2014年10月12日日曜日

Currencies : Giving in to USD and JPY.- 2

再上昇に狼煙を上げる米ドルに対して今回は円が立ち塞がっています。そもそもドル円が110円台まで上昇したのは円安ではなくドル高が原動力でした。まさに当時は米ドル独歩高という状況だったのですが、足元はリスク回避の動きが背景でもあり、米ドルの独歩高ではなく、米ドル、日本円そしてスイスフランに上昇バイアスが強まっている状況です

AUDJPY DAILY
EURJPYDAILY
GBPJPY DAILY

豪ドルや欧州通貨の下落はタイドルよりも対円の方がきつい位ですね。

一旦は再上昇に入ったかと思われたドル円も下押し圧力が再台頭という動きになっています。

USDJPY DAILY
円の上昇バイアスは、投資家のリスク回避モードに加えて、日銀の緩和スタンスが不十分ではないかとの批判があります

日銀の黒田総裁は追加緩和をせずして「2015年を中心とした期間」でのインフレ2%到達が可能だと思っているようなのですが、内部関係者も含めて黒田総裁以外はそれはほとんど不可能ではないかと判断しているわけです。

またインフレ目標などとは関係なく、IMFが日本経済の成長予測を大幅に引き下げるなど、経済指標の失速感や追加の消費増税の判断時期も迫る中で追加緩和を断行しない事に対する困惑や失望が゛日本株買い+日本円売り゛というアベノミクス戦略の解消圧力となっていることは確実であり、日本株売り、日本円買戻しの圧力は暫く継続する可能性が高いのかもしれません。