先週は大雑把に言って前半はリビア情勢、後半は金曜日のJackson HoleにおけるBernanke議長の講演におけるQE3を含む追加の金融緩和へのCommitの有無が大きく材料視される展開でした。
週を通して各市場とも神経質な取引が続き、緊張感もありましたが、終わってみれば値動き自体は予想以上に狭い範囲に収まっていたと言う気がします。貴金属以外は特にそうですね。
DOWで$10,604/$11,529, Crude oilが$75.71/$89.00, 10 year yieldで1.978%/2.29%, ドルインデックスで74.18/75.38というレンジでした。
為替市場では嫌がらせの様なWildなレンジ取引が目立っていました。今の状況では逆張りはリスクが大きいと見て順張りでのBreakoutを狙うプレーヤーが多いのですが、上に抜けた、下に抜けたと見せかけてレンジ内で反転する展開に手を焼いた事でしょう。
Weeklyでの値動きは以下のようになりました。
通貨ペア 先週終値 前週終値 値幅(pips) 値幅(%)
①NZDCHF↑ 0.6769 0.6415 +354 +5.23%
②AUDCHF↑ 0.8515 0.8159 +356 +4.18%
③CADCHF↑ 0.8203 0.7912 +291 +3.55%
④GBPNZD↓ 1.9469 2.0130 -661 -3.40%
⑤EURCHF↑ 1.1681 1.1298 +383 +3.28%
⑥NZDJPY↑ 64.39 62.56 +183 +2.84%
⑦NZDUSD↑ 0.8401 0.8173 +228 +2.71%
⑧USDCHF↑ 0.8059 0.7844 +215 +2.67%
⑨CHFJPY↓ 95.01 97.43 -242 -2.55%
⑩GBPAUD↓ 1.5472 1.5809 -337 -2.18%
変動の大きかった上位ペアを分解すると上昇サイドでの登場回数はNZD4回,AUD2回で後はCAD,EUR,USD,JPYが一回ずつでした。
下落サイドではCHF6回,GBP2回で後はJPYとUSDが一度ずつ登場しています。
これだけ見れば、高金利且つ資源国通貨である南半球通貨が上昇してリスク回避通貨であるCHFが売り込まれているように見えるので動きとしては諸材料を消化してRisk-onモードが踏み止まったように見えますが、とても楽観できるような状況ではないと思います。CHFの下落にしても行き過ぎたCHF高を是正するべくSNBが流動性供給、金利引下げに続いて国外からのCHF預金の受け入れに手数料のチャージを検討するという話が出たという特殊要因がありましたのでCHFの下落即Risk-onであるという解釈は危険でしょう。
さて・・・週明けにはいよいよ・・・やっと・・・・でもかなり唐突にポスト菅が選出されますね。先ずはこれが相応の材料になるでしょう。