2014年1月27日(月)~31日(金)までの1週間の簡単なReviewです。
1 Key Events.
①新興国動向
・トルコ⇒中銀が緊急会合→翌日に利上げ(4.5%→10.0%)。
・インド⇒中銀が緊急会合→即日利上げ(7.75%→8.0%)。
過去5ヶ月で3回目の利上げ。
・南アフリカ⇒中銀が5年半振りの利上げ(5.0%→5.5%)。
・中国⇒中国工商銀行(ICBC)が中誠信託有限責任公司
(China Credit Trust)の元本割れ信託商品の投資家に
元本欠損分の補填を表明。
・HSBC1月中国製造業PMI⇒49.5に低下(速報値49.6)。
過去6ヶ月の最悪値。
・ロシア2013年GDP⇒+1.3%(予想+1.5%)。
2009年来の低成長。(2012年は+3.4%)
②米国
・12月耐久消費財受注⇒▲4.3%(予想+1.0%)。
Ex-Transportも▲1.6%(予想+0.7%)。
・2013年第4四半期GDP⇒+3.2%(予想+3.6%,yoy)。
・失業保険申請件数⇒1月25日の週は348千件(予想335千件)。
・FOMC1月政策決定会合⇒資産買入れ額を▲$10bio減額し
$65bio/月へ。
全会一致でTaperinhg継続を決定。
2011年6月会合以来の全会一致。
・12月個人所得⇒Unch.同個人消費は+0.4%。PCEは+1.2%(yoy)。
③欧州圏
・独1月IFO⇒110.6に上昇(予想110.0)。
2011年7月以降の最高値。
Current Assessment⇒112.4に上昇。
(2012年6月来の最高値)
Expectation Gauge⇒108.9に上昇。
(2011年来の最高値)
・独1月雇用統計⇒失業者数▲28千人(予想▲5千人)。
失業率も6.8%に低下。
・独1月CPI⇒+1.3%(yoy)に軟化。
・欧州圏1月信頼感指数⇒消費者信頼感▲11.7(改善)、
サービス業信頼感+2.3(改善)。
経済信頼感100.9(改善)。
・欧州圏1月CPI速報値⇒+0.7%に減速(予想+0.8%,yoy)。
・欧州圏12月失業率⇒12.0%(unch)。
④英国
・2013年第4四半期GDP⇒+0.7%(予想+0.8%,qoq)。
2013年通年GDPは+1.9%で2007年以来の最高値。
・BOE Carney総裁⇒相当期間の低金利維持を強調。
⑤日本
・日銀12月政策決定会合議事録⇒サプライズ無し。
メンバーは金融政策の安定的な効果を確認。
インフレ期待上昇による実質金利の低下を認識。
・貿易統計⇒12月は▲1.15兆円の赤字で予想よりは良好。
一方2013年の通年赤字額は▲11.47兆円
で過去最大。
▲10兆円越えも初。(2012年赤字額は▲6.9兆円)。
2011年に赤字となって以降3年連続の赤字へ。
・2013年12月小売売上高⇒+2.6%(yoy)。
・2013年12月CPIコア⇒+1.3%(予想+1.2%,yoy)。
2008年10月の+1.9%以来の高水準。
・2013年通年CPIコア⇒+0.4%。通年上昇は5年振り。
・2013年12月失業率⇒3.7%に低下。2007年12月以来の
低失業率。
・2013年12月住宅着工⇒+18.0%(yoy)に上昇。
・2013年12月鉱工業生産⇒+1.1%(予想+1.2%,mom)。
・2013年12月家計消費⇒+0.7%(予想+0.8%,mom)。
・1月製造業PMI⇒55.6に改善。
⑥南半球
・NZ12月建設許可件数⇒+7.6%。
・豪州2013年第4四半期輸入物価⇒▲0.6%(qoq)。
・RBNZ1月政策決定会合⇒OCR金利2.5%据置き
(利上げ見送り)。
声明文はタカ派的内容。近い将来の利上げに言及。
2 金融市場
①新興国市場
・トルコ、インドの緊急利上げによる通貨防衛策が一旦奏功。
⇒週前半は新興国市場が反発へ。
・週の後半から回復が失速。
終盤は再びRisk-Offバイアスが上昇。
・ロシアンルーブルが5年振り安値。
・ポーランドズロチも売り加速。同国金利は4.5ヶ月ぶり高値。
・南アフリカ国債利回りも2011年来の高値圏。
南アフリカランドも下落。
②株式市場 / 債券市場
・結局リスク回避バイアスが復活。株式下落、債券上昇へ。
・週次でDow▲1.1%,S&P500▲0.4%,Nasdq▲0.6%。
月次(1月通算)でDow▲5.3%,S&P500▲3.6%,Nasdaq▲1.7%。
・DowとS&P500は2012年5月以来の最悪月。
Nasdaqは2013年10月以来の最悪月。
・リスク回避+月末需給に債券は価格上昇,利回り低下。
米10年債利回り2.65%(先週2.735%),
同30年債は3.6%(先週3.651%)。
③商品市場
・寒波を背景に原油価格上昇。バレル単価$97.44(先週$96.90)。
・貴金属は反発続かず。
金はオンス単価で$1,244.71(先週$1,267.90)。
④為替市場
・新興国通貨は反発後に再反落。
・低インフレに欧州通貨が反落。
・米ドルは週前半に続落も終盤に反発上昇。
・円は週前半に反落も円安続かず。1月の最強通貨に。
・1月のハイライトはクロス円の反落。