月末に公表された日銀の介入データが注目されています。
これによると9月の介入規模は2兆1249億円でした。
9月15日の介入規模は下馬評で2兆戦程度ではないかと考えられていたので、市場参加者の予想比では大きな数字だったと言う評価です。
当局は9月15日には市場介入の事実を公表したものの、その後は沈黙を保っているのですが、今回の数字を見て当局はその後も水面下では小規模に介入を継続していたのではないかと言う憶測も浮上しているようです。
この介入の回数が明確になるのは数ヶ月先の話になるのですが、私個人的には恐らく9月の介入は15日の1回だけだったのではないかと見ています。またその後も水面下での介入努力(=覆面介入などと言われます)をしていたとしても、していないにしても結局は多くの輸出企業の半期決算を大きく左右する9月末の為替レートを防衛し切れなかった事は実需筋の市場参加者にとっては大きな失望となった可能性を危惧しています。(是非論は別として)
前項にも書いたとおり、先週末時点でドル円は83円20銭レベルになっています。9月15日には83円を割り込んだところで介入が断行されて一気に86円超え寸前まで押し戻す事に成功した訳ですが、今週は介入効果がほぼ帳消し状態でスタートすることになり、週初から始まる日銀の政策決定会合の結果や財務省の介入スタンスなどが新たな円高圧力によって試される展開が不可避となっています。
USDJPY DAILY
中央の大陽線が9月15日の大規模介入です。その後はダラダラ下げ続けてしまい、先週末時点で殆ど全戻ししてしまっているのがわかると思います。ちょっとまずい・・・そんな感じです。