 そして、これを受けた米国への資本還流がちょっとしたドル上昇を演出していると言う状況になっています。

今年前半には沈没する米国経済をREPLACEする希望の星としてブラジル、ロシア、インド、中国に期待が集まり、各国の頭文字を合わせてBRICsと呼ばれるようになりました。直近の動きではこれらの国々への投資も一部引き上げられてはいるようですが、一応好調を保つこれらの国々への投資は中長期的に見ればまだまだ有望と思われます。

一方で上記の通りやや心配な国々のことをBRICsに対して(?)、PIGSと呼ぶ動きが出てきました。Pはポルトガルやポーランド、Iがイタリア、GはギルシャでSはスペインです。

PIGS等といわれるとあたかもこれらの国々が豚インフルのように世界経済の病巣となっていくと言うイメージすら連想してしまいますが、こういうことを考える人達のセンスはある意味ではたいした物です。
 豚インフルは、PIGではなく猪なども含む豚類の総称であるSWINEという単語でSWINE FLUと呼ばれていましたが、SWINEはSPINE(脊椎)にも似ているのでSWINE FLUというのは何か物凄く不気味な響きになっていますね。

あるサイトが引き続き注意が必要な国や地域をリストアップしていました。既に問題が表面化している国も入っています。Default確率という部分の根拠は明示されていなかったのですが、こんな感じでした。

1 Venezuela(60%), 2 Ukraine(55%), 3 Argentine(49%), 4 Pakistan(36%), 5 Latvia(30%), 6 Emirate of Dubai(29%), 7 Iceland(23%), 8 Lithuania(19%), 9 California(18%), 10 Lebanon(17%)

10位にカリフォルニア州が入っているのですが、これは米国が合衆国であり各州がStateなのだということで良しとして、その我々も大変危険だと心配している同州のデフォルトリスクが18%だとしたらその他の国々のリスクが如何に高いかは推して知るべしという気もしますね。

結局これらの国々のリスクが具現化するかどうかも世界経済全体の堅調さに依存する部分が多いのでしょう。

BRICs vs PIGS の綱引き という事になるのでしょうか。

来年に世界景気が再び活況を取り戻したら、今度は、Even PIGS fly. ”豚もおだてりゃ木に登る”等と誰かが言い出しそうですね。