やはり先週もリスク回避の嵐でしたね。米株市場の下落も大きく遂に2008年の金融危機以来の水準にまで落ち込んできました。足元では本邦当局が円売りドル買い介入を実施するなどVolatilityも上昇しています。とにかくあちこちで風雲急を告げているので気をつけていきましょう。
いつものように先々週末~先週末の1週間における為替市場の動きを変動率ベースで総括しますが、週末にメディアを騒がせた格付機関S&Pによる米国債の格下げは金曜日の取引終了後に発表されているのでこの影響は含まれていない事になります。
通貨ペア 先週終値 前週終値 値幅(pips) 値幅(%)
①AUDCHF↓ 0.7997 0.8631 -634 -7.93%
②NZDCHF↓ 0.6469 0.6904 -435 -6.72%
③CADCHF↓ 0.7797 0.8214 -417 -5.35%
④AUDUSD↓ 1.0440 1.0992 -552 -5.29%
⑤GBPAUD↑ 1.5677 1.4934 +743 +4.74%
⑥NZDUSD↓ 0.8422 0.8791 -369 -4.38%
⑦CHFJPY↑ 102.12 97.72 +440 +4.31%
⑧EURAUD↑ 1.3657 1.3092 +565 +4.14%
⑨GBPNZD↑ 1.9422 1.8668 +754 +3.88%
⑩EURCHF↓ 1.0949 1.1311 -362 -3.31%
上位10通貨ペアを上昇サイド、下落サイドで分類すると上昇サイドではCHFが5回,USDが2回,GBPが2回,EURが1回という登場回数でした。
下落サイドはAUDが4回,NZDが3回でCAD,JPY,EURが1回ずつでした。
恐怖主導の市場の中でやはりCHFの強さが大復活していますね。76円台前半まで円高が進行していたドル円を一旦は80円台にまで上昇させた3月以来となるMOF/BOJ の円売り介入は木曜日だけで金曜日にはフォロースルーも無かったことで78円前半まで押し戻されて越週しています。
注目された金曜日の米雇用統計は予想比強目の内容でしたので米株の中でもDowはプラスで終了するなど取引時間中の値動きは落ち着いた展開でした。
問題は取引終了後のStandard&Poor’sによる米国債の格下げ(AAA⇒AA+)の影響です。Moody'sなども追随するのかどうか、そもそも金融市場はこれをどの程度織り込んでいたのか、等が今週の大きな取引材料と言う事になります。