2014年10月12日日曜日

Review of the Week.(Oct.6th - Oct.10th.2014)

2014年10月6日(月)~10月10日(金)の週の簡単なReviewです。



1 Key Events.

 ①欧州圏 / スイス
  ・欧州圏Sentix10月投資家信頼感指数
  ⇒▲13.7(予想▲11.8)2013年5月以来の低水準
  ・Sentixエコノミスト
  ⇒今の状況では欧州圏のRecession入りの可能性は高い
  ⇒ECBの言葉も政策も投資家の信頼を勝ち得ていない
  ・欧州圏9月小売業PMI⇒44.8
  ・ECB10月月例報告
  ⇒非伝統的緩和の追加施策実施によるインフレ目標2%の達成
    を準備
  ⇒高失業率、銀行の貸し渋り、過剰設備などの影響を懸念
  ・独8月Factory Order⇒▲5.7%(予想▲2.5%,mom)
  ・独8月鉱工業生産⇒▲4.0%(予想▲1.4%,mom)
                2009年1月以来の低水準
  ・独Bundesbank Weidman総裁
  ⇒資産購入プログラムと併せてバランスシート拡大の目標値を
    明示するのは賢明ではない。
  ⇒ECBの購入価格が割高となり、且つ各国からECBへのリスクの移転
    になってはいけない。
  ・スイス9月CPI⇒▲0.1%(予想±0%,yoy)
  ・スイス9月失業率⇒3.0%(予想3.0%)。
  ・スイスSNB Danthine副総裁
  ⇒数カ月間、EURCHFの下限防衛の為替介入は行っていない
  ⇒下限死守(EURCHF@1.20)に断固たる決意あり
  
 ②米国 / カナダ
  ・米8月鉱工業生産⇒±0%(予想±0%,mom)、+2.5%(予想+2.5%,yoy)。
  ・米8月製造業生産⇒+0.1%(予想+0.1%,mom)、+3.9%(予想+3.4%,yoy)
  ・米NY連銀Dudley総裁
  ⇒労働市場は"Too much Slack",インフレは"Too Low"
  ⇒利上げは時期尚早
  ⇒2015年中盤以降の利上げ見込みは妥当
  ・米Kansas連銀George総裁
  ⇒利上げ時期は早目の開始が望ましい
  ・米Minneapolis連銀Kocherlakota総裁
  ⇒今後2年は2%以下未満のインフレ下での緩和縮小は不適切。
  ・米FOMC9月議事録(Less Hawkishの評価)
  ⇒“Considerable Period”の文言削除は市場に実質的な引締め
    効果を齎す懸念ありとの認識から削除せず
  ⇒2015年7月までの利上げの織り込みは声明文公表前後で
    約45%→約30%に縮小
  ・米失業保険申請件数
  ⇒10月4日の週は287千件(予想295千件)。
  ⇒4週移動平均は287.8千件2006年2月以来の低水準
  ・米9月輸入物価指数⇒▲0.5%(予想▲0.7%,mom)
  ・加8月建築許可件数⇒▲27.3%(予想▲6.0%,mom)
  ・加9月住宅着工⇒197千件に上昇
  ・加8月新築住宅価格指数⇒+0.3%(予想+0.1%,mom)。
  ・加9月雇用統計
  ⇒雇用者数+74.1千人(予想+20千人)
  ⇒失業率は6.8%(予想7.0%)。

 ③日本
  ・日銀9月政策決定会合
  ⇒現行金融政策の維持を決定
  ⇒個人消費の減速、消費増税影響の長期化を認識。
  ⇒2015年を中心とする期間のインフレ2%到達の見通しを維持。
  ・8月機械受注⇒+4.7%(予想+0.5%,mom)
  ・9月機械工作受注⇒+34.8%(予想+35%)。
  ・9月消費者信頼感指数⇒39.9(予想41.8)

 ④豪州 / NZ
  ・豪RBA10月政策会合
  ⇒政策金利(Cash Rate)を2.5%に維持。
  ⇒政策スタンスも中立に維持。
  ⇒豪ドル高牽制スタンスはやや後退
  ・豪9月雇用統計就業者数▲29.7千人(予想+15.5千人)
              失業率は6.1%(予想6.1%)。
 ⑤IMF
  ・世界経済の見通しを下方修正
  ⇒世界経済の成長が危機以前の水準を回復する見込みは低い
  ⇒世界経済は2014年+3.3%、2015年は4.0%から3.8%に下方修正
  ⇒欧州経済の先行きに不安。独、仏、伊の成長予想を下方修正。
  ⇒欧州圏のRecession入りリスクは4月時点から倍増。
  ⇒日本の成長見通しも下方修正
    2014年は+1.6%→+0.9%。2015年は+1.0%→+0.8%

 ⑥中国
  ・9月HSBCサービス業PMI⇒53.5に低下

 ⑦英国
  ・BOE政策会合
  ⇒政策金利0.5%、資産購入目標gbp375bioを維持。
  
2 金融市場

 ①株式市場 / 債券市場
  ・世界で株安が加速債券上昇、利回り低下
  ・日経平均は2ヶ月ぶり安値15,300.55円で越週(先週15,661.99円)
  ・Dow→$16,544.1、S&P500→$1,906.13、Nasdaq→$4,276.24
   (先週  $17,008.6                $1,967.75                $4,475.62)
  ・週次でDow▲2.7%、S&P500▲3.1%、Nasdaq▲4.5%
  ・Dowは年初来でマイナス圏
  ・S&P500とNasdaqは、週次ベースで2012年5月以来の最大下落率
  ・米10年債利回りは2.29%(先週2.44%)2013年6月以来の最安値
  ・米30年債利回りは3.02%(先週3.13%)

 ②商品市場
  ・全体的には斑模様
  ・原油価格は4年ぶり低水準バレル単価$85.31(先週$89.75)。
  ・金価格は小幅に反発。オンス単価で$1,223.19(先週1,191.56)。

 ③為替市場
  ・リスク回避色の強まる展開
  ・日本円、スイスフランが反発
  ・米ドルは週初から調整も週末に反発。
  ・最弱通貨は南半球通貨。