世界の主要経済圏を見渡せば、今やピカピカの
絶対優位は何処にも存在しないように見えます。
・米国 : オバマ大統領の続投も決まり、諸経済指標には米国経済の底打ち反転を期待させる強い内容のものも散見され始めました。7日(金)の11月雇用統計もSandyの影響で相当な落ち込みが見込まれたNFP(非農業部門雇用者数)が146千人の増加となり10月の138千人よりも寧ろ増加していた他、失業率も7.7%とほぼ4年振り低水準に改善しました。
・欧州 : 基本的には問題の構図は何も変わっていませんが、欧州問題は重層的な支援体制やセーフティネットの整備などにより急回復は無理でも"峠は越えた"と言う見方が広がっています。
足元は欧州市場は株式、債券、為替とほぼトリプル高(もしくは安定)的に推移しています。
・日本 : 間もなく選挙ですが、単独でも連立でも次期政権の中心人物となる事が確実な安倍自民党総裁の一連の発言が海外からも相当な高評価を得ています。少なくとも足元の株高を伴う円安は非常に好ましい動きである事は確かでしょう。
絶対優位が無い時には比較優位を探すのみなのですが、円の先安感以外はドルもユーロも今ひとつスッキリしない状況が続きます。
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USDJPY DAILY ⇒ やや足踏み状態。 |
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EURJPY DAILY ⇒ 110円越えか100円割れへ反落へ? |
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EURUSD DAILY ⇒ 足元安定も反落の気配あり? |
今週から三社三つ巴の構図が何時崩れてグローバルマクロ的なテーマが出てくるのかを注視していく必要があります。
ドル円が83円ー85円のレジスタンス帯を上抜けして90円を目指すのか?
ユーロドルが1.28ミドルを割り込んでベアトレンド復活の可能性を高めるのか?
世界中がクリスマスムードに包まれている間は、Positiveなマインドが維持されると思うのでリスク資産市場も安定すると見ています。そういう意味では勝負がつくのは年初の相場かも知れません。